自ら働き易い環境づくりに参加できる。フィードフォースの先進性は社員の働き方さえも変えてゆく ―― フィードフォース 中島碧氏インタビュー
Web・ゲーム業界のキーパーソンを特集する「Creator's File」Vol.30
第一線で活躍しているクリエイター達のリアルな声をお届けしています。自分とは異なった環境で働くクリエイター達の熱意や考え方を、ぜひ、あなたらしいキャリア形成のためにお役立てください。
Web業界、ゲーム業界のなどデジタルな技術で先端を走る業界といわれながら、そこで働く人々の働き方は旧来の広告業界、出版業界などのように個人のルーチーンワークと長時間勤務に依存している企業も多い。クリエイティブ職の働き方は自由度が高い方向へ進みつつあるが、アカウントコンサルタントなどの営業職をみると、主たる業務が顧客ありきの対面サービスであるという面から、旧来の広告業と全く変わらない働き方が続いているのが一般的である。結婚、出産とライフステージの変化が大きく、その都度働き方を変えていかなければならない女性の長期的、継続的な活躍は、他職種と比べてさらに難しいのが現状である。
そんな中、クリエイティブ職、営業職、その他の職種を問わず、社員一人ひとりの新しい働き方の推進に積極的な企業に株式会社フィードフォースがある。女性アカウントコンサルタントとして現在同社で活躍中の中島氏のインタビューから、ルーチーンワークの自動化、フレックス、リモート勤務など、同社が推進する“「働く」を豊かにする。”方法を探ってみた。
プロフィール紹介
中島 碧氏
Feedmaticチーム コンサルティンググループ
アカウントコンサルタント
2016年に新卒でリスティング広告やSNS広告を扱う広告代理店に入社し、営業として2年の間勤務。データフィードを活用したWeb広告のノウハウで先端を走る株式会社フィードフォースに以前から注目し、2018年3月に転職。同社のダイナミック広告運用サービス『Feedmatic』チームのアカウントコンサルタントとして活躍中。
やりがいは感じるが将来は見えない。自分が安心して長く続けられる働き方とは
―― 今回はインタビューへのご協力ありがとうございます。最初にこれまでの中島さんのお仕事の経験について教えてください。
中島氏:最初にWeb広告業界を目指したのは、せっかく新卒で入社させてもらえるのだから、自分の知らないことにチャレンジしたいと思ったからなのです。前職はリスティング広告やSNS広告からWebサイトの制作まで、幅広い業務を行うWeb広告代理店の営業でした。Web広告の世界は技術もシステムもどんどんアップデートしていて、実際に知らないことだらけです。ビジネスの仕組みを知り、マーケットを研究し、新規開拓を含めた顧客へのサービスを行っていると2年があっという間に過ぎていきました。
―― 前職でのWeb広告営業という仕事は中島さんにとってどんな仕事だったのですか?
中島氏:女性社員が不足していた前の会社では、営業として仕事のチャンスは潤沢にありました。「お母さん向けの商品を扱いたい」「女性化粧品についてわかる担当者を」など、女性の担当者を求めるクライアントの要請に対して、前社では私以外の女性営業は大阪に一人いただけで東京では私以外に対応できるメンバーがいませんでした。そんな事情もあって新卒入社からまだ1〜2年目の私は、経験以上の仕事を任せてもらっていました。
毎日の仕事に強いやりがいを感じていました。しかし、仕事は日増しに激務となり、平日は家に帰って眠るだけ。自分のための時間はどんどん失われていきました。営業としてWeb広告を扱う面白さを知り、この業界で結果を出したいという思いは強かったのですが、周りに自分と同じような働き方をしている先輩もいません。30代、40代になったとき、いまの働き方を続けている自分をとても想像することができませんでした。
「働く」を豊かにする。その言葉が私の心に響いたフィードフォースとの出会い
中島氏:働き方に悩む一方で、私はデータフィードを活用したWeb広告の展開に関心を持っていました。自分自身、お客様に対して「あれもできます、これもできます」ではなく、本当に得意な何かを提案することでビジネスを行いたいという思いがありました。データフィードという先進的なWeb広告のジャンルに、その可能性を感じていたのです。
私がデータフィードについて情報収集する中で、フィードフォースの名前は自然に現れました。自社のサービスについてホームページで紹介しているのはもちろんのこと、データフィードに関する最新情報をブログなどでいつも発信しているのです。顧客やユーザーに対してというよりも競合も含めデータフィードをメインにアドテク全体を盛り上げていこうという意志が感じられました。まだそれほどノウハウが行き渡っていないデータフィードの話ですから、内緒にしておけば会社の利益になるのではと思えるような情報もありました。そんなフィードフォースの新たなビジネスに取り組む姿勢から私はこの会社に興味を覚えました。
―― データフィードを扱う企業は他にもありますが、フィードフォースに注目した理由は何かあったのでしょうか?
中島氏:フィードフォースに対する関心や興味が働く意欲に変わるきっかけとなったのが“「働く」を豊かにする。”というフィードフォースが掲げるミッションでした。これはクライアントに対する提案という意味だけではなく、フィードフォースでの働き方自体をも含めての言葉なのでは。私はそう考えて、フィードフォースについてもっと深く知りたいと思うようになったのです。そしてフィードフォースが先端を走っているのは何もデータフィードに関してだけでなく、社員の働き方にも個人の能力を活かせる様々な取り組みを行っていると言うことを知りました。
キャリアとして決して長い期間ではありませんが、私は2年の間Web広告の仕事に真剣に取り組んで来ました。日々アップデートしていくこの業界の躍動感に魅力も感じていました。だからこそ転職したとしてもこの業界で働きたい。“「働く」を豊かにする。”というミッションの元、自分の働き方を自分で創造していける自由度があるフィードフォースに自分の将来を掛けてみたいと思ったのです。
ダイナミック広告のアカウントコンサルタントとして、今までの経験を活かしつつも新たなチャレンジの毎日
中島氏:私がちょうど転職活動をはじめたとき、幸運にもフィードフォースのFeedmaticチームで他部門への異動者が出た事による欠員募集を行っていました。私は迷わず応募したところ、幸いにも入社に至ることができました。仕事は『Feedmatic』というダイナミック広告サービスのアカウントコンサルタントです。サービスにおけるアカウントコンサルタントの基本的な動きは、営業とほぼ同じで、メールや電話、直接お会いしてのお客様へのフォローやご案内の業務がメインです。サービスの内容についてわからないことがあれば、社内の誰に聞いても気さくに教えてもらえたので、とても仕事を楽しく感じ、職場に溶け込んでいくのにそれほど時間はかかりませんでした。
―― Web広告業界の営業職という意味で、前職と今もお仕事の内容は変わらないとのことですが、転職の前と後では働き方はどんなふうに変わりましたか?
中島氏:Web広告サービスの営業は簡単ではありません。営業が個人であの手この手で商品の売り込みを行っても、高度で複雑なサービスほど思ったような理解が得られず、数字を追いかけるにはオーバーワークするしかない。前職の経験から私もそんなイメージを持っていました。しかし、そのイメージを覆すのがフィードフォースのワークスタイルです。私がアカウントコンサルタントを担当する『Feedmatic』というダイナミック広告サービスも、お客様に活用いただくには総合的な理解が必要不可欠です。そのために私たちはクライアントごとにチームを組みサービスの提供を行っています。
チームを構成するのは、アカウントコンサルタント、プランナー、運用担当、テクニカルコンサルタント、エンジニアと最大で5職種のメンバーでクライアントごとに担当しています。お客様への対応はアカウントコンサルタントの仕事ですが、それぞれの専門スキルを持ったメンバーがチームで対応しますので、営業が孤軍奮闘するよりも手厚いサービスが可能になっているのです。
―― チームによる顧客サービスがフィードフォースの働き方ということでしょうか?個人で担当するよりその方が効率的なんですか?
中島氏:データフィードを用いたダイナミック広告サービスとは、閲覧者がWebを見て情報収集を行った履歴から、その人の関心に近い広告をまさにダイナミックに表示していくサービスです。例えば不動産においてサービスを展開するとします。ある閲覧者が不動産物件を探した履歴があったとして、不動産物件サイトのバナーを画面上に表示するだけなら単純です。しかしそれだけではダイナミック広告として閲覧者への訴求は弱いと言わざるを得ません。売買なのか賃貸なのか、マンションなのか、一戸建てなのか、間取りは?平米数は?物件のあるエリアは?など。いくつもの検索条件までを一致させた近似の物件の情報が画面に現れてはじめて閲覧者は反応し、クリックしてくれるのです。
このダイナミック広告自体は既存のサービスです。しかし、お客様の求める効果を得るために、サイトにタグを配置し、詳細な設定を行っていくには、データフィードに関する莫大なノウハウが必要です。それを可能にしているのが私たちの『Feedmatic』のサービスであり、運用だけでなくテクニカルコンサルタント、エンジニアといった技術力をもったメンバーを含むクライアントを担当するチームなのです。
リモート・フレックスで新しい働き方がはじまる。将来に夢が広がるフィードフォースの可能性
―― 同じ仕事内容でありながら勤務時間に違いが出るのはどんな理由があるんでしょうか?
中島氏:まず違ったのはフィードフォースはフレックスタイム制でコアタイムは10時から16時となっていて、前後の時間の使い方は社員に任されていること。これは営業職であるアカウントコンサルタントも同じです。前職の勤務スタイルから考えると、私にとってこれだけでも衝撃でした。また、仕事の効率化に会社全体が取り組んでいて、ルーチーンワークなど、自動化できるものは極力自動化してリソースを節約できるようにビジネスを進めています。
クライアントへ一斉送信するメールなど、個人で一つひとつ書いていてはそれだけで時間を費やしてしまうものなどは既に自動化が進んでいて、前述のチームワークとともにかなりの勤務時間の短縮化につながっています。私の毎日に標準的な勤務時間は10時から19時まで。これまで、家に帰って眠るのが精一杯だった平日夜が、趣味に使う、セミナーに参加する、友人と食事をするなど自由に使うことができるようになりました。
そして最近はじまったフィードフォースの新たな取り組みがリモートによる働き方です。6月から試験運用され8月から正式にスタートしました。これは社員が週に1回を限度に出勤せずに仕事をする働き方です。チームのメンバーに事前にスケジュールを打ち合わせておく必要はありますが、特にリモート勤務をする理由は必要ありません。自宅で行う仕事を設定し、日報を提出すればOK。会社とオンラインにしておくことで自分のスタイルで仕事ができるのです。私は6月のテスト運用から参加し、リモート勤務の良さを実感しました。
―― リモート勤務を体験して感じた良さは具体的にどんなところですか?
中島氏:なんと言っても通勤のストレスが軽減されること。これが大きいです。社内でも打ち合わせのほとんどは『Slack』というチャットを使っていますので、リモートでもレスポンスはほとんど変わりません。お客様への対応などが必要な場面ではオフィスにいた方が有利ですが、書類作成や下準備、学習など、没頭したい作業にリモートが向いています。フィードフォースではテスト期間で約4割の社員がリモート勤務を体験しました。正式運用となった今後はもっと多くの社員が活用していくことと思います。
これからの働き方を自分で考え、つくること。それが私の選んだフィードフォースの魅力の一つです
中島氏:私の見る限りWeb業界でのアカウントコンサルタントという職種の女性はまだまだ少数派です。これから私も女性として結婚や出産などを経験し、ライフステージが変わることによって、働き方も変わっていくはず。そんな中、この仕事で長く活躍していくためには、自分自身が働き方を考え、それを意見として誰もが発信できるフィードフォースのような環境が業界に広まっていくことが大切だと考えました。そしてこの会社に入社し、仕事と働き方の改革に取り組みながら、自分自身が女性のアカウントコンサルタントのロールモデルになることができればと考えています。
Web広告という同じ業界にありながら、前職とフィードフォースの働き方に対する考え方は大きく違っていました。フィードフォースはまだ新しい会社で盤石の人事制度ができあがっているわけではありません。だからこそ、将来に向けて社員の働き方をどう作っていくかに真剣に取り組み、常にアップデートしていくことができるのです。私もそんなフィードフォースの社員として、“「働く」を豊かにする。”取り組みに積極的に参加していきたいと思います。
インタビューを終えて
「新卒3年目で、アカウントコンサルタントとしてはまだまだこれから」そう謙遜する中島氏だが、活き活きとした働きぶりはインタビューの短い時間でも十分うかがい知ることができた。先進のデータフィードに関するノウハウで急成長を続け、多くの大手企業から既に厚い信頼を得ているフィードフォース。オフィスを訪れると、その躍動が社員一人ひとりの仕事を楽しむ姿勢から発せられていることがわかる。
リモート勤務やルーチーンワークの自動化など、個人のビジネスへの取り組み方の自由度が高いのが同社のスタイル。すなわち“「働く」を豊かにする。”というミッションがその背景にあるのだ。今後も同社の働き方アップデートは進むはずである。将来30代40代となった中島氏はアカウントコンサルタントとして同社でどのような成長を遂げているのか。今後のフィードフォースの躍進に注目するとともに、ぜひ再度インタビュー試みたい。