広告代理店で培ったSNS分析のスキルを活かし、企業から求められる人材に ―― 根本菜奈さん(28歳・女性)

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前職
広告代理店
マーケター
現職
株式会社テレビ朝日メディアプレックス
デジタルマーケター

取材日時:2021/2/24 09:00 取材場所:Webインタビュー

根本菜奈さん(28歳・女性)
マイナビクリエイターの転職エージェントサービスを活用し、事業会社のデジタルマーケティングに携わりたいとの思いで、広告代理店のマーケターから株式会社テレビ朝日メディアプレックスに転職。

キャリアアップには、さまざまな道筋がある。根本さんの場合、転職活動と並行して社内の部署異動にも挑戦した。しかし、部署異動では新しい経験は積めたものの、本当にやりたいこととは結びつかなかったため、早々に転職活動を再開することに。業界未経験という不安はあったものの、自身が目指したい業界での転職を叶えるため、これまでの経験や知見は、すべて書類と面接でアピールした。妥協せず、根底にあった「あきらめない気持ち」と共に臨んだ転職活動の中で、根本さんの強みが高く評価されるまでのプロセスを追った。

転職までの時系列

2019年12月 転職活動を開始
2020年04月 社内公募で部署異動が叶ったため、転職活動は一時ストップ
2020年08月 異動先でミスマッチを感じ、転職活動再開。マイナビクリエイターほか、数社の転職エージェントに登録
2020年09月
1週目
マイナビクリエイターからテレビ朝日メディアプレックスにエントリー。書類選考通過
2020年09月
3週目
一次面接を通過
2020年09月末 最終面接を通過。内定を獲得
2020年11月
1週目
前職の広告代理店を退職
2020年11月
2週目
テレビ朝日メディアプレックスに入社

こだわった転職条件

MUST ・デジタルマーケティングに携われること
・フラットでフレンドリーな社風
WANT ・前職より年収が上がること
・在宅勤務が可能なこと

自ら希望した部署異動だったが、ギャップを感じて3ヵ月で転職を決意

── まずは、根本さんが転職活動を始めたきっかけを教えてください。

根本さん:前職で、広告運用をするメディアプランナー業務に2年ほど携わった頃、培った知識を活かしてデジタルマーケティングのほかの領域にも挑戦したいと思い、2019年頃から新しい環境での仕事を探し始めました。

また、引き続きデジタルマーケティングに関わりたいと思う一方で、クリエイティブ制作の経験も積みたいという思いがありました。広告運用の知識に、クリエイティブの経験があるとさらに仕事の幅が広がり、この先、ディレクション業務を行ううえでも役立つと考えたからです。そこで、社内公募による部署異動と転職活動を並行してクリエイティブの部署への異動にもチャレンジしました。その結果、社内公募に合格し、2020年4月からクリエイティブ部門の部署で働くことに。それによって、転職活動はいったんストップしました。

── キャリアアップの方法として、転職と社内の部署異動の2軸で活動され、結果として部署異動が叶ったのですね。

根本さん:そうですね。ただ、異動先の部署で担当することになったのは、今まで担当していた業界と正反対の業界の案件で、これまでの業務とのギャップを感じてしまいました。今まで私は、エンタメ業界で人々を楽しませるようなブランディング寄りのプロモーションにおもしろさを感じてきたのですが、担当することになった業界は新規顧客獲得寄りで、ユーザーに的確にアプローチすることが求められる商材。これまでとはまったく異なるプロモーション戦略が求められました。

つまり、エンタメと担当した業界とではその特性が違いすぎて、自分が培ってきたことをどう活かせばいいかわからなくなったのです。ちょうどコロナ禍でテレワークになったため、先輩や上司に気軽に相談できる環境もない状態。このまま何もしなければ現状を変えることはできないし、人生は一度きり……。それならもう一度転職活動をして、自分が心から楽しめる、そして、これまでの経験も活かすことができるエンタメ業界でデジタルマーケティングに携わりたいと思い、異動して3ヵ月ほどでしたが再び転職活動を始めることにしました。

── 転職活動を再開する中で、マイナビクリエイターを選んだきっかけを教えてください。

根本さん:最初は転職サイトのみで転職活動をしていたのですが、そのときに、ある求人の応募を通じてご連絡をいただいたのがきっかけです。マイナビクリエイター以外のエージェントにも、自分が挑戦したい企業や業界などを紹介していただこうと登録していました。実際にいくつかの企業をご紹介いただいたのですが、私の心境に一番マッチしていたのが、マイナビクリエイターだったのです。

── 具体的にどのような点がマッチしていると感じたのですか?

根本さん:次のキャリアでは事業主側に挑戦したいという思いがあり、各エージェントの担当者には広告代理店への応募はしませんとお伝えしていました。しかし、他社の転職エージェントからはマスメディアを扱う広告代理店などを紹介されることがあり、ちょっと違うなという思いがあったのです。

一方で、マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーさんからは、そのような提案は一切ありませんでした。こちらの意志を尊重し寄り添ってくれていると感じ、一緒に転職活動していくなら、マイナビクリエイターがいいなと思いました。

SNS分析は価値あるスキル!職務経歴書と面接で徹底アピール

── テレビ朝日メディアプレックスを知ったきっかけ、応募してみようと思った経緯を教えてください。

根本さん:担当のキャリアアドバイザーさんに求人を紹介されたのがきっかけです。テレビ業界は第一志望ではあったのですが、業界未経験者の中途採用はなく、ハイレベルな求人だけで私には難しいだろうと思い込んでいたので、紹介されたときは正直驚きました。

もともと私がテレビ業界を第一志望にしたのは、前職でテレビ業界のクライアント向けに広告領域以外も含むプロモーション提案をした経験から、商材としてのおもしろみややりがいを感じたからです。事業主側でマーケティングに携わりたいという思いが芽生えたのも、これがきっかけでした。そんなこともあって、キャリアアドバイザーさんには「ぜひチャレンジさせてください」とお願いしました。

── (第一志望の業界ということで、)転職活動時は応募企業は絞って転職活動を進めたのでしょうか?

根本さん:テレビ業界が第一志望ではあったものの、スムーズに選考が進むかもわからなかったので、他にもゲーム系の会社など、いくつかご紹介いただき、選考を進めていました。

ただ、面接を重ねるうちに、やっぱり自分はテレビ業界への興味が強いんだということに、改めて気づかされました。

── 第一志望への気持ちが高まる中、不安に思うことはありましたか?

根本さん:前職での私の仕事は、新規顧客獲得を目的とした広告がメインだったのですが、これといって一大プロジェクトを立ち上げて成功させたというようなこともなく、アピール要素も弱かったように思います。また部署異動してたったの3カ月で転職活動を始めたこともマイナスな印象を与える気がして不安でした。

── そんな中、マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーからは、どのようなサポートがありましたか?

根本さん:ストーリーがないということで、一番大変だったのが職務経歴書などの書類作成でした。最初は十分に自分の経験を表現することができず、浅いことしか書けなかったのですが、担当のキャリアアドバイザーさんに添削してもらい、テンプレや参考事例とともに、アドバイスをいただきました。その後も、思いついたエピソードの加筆と修正を繰り返してブラッシュアップしていきましたね。提出書類を8月、9月という転職活動再開後の早い段階で完成させられたことが、転職成功の要因のひとつになっていると思います。

また、異動して3ヵ月で転職活動を再開したことについても、キャリアアドバイザーさんからは、「キャリアアップのために異動したけれど、その結果、ミスマッチが起きて転職活動していることは、マイナスに映ることはまったくない」と言い切ってくれました。そう言ってもらえて心強かったですし、「客観的にプロの目から見て、大丈夫なのであれば大丈夫だ!」と安心して転職活動を進めることができましたね。

── 面接の対策はどのように進めましたか?

根本さん:担当のキャリアアドバイザーさんから一般的な想定質問をいただき、それに対する回答を確認してもらう作業を繰り返しました。また職務経歴書などの書類をしっかり作り込んだという自信もあったので、それをベースに答えれば大丈夫だと思っていましたね。

あと、「テレビ業界の人がどんなことに興味を持ってくれそうか」ということは、その業界の方々とお話しする機会も多かったことからなんとなく想像できたので、それを踏まえて面接に臨みました。

── テレビ業界の方が興味を持つというのは、具体的にどのようなお話だったのですか?

根本さん:前職では広告運用やクリエイティブディレクションのほかに、SNS分析が専門領域でした。今、テレビ業界はSNSの盛り上がりが視聴率に影響し、ネット配信にもつながります。そのため、クライアント(テレビ業界の人)と話す中で、SNSの分析について話すと強く関心を持っていただいたのです。これは価値のあるスキルなのだと感じ、テレビ朝日メディアプレックスの面接でも自信を持って話せることだと考えました。おかげで面接はスムーズに進み、9月中に面接を2回受けて9月末には内定が出ました。

テレビ業界とデジタルマーケティングの親和性を追求し、そこで結果を残したい

── ご入社後、どのような業務を担当されていますか。

根本さん:現在は主に、TwitterやLINEへの投稿、それに関する分析を担当しています。また、番組宣伝のためのデジタル施策を考えることもあります。たとえば、Twitterのフォロー&リツイートキャペーン、番組放送日までのカウントダウン投稿、デジタル広告出稿・企画の提案などを打ち出しています。そのほか、SNS広告のクリエイティブディレクションも担当。媒体の提案やクリエイティブの企画などを提案し、担当各所と連携して実現しています。これらの業務には、前職で培ったSNSをはじめとする媒体の特性や配信方法に関する知見や経験が役立っていますね。

── 改めて、テレビ朝日メディアプレックスにご入社された感想を教えてください。

根本さん:「楽しい」のひと言です。やりたかった業界にずっと浸かって、やりたかったプロモーション提案やクリエイティブを実現できるので幸せです。

また、前職の広告代理店時代は、広告メニューに絡めたプロモーション提案がメインだったのですが、今は純粋にブランディングやエンゲージメントを高めるプロモーション企画を実現できるので楽しいです。しかも、今のポジションは、番組の知名度をどう上げるか、どう視聴率につなげるか、施策に参加するユーザーをいかに増やすかがKPI。広告の提案だけでなく、オーガニックの提案もできるので、自由度が高く、提案の範囲も広いのでおもしろいですね。テレビ朝日の方はデジタルの知見が深く、的確なフィードバックをもらえることも、非常に勉強になります。フランクに議論できるので仕事もやりやすく、毎日毎日成長につながっています。

── ちなみに、今はテレワークですか?

根本さん:原則テレワークです。月1回出社する日があるかないかです。でも、やりにくさは感じていません。今は3名のチームに所属していますが、チーフが1日の終りに30分ほど雑談ベースの振り返り会を開いてくれていて、そこでコミュニケーションが取れています。テレワークでのコミュニケーションがどうしたら円滑に行えるのか、とても気遣ってくれているのを感じますね。また、社内チャットですぐに質問できるので、困ることはありません。

── 今後、どのように活躍の幅を広げていきたいとお考えでしょうか?

根本さん:もともとデジタルマーケティングを志望しているので、そこにもっと携わりたいと思っています。広告費をかける価値があったと思えるプロモーションや、そんな広告メニューがあったんだと思ってもらえるような新しい提案を目指したいですね。また、SNSを活用してユーザーのエンゲージメントを高められる新たな施策ができないかと狙っています。いずれにしても、何か結果を残したいというのが今の一番の目標です。

── 最後に、SNSに携わるマーケティングにチャレンジしたいと考えている方々に向けてメッセージをお願いします。

根本さん:たとえば、今回私が転職したテレビ業界では、まだまだデジタルマーケティングでできることがあると思っています。昔からあるテレビとインターネットをどのように融合していくか。そこにやりがいを見出せるのではないでしょうか。

転職活動においては、妥協してはいけない、と今回強く思いました。転職活動は長引くと、「ここでいいかもしれない」「とにかく選ばれたい」と思ってしまいがちです。でも、本当に合う会社は、絶対に「縁がある」と感じる瞬間があります。今の会社も、最初の面接から私の話を前のめりに聞いてくれるのがわかり、手応えがほかの会社と全然違いました。自分を信じて、あきらめずに挑戦すること、これに尽きるのではないかと思います。

担当のキャリアアドバイザーからひと言

最初に根本さんにお話を伺ったとき、ご自身の軸をしっかり持たれている方だな、という印象を抱きました。

転職の希望や経緯を聞いていると、当初はご自身のキャリアに不安を感じているようにも見受けられましたが、目標に対するまっすぐな姿勢や志望先への強い思いも感じられたので、根本さんのご転職を全力で応援したいと思いました。

選考過程では、面接対策や情報収集などしっかり準備して臨まれており、最終的に志望度の高い企業から内定を獲得。内定をお伝えしたときの根本さんの喜ぶ声を聞いて、私も感動したのを覚えております。

これからもテレビ朝日メディアプレックスさんでのご活躍を心より応援しております!

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