きっかけは座談会イベントへの参加。チャンスをつかみ、憧れの企業でレベルデザイナーの道へ ―― 三尾真登さん(27歳・男性)

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前職
ゲーム企画・開発・運営会社
開発エンジニア兼ゲームデザイナー
現職
株式会社スクウェア・エニックス
レベルデザイナー

取材日時:2021/2/ 4 11:00 取材場所:新宿エルタワー27階

三尾真登さん(27歳・男性)
エンジニア畑からプランニング職へジョブチェンジ後、新たに活躍できる場を求めてマイナビクリエイターに登録。これまでの経験を活かしながら株式会社スクウェア・エニックスのレベルデザイナーに転職。

希望する業界・職種であっても、いざ転職となると、情報収集や転職活動の進め方がわからず、自分1人ではうまくいかないことがある。いくら求人情報がたくさんあったとしても、志望する企業を絞るとなかなか応募につながらなかったり、転職活動の期間が長引き苦労する人も多いだろう。

今回、転職体験談を伺った三尾さんもそんな1人。しかし巡ってきたチャンスにためらうことなく挑戦することで、見事に憧れの企業へと転職を決めた。転職活動の長いトンネルを抜けるきっかけはなんだったのか、話を伺った。

転職までの時系列

2019年01月 求人媒体と他社エージェントを併用して転職活動をスタート
2019年10月 マイナビクリエイターに登録
2020年01月 スクウェア・エニックスの座談会に参加。書類選考を通過し、面接に進む
2020年02月 面接を2回受けるも、転職可能時期が合わず、見送りに
2020年03月 同社の別プロジェクトへの打診があり面接へ。選考を通過し内定を獲得
2020年05月末 前職のゲーム企画・開発・運営会社を退職
2020年06月 スクウェア・エニックス入社

こだわった転職条件

MUST ・ゲームデザイナーとして働けること
・ゲーム作りに熱意を持ったメンバーがいること
WANT ・プロジェクトマネージャーを目指せること
・コンシューマーゲームに関わるチャンスがあること

希望する企業となかなかマッチングできず、エージェントの力を借りることに

── 三尾さんが転職を考えた経緯を教えてください。

三尾さん:もともとゲームデザイナーやディレクターになりたいという目標があってゲーム業界を目指しましたが、知識や技術は専門学校で修得した程度。まずはゲームの基礎としてプログラミングの技術を身に付けようと思い、エンジニアとしてキャリアをスタートさせました。

前職では、開発エンジニアとしてPCやスマホのオンラインゲームの開発を手がける中で、徐々にゲームデザイナーや開発ディレクターの仕事も兼任するようになり、着々と自分の目指したい方向へステップを踏んでいると思っていました。ところが、4年目を迎える頃には、ほかのスタッフにも教える立場になっていて。自分としては、まだまだ勉強が必要だと思っていたのに、ここではもう学べないと感じてしまったのです。

また、ゲーム作りに対する思いも、自分と周りとでは温度差がありましたね。より高いレベルを目指して、ゲーム作りと向き合いたい。そのような思いが募り、転職活動をスタートさせました。

── 向上心とゲーム作りへの熱い思いが転職を後押ししたのですね。転職活動は具体的にどのように進めましたか?

三尾さん:ゲームデザイナー職に絞って転職活動を始めました。最初はWebの求人媒体のみを利用していたのですが、挑戦したいゲーム会社の募集はあまり多くありませんでした。そこで、転職の可能性を広げるためにもエージェントを利用して、さまざまな会社を紹介していただこうと期待したのですが……。最初に利用したエージェントでは紹介していただけるゲーム会社に偏りがあり、すぐに手詰まりに。結局Webの求人媒体でも並行してアプローチし続けることになりました。

── マイナビクリエイターを利用することになったきっかけはなんですか?

三尾さん:ほかにもゲーム業界に強いエージェントがないか探していたとき、たまたまマイナビクリエイターを見つけたんです。マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーは対応がとても親身で相談しやすいと感じました。業務連絡のように求人情報を紹介するだけということはなく、今後のキャリアについて考えていることを話すと、積極的にアドバイスしてくれました。マイナビクリエイターを利用するようになった後も、2カ月ほど他社エージェントを併用していましたが、それぞれにスケジュール調整する煩雑さがあり、それなら密にやりとりでき、寄り添ってくれるマイナビクリエイター一本で行こうと決めました。

紹介された座談会がチャンスに。現場のクリエイターの声が心を動かす

── スクウェア・エニックスとはどのようなタイミングで出会ったのでしょうか?

三尾さん:2019年の年末ぐらいに、マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーから、座談会のお知らせをいただいたのがきっかけです。実はこの頃、転職はもうやめようかと考えていました。それまでに内定をいただいた企業は1社もなく、もう少し経験と実績を積んだほうがいいのかもしれない、と思い始めていたからです。

そんな矢先の座談会の連絡でした。スクウェア・エニックスといえば、自分自身も好きでプレイしたゲームがあり、憧れていた会社。これは何かのチャンスかもしれないと考え、ぜひ参加したいとお願いしました。

── まさにターニング・ポイントだったのですね。座談会はどのようなものでしたか?

三尾さん:座談会は、2020年1月にありました。内容は、働いているクリエイターの方を交えて、グループごとに1〜2時間ほどディスカッションするというもの。現場の方から、一番聞きたかったゲーム作りに対する思いを直接聞くことができたのはすごくよかったです。座談会では4人のクリエイターの方と会ったのですが、みなさん共通して「ユーザーがおもしろいと思ってくれることを、一番に考えている」と語っていて、そこにとても共感しました。また、全員がスクウェア・エニックスというブランドを背負っていることに大きな責任と熱意を持っていて、そこにも感銘を受けましたね。

── ゲーム作りへの熱意という点で、ご自身の思いとマッチしていたのですね。その後、選考にはどのように進みましたか?

三尾さん:座談会は選考も兼ねていて、希望者はそのまま会場でエントリーできると聞き、せっかくの機会だったので応募してみました。正直なところ、スクウェア・エニックスは、自分にはレベルが高すぎると感じていたのですが、思い切ってチャレンジしてみました。するとその後、書類選考の通過と、面接についての連絡が届いたのです。

面接は、4回ほど受けました。本来は2回ぐらいなのだと思いますが、最初にアサインを予定してもらったプロジェクトが、転職可能時期と合わず、それならと別のプロジェクトの部署の面接を別途設けてもらったからです。こちらとしては、願ってもないチャンスなので、チャレンジさせてもらいました。

── 面接にあたり、マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーからはどのようなサポートがありましたか?

三尾さん:まずは予備知識として、スクウェア・エニックスのゲームに関して勉強したほうがよいとアドバイスしていただきました。また、会社が求めている人材についての資料もいただき、選考の傾向がわかったのも参考になりました。あと、役職者の方の取材記事などもいただきましたね。その中で「なるほど」と感じたことが、まさに面接の質問で聞かれてラッキーでした。

それ以外にも、キャリアアドバイザーの方から面接前に激励の言葉をいただけたのは嬉しかったです。「いつもの三尾さんらしさを出せば大丈夫!」と後押ししてもらえたことで、自分を信じて面接に臨むことができました。

ゆくゆくは、プロジェクトマネージャーとしてゲーム作りの現場を支えたい

── ご入社後、レベルデザイナーという職種で活躍中とのことですが、配属されているプロジェクトとお仕事内容について教えてください。

三尾さん:配属は、某有名タイトルのオンラインゲームのプロジェクトチームです。仕事内容としては、大きな枠ではゲームデザイナーになります。スクウェア・エニックスでは、ゲームデザイナーの担当する業務によって職種が細分化されており、レベルデザイナーはダンジョンの難易度を考える仕事です。そのために、出現するモンスターの配置やボス戦で使うフィールドのギミックの配置やデザインなどを担当しています。このタイトルのスタッフは、日本だけでも300名以上。ゲームデザイナーだけでも30名ほど在籍しています。これだけの大きな組織が、職種ごとに細分化されて、しかもきちんと回っているのはすごいことだなと感じます。

── レベルデザイナーへのアサインは、ご自身の希望でしたか?

三尾さん:そうです。もともとダンジョンを作ってみたいと人事の方に伝えていて、その希望が通りました。私自身、限られたユーザーしかたどり着くことができないボス戦のようなステージをデザイン(設計)するより、より多くのライトユーザーにも楽しんでもらえるチャンスがあるダンジョンを作りたいと考えていたんです。ですから、今、レベルデザイナーとしていろいろ取り組めているのはとても楽しいですね。

── レベルデザイナーという企画職になった今、前職でエンジニアとして培ってきたキャリアは活かせていますか?

三尾さん:直接技術を活かすことはありませんが、エンジニアやデザイナーと会話する機会が多いので、元エンジニアとしての知識がスムーズなコミュニケーションに役立っています。また、プログラム的な部分で何が行われているか感覚的にわかるので、実装のための技術的な提案もできています。現場の方から「話が通りやすい」と言ってもらえることも多く、嬉しいですね。

── ご入社にあたり、社員の熱意を重要視されていましたが、そこにギャップはありませんでしたか?

三尾さん:当初、これだけの大企業なので社員の熱意はばらつきがあるかもしれないと思っていましたが、みなさん熱い思いでゲーム作りに取り組んでいました。そこに驚くと同時に、日々、非常に刺激を受けています。また、ビッグタイトルのゲーム制作を通じて、吸収できることも多く、自分の成長を感じます。クリエイターが働く環境として大満足です。

また、裁量労働制なのですが、リーダー陣がスタッフのタスクをきめ細かく把握していて、行き詰まっていないか、キャパシティをオーバーしていないか、気にかけてくれているので、自分の部署では残業が月20時間を超えることはありません。つらそうな顔で働いている人も見かけませんね。有名なタイトルを多く抱える企業なのでハードワークなのではと身構えていましたが、今はよい意味でギャップを感じています。

── 今後はどのように活躍の幅を広げていきたいとお考えでしょうか?

三尾さん:ゲームに登場するモンスターの作成を担当しているモンスター班など、他のゲームデザイナーのチームで経験を積み、最終的にはプロジェクトマネージャーを目指したいと思っています。前職で、会社のチームが崩れかけていたときに、新しいプロジェクトマネージャーがアサインされて持ち直したことがあったのです。その人の調整によってバラバラだった各部署が連携できるようになり、なんとかリリースまで漕ぎ着けました。プロジェクトマネージャーの力のすごさを痛感しましたね。プロジェクトマネージャーは、縁の下の力持ちのような仕事ですが、ゲーム作りに最も必要だと今は思っています。

── 最後に、ゲーム業界で転職を考えている方々に向けてメッセージをお願いします。

三尾さん:会社は選り好みしなければ、いろいろ応募できますので、経験がない職種の求人でも、自分の今までの経験が活かせる部分をアピールし、積極的にチャレンジしてみるといいと思います。あとはやはり、自分がどれだけゲームが好きで、作りたいか、という気持ちが一番大事ですね。

ただ、行きたい会社を絞ると、なかなか求人情報にたどり着かないのも事実です。行きたいと思っても、Webサイトにすら募集要項が出ておらず、採用しているかどうかもわからない、そんなケースが多かったですね。そのような意味で、情報をたくさん持っているエージェントの力を借りるのは有効だと思います。

私の場合も、最初はなかなか転職がうまくいかずに、心が折れそうなときがたくさんありました。でも、エージェントの方が、「すぐに別の企業を探してきます!」と言ってくれて、「まだ、次がある」と思えたことが、励みになりました。この転職も、マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーの方が、座談会のイベントをすすめてくれなかったら、実現しなかったのですから、本当に感謝していますね。

転職のチャンスを広げたいのなら、転職エージェントの利用を検討してみる価値はあると思います。

担当者からひと言
キャリアアドバイザー A.Tagashira

キャリアアドバイザー A.Tagashira

三尾さんに初めてお会いしたとき、率直に感じたのは「とても協調性がある方」という印象です。エンジニアの方の中には、黙々と作業をしたい、という方もおられますが三尾さんはむしろ「周囲と協力して1つのコンテンツを作っていく」ことにやりがいを感じる方なのだと感じました。

そして、エンジニアからゲームデザイナーにキャリアを広げ、最終的にはPMを狙いたいというビジョンもおうかがいしてすべてが「なるほど」と合致しました。「三尾さんは、複数職種の知識を身に付け、土台を固めた先の未来を見据えているのか」と。そんな三尾さんにマッチするのは、モチベーション高くゲーム開発に取り組む風土のある企業さんだと感じました。

スクウェア・エニックス様は、モチベーションの高さ・技術力の高さはもちろん、幅広い経験がある方に期待を寄せていたので、エンジニア・ゲームデザイナー両方の経験がある三尾さんは先方ニーズとの親和性も高かったように感じます。
持ち前の明るさ・積極性も面接で評価され、業務スキル・お人柄・タイミングと3拍子が見事マッチしました。

今後は三尾さんの1ファンとして、ご活躍を楽しみにしております!

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