図解でわかる!退職届(退職願)の封筒サイズ・選び方・書き方・郵送時のマナーについて

退職届(退職願)は、退職予定や退職の意志を会社に伝えるフォーマルな重要書類であり、封筒に入れて提出します。この記事では、退職届(退職願)を入れる封筒のサイズや種類の選び方、表面・裏面の書き方、郵送時のマナーなどについて、よくある質問と合わせて詳しく解説します。マナーに沿ってスムーズな退職準備を進めるためにも、ぜひこの記事をお役立てください。

目次

退職届(退職願)用の封筒の選び方

退職届(退職願)を会社に提出する際には、どのような封筒を選べばよいのでしょうか。選ぶときのポイントをについて、詳しく解説します。

ポイント1:フォーマルな場には、白封筒

退職届(退職願)は、会社に対して正式に退職を届け出る(願い出る)ための書類です。そのためフォーマルな場に適した白色の封筒がおすすめです。白には「誠実」といった意味もあり、清潔で爽やかな印象を与えるため、あらたまった場や目上の人に対する手紙などに適しています。

Q.退職届(退職願)用の封筒は、茶色の封筒ではダメですか?

A.退職届(退職願)用には、白封筒のほうがいいです。

日常よく目にする茶封筒(クラフト封筒)は、一般的に事務的な用途に使われます。もし茶封筒に入れて出せば「マナーがなっていない」「常識がない」といった悪い印象を相手に与えかねません。フォーマルな書類である退職届(退職願)には白い封筒がふさわしいでしょう。

ポイント2:日本企業なら和封筒

封筒には縦書きに用いる縦長の和封筒と、横書きに用いる横長の洋封筒があります。日本ではあらたまった手紙やビジネス文書には和封筒を用いる場合が多いため、退職するのが日本企業であれば、縦書きで手書きの退職届を白の和封筒に入れるのが、もっともていねいな印象を与えるでしょう。外資系の会社であれば横書きで洋封筒を用いる場合もありますが、この記事では「縦書き・和封筒」の場合を例としてご紹介していきます。

ポイント3:二重封筒で厳重に、郵便番号枠は不要

退職届(退職願)は個人情報が含まれる、機密性の高い書類であるため、第3者に見られないように中身が透けないタイプの封筒を選びましょう。二重封筒や、透けない厚手の素材でできた封筒が市販されています。

また退職届(退職願)は手渡しが基本なので、封筒は郵便番号の枠がない無地タイプを選びましょう

Q.退職届(退職願)用に適した封筒はどこで買えますか?

A.文房具店やインターネットで探すことをおすすめします。

封筒はコンビニエンスストアや100円ショップ(100均)などでも売っていますが、郵便番号の枠が印刷されたものはあるけれど無地の封筒はないなど、退職届(退職願)を出す際に適切な条件に合う封筒が見つからないことも多いです。

退職届(退職願)を出す直前になって焦ることがないよう、文房具店やネット通販なども利用し、早めに用意しておきましょう

ポイント4:封筒のサイズは用紙に合わせる

封筒にはさまざまなサイズがあります。退職届(退職願)を出す際の封筒は、中に入れる書類に合った大きさのものを選びましょう。一般的な便箋のサイズであるB5判の用紙で退職届(退職願)を作成するなら、長形4号封筒がぴったりです。もしA4判の用紙なら、長形3号封筒がよいでしょう。

Q.退職届(退職願)用の封筒は、長形4号と長形3号どちらがいいですか?

A.できるだけコンパクトにまとめたいなら、長形4号封筒に入れるのがおすすめです。

封筒は中に入れる書類の大きさに合っていればどちらでも構いません。できるだけかさばらないようにしたいなら、B5判の用紙で退職届(退職願)を作成し、長形4号封筒に入れるのがよいでしょう。家庭用プリンターで出力するなら、一般的に扱いやすいA4判の用紙で作成し、長形3号封筒に入れます

退職届・退職願テンプレートダウンロード(縦書き・横書き)

退職届テンプレート(Word形式)
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封筒への書き方

退職届(退職願)に適した封筒が用意できたら、次は封筒の表面・裏面に必要な情報を書き込みます。

中に退職届(退職願)を入れたまま封筒に文字を書いてしまうと、封筒の表から中の書類にインクが染みたり、筆圧で中の用紙に跡がついたりする場合があります。重要書類である退職届(退職願)を汚したりすることがないように、封筒への書き込みは、必ず退職届(退職願)を封入する前に行いましょう

黒色の油性ボールペンで書く

封筒へ文字を書く際は、黒色インクのペンを使います。裏移りする油性マーカーや、水でにじむ水性インク、温度変化により無色になる特殊インクを使ったペンは避けた方がよいでしょう。無難なのは黒色の油性ボールペンです。もし書き間違えたときには修正液を使ったりせず、たとえ面倒でも新しい封筒を使ってすべて書き直すのがマナーです。

封筒の表面・裏面への書き方

封筒の表面には、「退職届」または「退職願」とだけ書きます。記入する位置は中央より少し上を意識しましょう。宛先を記入する必要はありません。

封筒の裏面には、左下に自身の所属部署名とフルネームを書きます。

退職届(退職願)の封筒への入れ方

普段はあまり意識することがないかもしれませんが、実は、手紙などの折り方や封筒へ入れるときの向きにもマナーがあります。これは、受け取った人が、より読みやすくするための気遣いです。退職届(退職願)を出すときだけに限らず、ビジネス文書の正しい封入の仕方として覚えておくとよいでしょう。

退職届(退職願)を三つ折りにする

封筒に手紙などを入れるときには、文面を内側にして三つ折りにするのが基本です

以下、退職届(退職願)を三つ折りにする際の手順となります。

  • 退職届(退職願)の文章が書いてある面を上にして机の上など平らな面に置き、用紙を三等分する位置に見当をつける
  • 用紙の下1/3を上に向かって折り返す
  • 用紙の上1/3を上から被せるように折り重ねる

三つ折りにする際には、すべての折り目が平行になり、左右の紙の端がぴったり合うように、真っすぐ折りましょう。自信がないときは定規を使うことをおすすめします。

退職届(退職願)を封筒に入れるときの向き

退職届(退職願)を封筒に入れるときには、向きにも注意が必要です。

三つ折りにした退職届をそのまま左回りに90度回転させ、封筒の裏面を上にした状態で中に差し入れます。こうすることで、読む人が封を開け、退職届(退職願)を取り出した後に、スムーズに開いて読むことができます。

封筒の中で用紙が折れ曲がったり、皴が寄ったりしないよう、慎重にゆっくり入れましょう。

Q.封筒の封は、ノリ付けしたほうがいいのですか?

A.ノリ付けする必要はありません。

退職届(退職願)の封筒は封をする必要はありません。ただし、封筒のフタ(フラップ)の折り目部分はしっかり折ってから渡しましょう。

はじめからノリやテープがついているタイプの封筒であれば封をします。その際には、綴じ目の中央に「〆」マークを書きます。これは、「封をしたあと誰にも開封されていない」ということを証明する印で「封字」といいます。封をした封筒に「〆」マークを書くのはビジネスマナーなので、忘れないようにしましょう。

退職届(退職願)を郵送する場合の手順とは?封筒の準備から送り方まで

もともと、退職届(退職願)は手渡しで提出するのが一般的でしたが、昨今では郵送で提出するという選択をする人も増えてきたようです。

ここからは、退職届(退職願)を郵送で提出する場合の詳しい手順について解説します。

郵送用の封筒を用意する

退職届(退職願)を郵送で提出する場合は、郵送用にひと回り大きいサイズの封筒を用意します。

たとえば、長形4号の封筒に入れた退職届(退職願)を郵送するなら長形3号の封筒を、長形3号の封筒に入れた退職届(退職願)を郵送するならさらに大きい角形5号の封筒を用意しましょう。

なお、フォーマルな重要書類であることは変わらないので、郵送用の封筒も白色で、透けない素材のものを。ただし、郵送用の封筒には郵便番号を記入する必要があるため、無地ではなく郵便番号枠のあるものを選びましょう

Q.退職届(退職願)が入った封筒に直接宛名を書いて送るのではダメですか?

A.退職届(退職願)が入った封筒と、郵送用の封筒は別にするのがマナーです。

退職届(退職願)は重要書類のため、郵送中の汚れや開封時の破損を防ぐためにも、郵送用に別の封筒を用意したほうがいいでしょう。

また、重要書類の場合、封筒の表に赤字で「○○在中」と記入することもありますが、退職届(退職願)の場合、その性質上、機密情報を含むため、封筒に内容物の明記はしません。そのため、中の封筒に「退職届(退職願)」と書いてあれば、受け取った側が開封したときに慌てずに受領することができます。

郵送用封筒の書き方

郵送用封筒の書き方の手順は以下の通りです。黒色インクのペン(おすすめは油性ボールペン)を使って、ていねいに書きましょう。

1表面に郵便番号と宛先住所、宛名として「部署名」「個人名」を書く

宛名が明確でないと組織の中の誰が封を開けるかわからないため、必ず部署名だけでなく個人名も書き、受け取る人を限定させてください。基本的には自分の所属する部署の直属の上司、または人事部の担当者を宛先に指定します。

2左下に赤字で「親展」と書く

表面の左下に赤字で「親展」と書くことで、「宛名で指定されている本人(名宛人)以外は開けないでください」という意思表示ができます。

3裏面の左下に差出人(自分)の住所と氏名を書く

差出人の住所・氏名は、郵便物に不備があった際などに返送先情報として必要になるため、忘れずに記入しましょう。

4綴じ目の中央に「〆」マークを書く

しっかりノリ付けをして封をしたら、綴じ目の中央に「〆」マークを書きます。

添え状(送り状)を同封する

書類を郵送する際は、送付物の概要を記した添え状も同封するのが社会人のマナーです

退職届(退職願)を郵送する場合は、次の文面を参考に添え状を作成し同封しましょう。例文は手書き(縦書き)の場合を前提としていますが、添え状はPCを使って通常のビジネス文書と同様の形式で作成し、印刷したものでも問題ありません。

退職届の添え状例文

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

このたび、一身上の都合により退職することとなりました。

つきましては、同封のとおり退職届を提出いたします。ご査収いただけますようお願い申し上げます。

このたびは急な退職で皆様にご迷惑おかけしますことを、心よりお詫びいたします。短い間でしたが、大変お世話になりました。

末筆ながら、皆様のさらなるご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

敬具

令和○年○月○日
○○部○○課 ○○○○(自身の氏名)

○○株式会社
○○部○○課 ○○様(上司の名前)

退職願の添え状例文

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

このたび、一身上の都合により退職を希望いたします。

つきましては、同封のとおり願いを提出いたします。ご査収いただけますようお願い申し上げます。

敬具

令和○年○月○日
○○部○○課 ○○○○(自身の氏名)

○○株式会社
○○部○○課 ○○様(上司の名前)

郵送用封筒への入れ方

郵送用封筒と添え状が用意できたら、添え状を退職届(退職願)の上に重ねて、郵送用の封筒に入れます。中でシワになったりしないようていねいに封入しましょう。

郵送用封筒はしっかりノリ付けして封をし、綴じ目の中央には「〆」マークを書きます

退職届(退職願)の送り方

退職届(退職願)は、ポスト投函ではなく、郵便局の窓口から送りましょう。郵便料金の不足で返送されるなどのトラブルを防ぐことができます。

また、万が一、受取拒否などの事情がある場合は、内容証明郵便を利用することで、退職届(退職願)の送付を証明することができます。内容証明郵便の利用に必要な手続きや料金については、郵便局のサイトを確認してください。

まとめ

退職届(退職願)を会社に提出する際の封筒のサイズや選び方、封筒の書き方や封入時のポイント、郵送による提出方法まで、詳しく解説しました。

退職の前後は、社内外の関係者への周知や交渉・調整、仕事の引継ぎなどで忙しいうえに、転職活動や転職先とのやりとり、入社準備なども重なってくるため、心身ともに負担がかかります。調べることや判断すべきこと、やるべきことが多いこの時期、退職届(退職願)を提出する際のマナーについて何か不明点があれば、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

これまで勤めた会社に敬意を持ってていねいに対応することで、スムーズな円満退職を実現し、次のステップに弾みをつけていきましょう。

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