【例文付き】履歴書をメールで送るときのマナーと注意点

転職活動では、企業にメールで履歴書を送らなければならない場面があります。社会人経験がある人なら簡単にできそうなものですが、実は、ファイルの共有方法や件名、文面など、迷いやすい点も多いのです。

この記事では、転職活動中の方に向けて、履歴書をメールで送るときのマナーや注意点について、実際のメール文面の具体例付きで解説していきます。

目次

履歴書はメールで送ってもいいの?

現在のビジネスにおける常識から考えると、メールで履歴書を送ること自体はマナー違反ではありません。ただし、履歴書をメールで送るかどうかを判断する前に、必ず企業の募集要項を確認しましょう。そこに、「電話で問い合わせる」「Webの応募フォームから申し込む」「履歴書を郵送する」などの指示があれば、それに従います。

もちろん、「履歴書をメールで送る」と指定されている場合はメール送付で問題ありません。とくに履歴書の送付方法が指定されていない場合でも、宛先のメールアドレスが記載されていれば、メール送付で問題ないと考えられます。

応募方法が明確に記載されていないなど、履歴書をメールで送っていいかどうか心配な場合は、応募先企業に電話などで問い合わせて確認しましょう。

履歴書をメールで送る際のマナー

履歴書をメールで送る際には、一般的なビジネスマナーを守りましょう。企業の採用担当者は、あなたが社会人として基本的な常識を身に付けているかどうか、応募の段階からしっかり見ています。メール1通にも手を抜かず、好印象に繋げていくことが大切です。

できるだけ早く返信をする

企業の人事担当者などから履歴書の送付を求められたら、なるべく早く対応しましょう。

先方の連絡があってから履歴書を送るまでにあまり時間を空けてしまうと、「実際の業務でも対応が遅いのだろう」という印象に繋がる場合があります。企業に自分の履歴書を見てもらう前に、自分以外の候補者が採用されてしまうリスクもあるでしょう。早く対応するに越したことはありません。

メールを送るタイミングは深夜や早朝を避け、応募先企業の営業時間に合わせるのがベストです。すぐに対応できない事情がある場合は、取り急ぎ「〇月〇日中にはお送りします」など、予定だけでも返信しておくとよいでしょう。

メールの本文・件名はわかりやすく

受け取る相手のことを考えて、できるだけひと目見て内容が理解できるような本文・件名を作成しましょう。

企業の採用担当者は一般的に、1日に何十通、場合によっては100を越える数のメールを受信します。件名を見て応募者からのメールだと気付かなければ、開いてもらえない恐れもあります。また、たとえメールを開いたとしても、要件の伝わりにくい文章であれば、読むのを後回しにされてしまうかもしれません。

この記事の後半でご紹介する具体例を参考に、わかりやすい件名・本文のメールになるよう心がけてください。

誤字脱字がないようにする

メールの件名や本文の誤字脱字には十分に気をつけましょう。どれだけ早く返信しても、わかりやすい件名や本文にしたつもりでも、誤字脱字があれば台無しになってしまいます。とくに送信先の氏名や部署名を間違えると、相手に対して非常に失礼です。

不備のあるメールをそのまま送ってしまうのは、「仕事において、ていねいさや細やかさが足りない人材である」とわざわざ宣言しているようなものです。メールを作成したら注意深く見直し、ミスのないことを確認してから送信しましょう。

履歴書をメールで送る際の注意点

履歴書は個人情報を満載した書類です。履歴書ファイルの扱いから、あなたの情報管理に対する意識が相手に伝わる場合もあるため、慎重に取り扱うことをおすすめします。

ここで、履歴書ファイルをメールで送るうえで注意したい点を4つ、確認しておきましょう。

1メールを送る宛先を必ず確認する

メールの宛先は、送信する前に念入りに確認しましょう。応募要項や、すでに採用担当者とのメールのやりとりがあればその内容も確認したうえで、適切な宛先を設定してください。

誤送信は絶対に避けるべきミスです。関係のない相手に、あなたが転職活動をしている事実と、個人情報が同時に伝わってしまう恐れがあります。

使用しているメールブラウザによっては、宛先のメールアドレスの冒頭1~2文字を入力すると候補が表示される場合があります。送信すべき相手と似たメールアドレスを誤って選択しないよう、十分に注意してください。

2履歴書ファイルの名前に気をつける

採用担当者のパソコンには、数多くの候補者の履歴書ファイルが保存されています。その中からあなたの履歴書をすぐに見つけられるよう、ファイル名にも気を配る必要があります。

履歴書のファイルには、ファイルの内容がひと目でわかるファイル名をつけましょう。応募先企業からとくに指定がなければ、「履歴書_氏名_日付」とするのがおすすめです。

3履歴書にはパスワードを設定する

履歴書は個人情報を含む書類なので、メールにそのまま添付するのは避けてください。履歴書ファイルの共有方法について応募先企業から指定がない場合は、以下のうちいずれかの方法でセキュリティ対策をすることをおすすめします。

添付ファイルにパスワードをかける

履歴書のPDFファイルにパスワードをかける、またはパスワード付きのZipファイルに圧縮するなどして、ファイルをメールに添付して送ります。その後、パスワードを別のメールで連絡します。

クラウドストレージ(オンラインストレージ)でファイルを共有する

OneDriveやGoogle Drive、DropBoxなど個人で契約しているクラウドストレージや、オンラインのファイル共有サービスに履歴書ファイルをアップします。アップしたファイルはメールアドレスを指定した相手や、URLを知っている相手のみがダウンロードできるように設定し、ダウンロードURLを企業にメールで連絡します。

4履歴書のファイル形式はpdfにする

履歴書はパソコンで作成してPDFファイルとして保存したものを送るのがおすすめです。PDFファイルには以下のようなメリットがあります。

  • 異なる環境でファイルを開いてもレイアウトが崩れない
  • 送った相手がファイルを簡単に編集できない
  • ファイルから文字情報をコピーして利用することができる

PDF以外が絶対にNGというわけではありませんが、手書きの履歴書の写真やスキャンデータを送るのは避けたほうが無難です。読みづらいうえにファイルサイズが大きいため、「デジタルに弱い人材」という印象を与えてしまう場合があります。

WordやExcelのテンプレートを使って履歴書を作成した場合は、「ファイル」メニューから「Adobe PDFとして保存」を選択することで、簡単にPDFファイルを作成することができます。

パソコンで履歴書を作成できる環境がない場合は、スマートフォンで利用できる履歴書作成アプリや、オンラインの履歴書作成サービスを使う方法もあります。これらのアプリやサービスでもPDFファイルを作成することができます。

履歴書をメールで送る際のメール本文の具体例とポイント

マナーや注意点が理解できたら、実際にメールを作成してみましょう。ここでは、すぐに使える例文と、各要素のポイントをご紹介します。

履歴書をメールに添付して送る場合の例文

件名:

【履歴書送付】貴社中途採用への応募(毎日花子)ポイント1

 

本文:

〇〇株式会社

採用ご担当者様 ポイント2

 

初めてご連絡いたします。毎日花子と申します。ポイント3

 

○○○で貴社の○○職の求人を拝見し、応募したく存じます。

添付にて履歴書をお送りしますので、ご査収ください。ポイント4

 

私はこれまで○○業界で○年の経験を積んでおり、ぜひこの経験を生かして

貴社に貢献したいと考えております。ポイント5

 

ご多忙のところ大変恐縮ですが、ぜひ面接の機会をいただきたく

ご検討いただければ幸いです。ポイント6

 

【添付書類】

・履歴書(PDF形式)

※パスワードは別メールにてお送りします ポイント7

 

――――――――――――――

氏名:毎日 花子(まいにち はなこ)

電話:090-1234-5678

メール:mainichi.hanako@xxxxxxx.com  ポイント8

――――――――――――――

ポイント1件名

忙しい担当者がひと目でメールの要件を理解できるよう、簡潔でわかりやすい件名をつけましょう。

要素としては「添付ファイルが何なのか(履歴書)」「要件は何なのか(中途採用への応募)」「誰からのメールなのか(毎日花子)」という3点がすべて入っていて、かつ長すぎない件名であれば相手に親切です。

ポイント2宛名

メール本文の冒頭には必ず、宛先の会社名、部署名、担当者名を入れます。正式な部署名や担当者名がわかる場合は、間違いがないよう正確に記載しましょう。わからない場合は「採用ご担当者様」で問題ありません。

ポイント3挨拶

ビジネスメールの一般的なマナーのとおり、まずは挨拶を入れます。

初めて連絡する場合は「初めてご連絡いたします」、すでに何度かやり取りをしている場合は「お世話になっております」と入れるのがいいでしょう。

ポイント4要件

ビジネスで連絡をする場合は「結論から」伝えるのが基本です。挨拶の後は、メールを送った目的を伝えましょう。このメールの場合は「中途採用に応募したいので履歴書を送付する」ということです。

クラウドストレージを使って履歴書ファイルを共有する場合は以下のように変更するとよいでしょう。

添付にて履歴書をお送りしますので、ご査収ください。

→当メールの下部に記載のURLより履歴書をダウンロードいただき、ご査収ください。

ポイント5志望動機・自己PR

入社意欲を印象付けるために、「なぜ応募先企業に入りたいのか」「入社したらどのような点で貢献vできそうか」という要素を簡単に入れることもできます。ただし、同様の内容は応募書類にも記載されている場合も多いため、メール本文中には入れなくても構いません。

この部分はメールの主たる要素ではないため、長くなりすぎないように気をつけてください。

ポイント6依頼内容

本文の最後には、このメールを受け取ったあと相手に何をしてほしいのか、依頼内容を記載します。この場合は「面接の機会をいただきたいので、書類を見て検討してほしい」ということです。

ポイント7送付書類

添付した書類のファイル名やファイル形式、パスワードの扱いなどについて、詳細に記載すると親切です。

クラウドストレージで履歴書ファイルを共有する場合は、この部分にダウンロードURLや、ダウンロード期限などの情報を記載しましょう。

ポイント8署名

相手があなたへ連絡しやすくするために、メールの署名は必須です。氏名、連絡の取りやすい電話番号、メールアドレスを必ず入れましょう。就業しながら転職活動をしている人は、会社のメールアドレスや携帯番号ではなく、私用のものを記載します。連絡の取りやすい時間帯なども記載するとさらに親切です。

よくある質問

最後に、転職活動の応募書類送付に関してよくある質問と、マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーからの回答をご紹介します。

Q.1ポートフォリオも職務経歴書もメールで送ってよいのですか?

応募書類の送付方法は、応募先企業の指示に従いましょう。とくに指定がなければ、職務経歴書はメール送付で問題ないと考えられますが、ポートフォリオはファイルサイズが大きいため注意が必要です。

紙のポートフォリオ送付が必要か、オンラインポートフォリオへのリンクをメールで共有するので問題ないか、PDFファイルとしてダウンロード可能な形にするべきか、あらかじめ問い合わせるなどして確認してから送ることをおすすめします。

ポートフォリオサービス 『MATCHBOX』のご紹介

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Q.2万が一送り先を間違えてしまった場合はどうすればいいか?

間違った宛先に履歴書を送ってしまった場合は、すぐに誤送信をお詫びしファイル削除の依頼をしましょう。相手の電話番号がわかる場合は、メールとあわせて電話もしておくと確実です。

Q.3応募書類をメールで送る前に、その旨を電話で伝えたほうがいいか?

メールを送る前または後に電話でも連絡すると、相手がメールを見落とすのを防ぐことができ、よりていねいな印象に繋がることが期待できます。

ただし、採用担当者が忙しい場合もあるので、負担をかけないような配慮も必要です。相手が不在だった場合は折り返しを依頼せず、「応募書類をメールで送るのでご確認ください」と伝言を残すようにしましょう。

相手の状況に配慮したメールで、第一印象をアップしよう

履歴書などの応募書類を送るメールは、あなたと応募先企業との最初の接点となり、採用担当者にとってあなたの第一印象を決めることもあります。細かい点まで気配りの行き届いたメールで、高感度アップを目指しましょう。

マイナビクリエイターでは履歴書の作り方をはじめ、転職活動に必要なさまざまな情報を発信しています。転職のプロフェッショナルによるノウハウを、あなたの転職活動に生かしてください。

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