面接日程メールの書き方・返信ポイント・返信マナーとは?例文付きで徹底解説
転職活動で書類選考を通過すると、次は面接選考に進みます。このとき求められるのが面接の日程調整です。企業から面接日程の調整メールを受け取ったとき、どのように返信したらよいのでしょうか。
面接日程を調整する際のメールの書き方、採用担当者への返信ポイントやマナーについて、例文付きで詳しく解説します。
面接日程メールの重要性について
面接日程のメールは、企業の採用担当者との最初のコミュニケーションになることが多く、ここでの対応があなたの第一印象となり、面接にも影響してくる可能性があります。あなたのスケジュール管理能力やコミュニケーション能力、基本的なビジネスマナーが試されるのです。
たかがメールの返信と思わず、社会人として応募先の企業に失礼がないよう、細心の注意を払いながら対応しましょう。
面接日程メールを返信するときの3つのポイント
ここからは、企業の採用担当者とメールによる面接日の調整をスムーズに行うための3つのポイントを解説します。
返信はなるべく早く(24時間以内)
企業の採用担当者から面接日程の調整メールを受信したら、24時間以内に返信しましょう。
企業は選考スケジュールを組むために、あなたからの回答を待っています。返信が遅くなり、迷惑をかけるようなことがあっては印象がよくありません。また、日程調整に時間をかけてしまうと、企業側のスケジュールが埋まってしまったり、ほかの候補者で選考が進み内定が先に出てしまう可能性もあります。そういったことがないように、なるべく早い返信を心がけましょう。
ただし、ビジネスマナーの観点から、メール送信は深夜・早朝を避け、企業の営業時間内に送ったほうがよいとされています。
すぐに返信できないときはどうする?
日程調整がすぐにはできず、回答が遅れそうな場合は、その旨をできるだけ早く連絡することが重要です。その際、回答が遅れる理由と回答期限を明確に伝えましょう。
たとえば「大変申し訳ございません。現職の業務の都合で日程がわかるのが〇月〇日になります。面接の候補日については〇日までに改めてご連絡しますので、恐れ入りますがよろしくお願いします。」といった内容のメールでOKです。
希望日程は複数(3つ以上)書く
候補日を企業から提示されたとき、あるいはこちらから候補日を提示するとき、第1希望、第2希望、第3希望くらいまで複数の候補日を出すようにしましょう。時間帯についても幅を持たせて伝えたほうが、採用担当者は日程を調整しやすくなります。
面接日程メールの返信で「いつでもいい」は使わない
たとえこちらの都合が空いているからといって、よかれと思いそのまま「いつでもいい」と回答するのは、印象がよくありません。相手にとっては面接の日程をいつにするかというタイミングの問題ではなく、あなたの面接に対する興味のなさ、意欲の低さを疑われる可能性があるからです。また、企業側に日程をピックアップさせるのも失礼です。
できるだけ、こちらから希望する日程の候補を出し、企業の採用担当者が返信しやすいように配慮しましょう。
日程確認は具体的に
採用担当者に面接日程について返信するときは「〇月〇日(○)〇時~お願いします」のように明確に書きましょう。具体的な日程を提示することで両者の確認がとりやすくなります。
「ご指定いただいた日程で大丈夫です」といった書き方では、万が一、認識の齟齬があった場合、伝達ミスによるトラブルになりかねません。曖昧な表現はせず、具体的な日程を提示して確認しましょう。
面接日程メールの書き方・正しい返信とは?【シーン別】例文
では、さっそく、メールを書く際に押さえておきたいポイントを踏まえながら、面接日程メールの書き方(例文)について、見ていきましょう。シーン別にご紹介します。
自分から希望する面接候補日を提示する場合
件名:Re:面接日程について
○○株式会社
人事部○○様(フルネーム)
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、毎日 太郎(フルネーム)と申します。
このたびは、面接日程についてご連絡いただきまして誠にありがとうございます。
面接日程の希望日は、下記の通りです。
◆第1希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
◆第2希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
◆第3希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
お忙しいところ恐れ入りますが、ご調整いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
===========================
毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp
ポイント
面接日程の希望日を複数、時間帯も広めに提示することで、企業が調整しやすくなります。
企業から面接候補日の提示があった場合の返信
件名:Re:面接日程について
○○株式会社
人事部○○様(フルネーム)
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、毎日 太郎(フルネーム)と申します。
このたびは、面接日程についてご連絡いただきまして誠にありがとうございます。
ご提示いただきました候補日より、下記日程を希望いたします。
◆第1希望:〇月〇日(〇)〇時~
◆第2希望:〇月〇日(〇)〇時~
◆第3希望:〇月〇日(〇)〇時~
お忙しいところ恐れ入りますが、ご調整いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
===========================
毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp
ポイント
企業に提示された候補日の中から、希望順に「第1希望:〇月〇日(〇)〇時~」と明確に書き確認しましょう。「ご提示いただいた時間」でよろしくお願いします、など曖昧な表現は避けます。
提示された面接候補日の都合が悪い場合
件名:Re:面接日程について
○○株式会社
人事部○○様(フルネーム)
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、毎日 太郎(フルネーム)と申します。
このたびは、面接日程についてご連絡いただきまして誠にありがとうございます。
大変申し訳ないのですが、ご提示いただいた面接日程でクライアント先で打ち合わせがあり、貴社にお伺いすることが難しい状況です。
私の都合で大変恐縮ですが、以下の日程でしたらお伺いすることができます。
◆第1希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
◆第2希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
◆第3希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
お忙しい中、お手数をおかけし申し訳ありませんが、ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
===========================
毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp
ポイント
申し訳ないというお詫びの気持ちを示しつつ、どうしても調整できない理由を伝えます。また、「別の日程でお願いします」「再度ご都合のよい日をお知らせください」と調整依頼をするのではなく、こちらから調整可能な候補日(複数)を具体的に提案しましょう。
決定した面接日を変更したい場合
件名:Re:Re面接日程について
○○株式会社
人事部○○様(フルネーム)
お世話になっております。
先日、面接日程の調整をさせていただきました毎日 太郎(フルネーム)と申します。
〇月〇日(○)〇時~、面接のお約束をいただいておりましたが、
急なクライアント先訪問の予定出張が入り、貴社にお伺いすることができなくなってしまいました。
お忙しい中、日程調整をしていただいたにも関わらず大変申し訳ございません。
誠に勝手なお願いではございますが、可能であれば、以下の日程で再度、ご調整いただけないでしょうか。
◆第1希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
◆第2希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
◆第3希望:〇月〇日(〇)〇時~〇時(〇時に面接終了希望)
お忙しい中、お手数をおかけし申し訳ありませんが、ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
===========================
毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp
ポイント
先述した「提示された面接候補日の都合が悪い場合」と同様です。お詫びの言葉と納得できる理由を添え、調整可能な候補日(複数)を提案しましょう。
面接をキャンセル(辞退)したい場合
件名:Re:面接日程について(面接辞退のご連絡)
○○株式会社
人事部○○様(フルネーム)
お世話になっております。
先日、面接日程についてご調整いただきました、毎日 太郎(フルネーム)と申します。
〇月〇日(〇)〇時~、面接のお約束をしておりましたが、諸般の事情により、このたびの選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
ご多用の中、貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、誠に申し訳ございません。
何卒お許しをいただきたく、勝手ながらお願い申し上げます。
また、本来であれば直接お詫びすべきところですが、メールでのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
最後になりましたが、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
===========================
毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp
ポイント
件名に「面接辞退」の旨がひと目でわかるような工夫があると、担当者により伝わりやすいです。
内容に関しては、辞退することを明確に、そしてその理由については「諸般の事情により」「一身上の都合により」といった表現を使うのが無難でしょう。また、面接を辞退することのお詫びと、面接の機会をいただいた感謝の気持ちを必ず盛り込むようにします。
言い出しにくい、気まずいといった感情もあるかもしれませんが、無断キャンセルは社会人としてのマナーに欠けます。やむを得ない理由・事情であれ、できるだけ迅速な対応を心がけましょう。
急なキャンセルの場合は電話連絡も入れたほうが安心
企業の採用担当者は、常にメールを確認できる状況ではありません。辞退の連絡が面接の前日、あるいは当日など、確認の時間に余裕がない場合は、メールだけでなく、電話連絡も同時に入れたほうが安心です。
面接日程が決定した場合
件名:Re:Re:面接日程について
○○株式会社
人事部○○様(フルネーム)
お世話になっております。
毎日 太郎(フルネーム)と申します。
このたびは、面接日程についてご連絡いただきまして誠にありがとうございます。
必要書類をそろえたうえ、ご指定いただいた下記日程で、貴社にお伺いいたします。
◆〇月〇日(〇)〇時~〇時
株式会社○○ 27F会議室
ご多用の中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。
当日は、どうぞよろしくお願いいたします。
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毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp
ポイント
本文には「ご指定いただいた日程でよろしくお願いします」だけではなく、最終確認も兼ねて、日時・面接場所をしっかり明記しましょう。
面接の日程調整メールに返信が来ない場合(企業に問い合わせる場合)
件名:Re:面接日程について
○○株式会社
人事部○○様(フルネーム)
お世話になっております。
先日、貴社の求人に応募いたしました、毎日 太郎(フルネーム)と申します。
○月○日に、○○様から書類選考通過のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございました。
その後、面接の日程調整に関しまして、○月○日に、私から希望日時をご連絡させていただきましたが
届いておりますでしょうか。
念のため、前回お送りした面接の希望日時を記載いたします。
◆第1希望:〇月〇日(〇)〇時~
◆第2希望:〇月〇日(〇)〇時~
◆第3希望:〇月〇日(〇)〇時~
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認いただけますと幸いです。
なお、本メールと行き違いにご連絡をいただいておりましたら、誠に申し訳ございません。
何卒よろしくお願いいたします。
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毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp
ポイント
面接の日程調整メールを送ってから、「1週間以上経過している」「○日までに返信します、と伝えられていた返信予定日を1~2日経過している」「面接希望日が明後日に迫っている」にも関わらず返信がなければ、企業に状況を確認します。
その際、何の件か担当者がすぐ把握できるよう、状況を簡潔に説明しましょう。また「大至急確認してください」と急かしたり、返信がないことを責めるような表現は印象がよくないので避けます。
面接日程メールを書くときのマナー
企業の採用担当者と面接日程をスムーズに調整するため、メールを書くときに押さえておきたいマナーを改めてご紹介します。
文字の装飾(色・太字など)はしない
メールの文字は装飾せず、プレーンテキストで送りましょう。メールの文章を見やすくしようと、色を付けたり、太字にしたりするのはNGです。相手のメール環境によっては、文字化けしてしまう可能性があり、こちらの意図通り、内容が伝わらない場合があるからです。
また「!(エクスクラメーションマーク)」や「?(クエスチョンマーク)」「......」などの記号も、ビジネスシーンにおいてふさわしい表現ではありません。面接日程のメールでも同様に、これらの記号を使うのは控えましょう。
現職のメールアドレスは使わない
転職活動で現職の会社のメールアドレスを使うのはNGです。セキュリティ上、何かしらの問題が発生した場合、現職にも迷惑がかかります。不要なトラブルを避けるためにも現職のメールアドレスは使わず、普段、個人的に使っているメールアドレスを使ってください。
GmailやOutlookなど、フリーメールのアドレスを転職活動用として新たに取得してもいいでしょう。その際、「@」の前の文字列は自由に設定できますが、極力シンプルに自身の名前などを用いるのがベターです。
返信するときは件名・本文を残す
面接日程メールを返信するときは、件名をわざわざ変更しません。「Re:○○○」の状態で返信します。またその際に企業から受信したメールの本文は消さず、残して(引用して)返信しましょう。これは企業の採用担当者がどの件のメール返信なのか、さかのぼって内容を確認しなくても済むようにするための配慮です。
企業の採用担当者は、あなた以外にも多くの候補者とやり取りをしています。なるべく負担をかけないよう、最大限の配慮をし、スムーズなコミュニケーションを図りましょう。
署名を忘れない
メールの文末には、必ず署名を入れます。署名がないと誰からのメールなのかすぐに判別できず、担当者を困らせてしまうからです。
名前(フルネーム)、電話番号、メールアドレスは最低限書くようにしましょう。姓名の読みが難しい場合は、読み仮名も明記するとよいです。いつもの流れで、現職の会社名を入れてしまわないように注意してください。
また、署名には「本文はここで終了です」ということを読み手に伝える役割があります。
その際、本文と署名を区切るための罫線は、ビジネスシーンに合ったシンプルなものを。♪(音符)や顔文字など、装飾が多く派手な罫線はビジネスシーンにおいて不要なので控えましょう。
簡潔で明確にわかりやすく表現する
面接日程メールの基本的な構成は以下の通り。これらを簡潔に、明確に、わかりやすく表現することが重要です。
- 件名
- 宛先(企業名、部署名、担当者フルネーム)
- あいさつ文
- 自分の名前(フルネーム)
- 面接日程の調整に対するお礼
- 日程確認
- 締め(結び)の言葉
- 署名(フルネーム、連絡先)
またビジネスメールは、相手に内容を正しく把握してもらう必要があるので、「見やすさ」についても意識しましょう。
たとえば、文章の中に改行があるかないかで、見え方の印象はかなり違ってきます。
改行なし
お世話になっております。貴社の求人に応募いたしました、毎日太郎と申します。このたびは、面接日程についてご連絡いただきまして誠にありがとうございます。面接日程の希望日は、下記の通りです。
改行あり
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、毎日太郎と申します。
このたびは、面接日程についてご連絡いただきまして誠にありがとうございます。
面接日程の希望日は、下記の通りです。
改行がない文章は文字が詰まっており、読みにくく感じます。適度に改行を挟み、読み手にとっての「見やすさ」を意識しましょう。
よくある質問
面接日程メールを書く際に、よくある質問についてまとめました。
Q.1面接日程メールを書くときは、「御社」「貴社」どちらを使いますか。
メールで相手の企業を指すときは「貴社(きしゃ)」を使います。
ビジネスシーンでよく耳にする「御社」「貴社」という言葉は、どちらも相手の企業を敬って表現するときに使いますが、シーンによって使い分けが必要です。
電話や面接など話し言葉(口語)で用いるときは「御社」を、メールや手紙など書き言葉(文語)で用いるときは「貴社」を使います。
Q.2面接日程が決まったら、お礼のメールを送ったほうがいいですか。
面接日の「合意」の意味も兼ね、返信(お礼)はしたほうがよいでしょう。
お礼メールがなかったことが選考結果に影響するとは考えにくいですが、ビジネスマナーとして礼儀を欠くことがないよう、感謝の気持ちを述べましょう。また面接の日程について最終的に「その日程で問題ありません。当日はよろしくお願いします」ということを伝えるためにも送ったほうが安心です。
Q.3面接候補日は、日程調整メールをもらってから何日後に設定したらいいですか。
2~3日後から、1~2週間先くらいの間で広めに設定しましょう。
たとえば「明日の午前中」など直近の日時を指定されても、企業側はスケジュールが埋まっている可能性があり調整が難しいです。少なくとも2~3日後以降で候補日を設定しましょう。
まとめ
面接日程の調整メールは、社会人としてのビジネスマナーやコミュニケーションスキルが試される場でもあります。相手企業に失礼がないよう、ていねいに誠実な態度で臨みましょう。
ただ、転職活動における面接日程の調整は、特に仕事をしながら転職活動をする場合だと、より大変に感じることもあるかもしれません。そんなときは、ぜひ転職エージェントの転職支援サービスのご利用もご検討ください。担当のキャリアアドバイザーが企業との面接日程の調整を代行いたします。