Webデザイナーのおすすめ資格13選!資格を通じて学べる知識を全解説

Webデザイナーになるために必須の資格は特にありません。しかし、資格取得のための勉強を通じて、Webデザインやグラフィック、上流工程に関わるための知識を得られます。今回はWebデザイナーの資格を取得するメリット、おすすめの13個の資格について解説します。

Webデザイナーの資格を取るメリット

Webデザイナーに関係する資格を取得するメリットは、勉強を通じて自身のスキルや知見を客観的に証明し、それを転職活動などでアピールできることです。資格の勉強を始める前にメリットを理解することでモチベーションをあげましょう。

学びながらWebデザインのスキルが身に付く

実務経験がなくてもWebデザイナーの資格取得の勉強を通じて、Webデザインに関連する基本的な知識やスキルを体系的に学べます。デザイン理論を学べば、自分のデザインに対する根拠を論理的に解説できる知識が身に付くでしょう。

たとえば、「色彩検定」という検定があります。この検定に臨む場合、カラーホイール(色相環)の反対側に位置する2色が補色関係にあり、双方の色を強調し合う効果を持つこと、色彩の認知が年齢によって変わり青色が高齢者には黒く見えることなど、色についての知識を学べます。

資格取得によって得た技術を就職活動に活かせる

Webデザイナー関連の資格を取得する過程で得た知識や技術は、転職活動でもアピールポイントにできます。勉強の過程で身に付けた知識を使って、自身の作品集であるポートフォリオを専門的なデザイン知識を反映して作ることができ、採用側にWebデザインの技術力を評価してもらえるからです。

資格取得の勉強を進める際は試験のために勉強するのではなく、インプットした知識を実際にどう活かすことができるかを意識しましょう。勉強を通じて得た知識を使い、志望先企業が多く取り扱うジャンルのWebサイトを架空で作る方法もおすすめです。

Webデザイナーにおすすめの資格13選

Webデザイナーの基礎知識や上流工程を目指すうえで役立つ資格を紹介します。以下13個の資格の学習によりWebデザインの基礎知識はもちろん、デザイン理論やデザインツールの使い方、Webマーケティングやアクセス解析の知識を身に付けられます。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定はWebデザインの知識はもちろん、インターネット理論やインターフェイス、サイト設計や運用、作業環境構築まで幅広い分野を体系的に学習できる資格です。

実技試験があることで、インプットした内容を実践的に試す習慣が身に付き、効率的にWeb設計やデザイン、運用についての知識が習得できます。Webに関する知識が広範囲に身に付けられる資格のため、Webデザイナーをこれから目指す方は特に取得しておくとよいでしょう。

ウェブデザイン技能検定
  • 運営:特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会
  • 受験料:【3級】学科:6,000円/実技:8,000円(※23歳未満の在職者:4,000円/在職者以外:6,000円)(税込)
  • 受検資格:ウェブの作成や運営に関する業務に従事している者及び従事しようとしている者
  • 試験時間:【3級】学科45分/実技60分
  • 合格基準:学科70点以上/実技70点以上(試験要項に示す各作業分類において60点以上が必要)

Web検定 Webデザイン(Web検定Webデザイナー)

Web検定とは4つの認定資格で構成されており、そのうちの1つであるWeb検定Webデザイナーはビジュアルデザインの法則、HTMLやCSS書式の基本的な設計方法など、Webデザイナーとして業務を行ううえで標準的な知識があることを証明する資格です。Webサイトの企画設定分野から、素材やデザインの配置、フロントエンドの制作・コーディングまで資格取得に向けて体系的に幅広い知識を習得できるため、今からWebデザイナーを目指す方にもおすすめの資格です。

Web検定 Webデザイン(認定資格:Web検定Webデザイナー)
  • 運営:株式会社ボーンデジタル
  • 受験料:11,000円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:90分
  • 出題数:65問
  • 合格基準:正解率70%以上

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力技能検定は、HTMLやCSSの基礎知識や簡単なWebサイト作成のスキル、Webサイトにおけるフォームやオブジェクトの配置について学べる資格です。資格の勉強によってHTMLタグやCSSの知識が身に付き、簡単なコーディングスキルを取得できます。

試験は「スタンダード」「エキスパート」の2種に分かれており、エキスパートではレイアウト手法や色彩の設計など、より高度なWebデザイン技術、マルチデバイスへの対応などの知識を学べます。

Webクリエイター能力認定試験
  • 運営:サーティファイ Web利用・技術認定委員会
  • 受験料:【スタンダード】6,100円(税込)【エキスパート】7,700円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:
    【スタンダード】実技問題70分(テキストエディター使用)、60分(Webページ作成ソフト使用)
    【エキスパート】実技問題110分(テキストエディター使用)、90分(Webページ作成ソフト使用)/知識問題20分
  • 合格基準:実技問題の得点において得点率65%以上

色彩検定

色の特徴や法則を学ぶことで、人が色から受ける影響を学びWebデザインのスキルを向上させたい方は、色彩検定がおすすめです。配色のルールやトーン、色調を変えることでもたらすイメージの変化などを体系的に学べます。

また色覚異常の方の色の見え方に関する知識、高齢者が認知する色は若者と違うことについてなど、Webサイト利用者の特性や属性を意識したユーザビリティの高いWebデザインの知識を身に付けられます。今後Webデザイナーを目指す方には、実務レベルが出題される2級からの受検をおすすめします。

色彩検定(2級)
  • 運営:内閣府認定公益社団法人 色彩検定協会
  • 受験料:10,000円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:70分
  • 合格基準:200点満点の140点前後(変動あり)

Photoshop®クリエイター能力認定試験

Photoshop®クリエイター能力認定試験の勉強を通じて、Photoshopの操作スキルとグラフィック制作の基礎を学べます。「スタンダード」と「エキスパート」の2等級に分かれており、スタンダードは基本的なPhotoshopの画像作成操作とテーマに沿った画像編集が出題されます。

実務と同じくテーマに沿ったグラフィック作成スキルを実践的に身に付けられ、Webデザイナーとしてロゴ作成やWebデザインに使用するグラフィック制作の基礎が学べる資格です。

Photoshop®クリエイター能力認定試験(スタンダード)
  • 運営:ソフトウェア活用能力認定委員会
  • 受験料:7,800円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:130分(1部:40分 2部:90分)
  • 出題数:1部:テーマ別大問7~9問程度/2部:1テーマ
  • 合格基準:実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上

Adobe認定プロフェッショナル試験

Adobe認定プロフェッショナル試験は、Adobe Photoshop・Illustratorの操作スキルとデザインプロジェクトの知識を体系的に身に付けられる資格です。試験ではソフトウェアの操作スキルが試され、実際にコンピューターでソフトウェアを操作する問題が出題されます。

Web業界でも導入の多いAdobeソフトを使いこなすスキルを学びたい方は、ぜひ取得しておきましょう。

Adobe認定プロフェッショナル試験
  • 運営:株式会社オデッセイコミュニケーションズ
  • 受験料:一般:10,780円(税込)学生:8,580円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:50分
  • 合格基準:非公開

HTML5プロフェッショナル認定試験

よりコーディングの知識を深く理解したい方は、HTML5プロフェッショナル認定試験を受験してみましょう。HTML5(HTML Living Standardに呼称変更)は現在のWeb制作の基本構造として利用されている言語で、Webコンテンツ制作に必要な知識です。

レベル1ではHTMLやCSS3、グラフィックスやレスポンシブデザインについて出題されます。マルチデバイスへの対応力が必須となっている今、レスポンシブデザインについても体系的に学習できる資格です。

HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1
  • 運営:特定非営利活動法人エルピーアイジャパン
  • 受験料:16,500円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:90分
  • 出題数:60問
  • 合格基準:非公開(目安は正答率70%以上)

Web検定Webリテラシー(Web検定Webアソシエイト)

Web業界に関わるうえで、基本的なWebリテラシーについて学ぶ必要があります。Web検定の認定資格の1つであるWeb検定Webアソシエイトを取得すれば、情報漏洩やデジタルコンテンツの権利、制作に関する基礎用語を学べます。

業界未経験でこれからWebデザイナーを目指す方は、仕事のうえで必須知識となるため取得しておきましょう。

Web検定Webリテラシー(認定資格:Web検定Webアソシエイト)
  • 運営:株式会社ボーンデジタル
  • 受験料:11,000円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:90分
  • 出題数:85問
  • 合格基準:正解率70%以上

Web検定Webディレクション(Web検定Webディレクター)

Webデザイナーだけでなく、今後Webディレクターも目指したい方は、Web検定の認定資格の1つであるWeb検定Webディレクターを取得するのがおすすめです。Webディレクションの学習によりWeb制作における要件定義のための現状分析の方法、企画やサイト構造設計、集客施策のマーケティング分野まで幅広く学べます。

クライアントの集客に役立つ知識とサイト構造設計ができるようになり、実務においてプロジェクトのリーダーも目指せるようになります。

Web検定Webディレクション(認定資格:Web検定Webディレクター)
  • 運営:株式会社ボーンデジタル
  • 受験料:11,000円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:90分
  • 出題数:65問
  • 合格基準:正解率70%以上

PHP技術者認定資格

PHP技術者認定資格は、PHPプログラミングの基礎から身に付けられる資格です。PHPバージョン8の学習によりWeb開発に使用するスクリプト言語を学べます。PHPを学習すれば時間帯や閲覧者数によってWebページの表示内容を変更するなど、よりアクティブなWebサイト制作が可能となります。

すでにWebデザイナーを経験しており、より深いWeb制作や開発の知識を身に付けたい方におすすめの資格です。

PHP8技術者認定初級資格
  • 運営:PHP技術者認定機構
  • 受験料:13,200円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:60分
  • 出題数:40問
  • 合格基準:正解率70%以上

ネットショップ検定(ネットショップ実務士)

ネットショップ実務士とは、EC業界での実務能力を体系的に学べる資格です。検定レベルは1から5までに分かれており、基礎からEC経営まで幅広く学べます。レベル2からECサイト制作業務について出題されるため、Webデザイナーの方はレベル2からの受講がおすすめです。

ECサイトを手がける会社へ就職を希望する方、ECサイトの企画運営に関わりたい方はぜひ取得してみましょう。

ネットショップ検定 レベル2
  • 運営:ネットショップ能力認定機構
  • 受験料:7,500円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:80分
  • 出題数:70問(4カテゴリー)
  • 合格基準:正解率70%以上(各カテゴリーで50%以上)

ウェブ解析士認定試験

ウェブ解析士認定試験とは、アクセス解析を含むユーザーの行動を分析し、サイト改善を実施する知識を学べる資格です。マーケティングの基本用語への理解、知識から出題されるため、今後ウェブマーケティングやディレクションまで仕事の幅を広げたい方におすすめです。

上級ウェブ解析士・ウェブ解析士マスターと上位資格もあり、上位の資格を取得すればコンサルティングや自身で講座の開講が可能など、さらに仕事の幅を広げられます。

ウェブ解析士認定試験
  • 運営:一般社団法人ウェブ解析士協会
  • 受験料:17,600円(税込)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:90分
  • 出題数:50問
  • 合格基:準非公開

Google UX Designプロフェッショナル認定

Google UX Designプロフェッショナル認定とは、UXデザインについて体系的に学べる講座です。講座の受講が完了すれば、認定証がもらえます。ユーザーのペルソナや心理に合わせたUI/UXを構成する方法やFigmaでのプロトタイプ作成の方法を理解できます。

Web業界においても重視されているUI/UXについて基礎を学べるので、Webデザイナーを目指す方やすでにWebデザイン業界で働いている人にもおすすめです。

Google UX Designプロフェッショナル認定
  • 運営:Coursera
  • 受験料:7,371円(税込 ※2024年4月23日時点)
  • 受検資格:特になし
  • 試験時間:6ヵ月(目安)
  • 出題数:全7コース
  • 合格基準:コースの受講

まとめ

Webデザイナーになるためには、実践的な経験を積み重ね、日々進化し続ける技術や最新トレンドを学び続けることが重要です。その過程で、資格取得を目指すことは、あなたの学習意欲を後押しするきっかけになるのではないでしょうか。今後のキャリアの発展のためにも、ぜひ資格取得を目指してみてください。

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