ゲームディレクターには、どんなコミュニケーション能力が必要なのか?
ゲームディレクターにとって、デベロッパーとの調整やチームの進捗管理、時にはユーザー対応までこなすなど、コミュニケーション能力は、非常に重要なスキルです。では、具体的にはどのようなコミュニケーション能力が求められているのでしょうか。
シーン別で求められるコミュニケーション能力とその理由
まずはゲームディレクターが業務を行っていく具体的な場面で、必要となるコミュニケーション能力を、それぞれあげてみましょう。
企画会議でのプレゼンテーション能力
どんなにおもしろい企画を思いついても、そのおもしろさを周囲に上手く伝えることができなければ、ゲーム開発は始まりません。そこで、セールスポイントを絞って企画書を作り、通常数回開かれる企画会議で、ゲームのコンセプトを伝えていくプレゼンテーションのスキルが必要となります。決して理詰めで説得するのではなく、「納得」や「共感」を得て企画を通す能力が大切になるでしょう。
チームメンバーとのビジョン共有能力
企画が動き出せば、ゲームプランナーやゲームプログラマー、ゲームデザイナーなどのスタッフを揃え、チームの指揮を執るのがゲームディレクターの仕事です。そこで、まずチームとして「これはおもしろそう!」と思ってもらうように、各メンバーの視点に立ちながら企画を説明できる能力が求められます。ここでスタッフの理解が十分なものであれば、現場も盛り上がり、一体感を持ってその後の作業に入ることができるでしょう。
チームメンバーへの指示能力
制作が始まれば、チーム全体に気を配り、スタッフにアドバイスしたり、意見の衝突を調整したりして、チームをまとめるリーダーシップの能力が不可欠になります。情報の共有や目的意識の明確化などで、チーム全体の士気を維持できれば、成果物(ゲーム)の完成度も高まるからです。同時に問題が起こった時には、迅速な対応指示を出す判断力も必要になってくるでしょう。
全体の進捗管理能力
納期(ローンチ)に間に合わせるためには、どうしてもチームメンバーに無理をお願いする時があります。そこで重要なのが、信頼関係を構築する能力です。連携をより密にするなど、メンバーからの信頼を勝ち得て、普段からチームの雰囲気を良くすることなどがミッションとなります。これができていることによって、時間がない中でも、高いレベルのクオリティを保つことができるでしょう。
どうすればコミュニケーション能力を上げることができるのか?
こう考えると、ゲームディレクターに必要なコミュニケーション能力は、大きく2つに分けられます。
1つが、企画会議を含めて、対外向けにゲームのおもしろさやセールスポイントを伝え、共感を得ること。もう1つは、チームの士気を高く保ち、パフォーマンスを上げることです。そして、それぞれ注意するべき点が異なります。
前者は、プレゼンテーションが主軸なので、まずは伝えるべきポイントである「どうおもしろいのか」をどれだけ細かく自分の中で整理できるか、になってくると思います。「一番伝えたいことは何なのか」をしっかりと認識し、手順を追ってプレゼンできるよう、社外の知人相手に発表の練習をするのも良いでしょう。決して「単純におもしろいと思うから」と抽象的な表現になったり、「昔からこんなことをやりたかった」と主観的な表現にならないように気を付けることが大切です。
後者は、「チームの雰囲気がよく、気持ちよく仕事ができる環境作り」を念頭に、チーム全体に目を向けて行動していくことが重要になります。もちろん、これはいきなり身につく能力ではありません。自分の性格や振る舞いも大きな要素ですので、日々の生活で少しずつ培っていくものです。「チームを牽引するゲームディレクター(リーダー)とはどうあるべきか」「クリエイター達のパフォーマンスを最大化するためには何をすれば良いのか」、普段の業務の中で気付いた点、注意すべき点を頭の中だけに収めるのではなく、常にメモとして書き出しておくのも一つの方法ではないでしょうか。
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