ポートフォリオを活用し転職に成功。ゼロから企画演出ができる映像ディレクターを目指して ―― Y.S.さん(29歳・女性)

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前職
映像制作会社
映像クリエイター
現職
株式会社スパイスボックス
映像ディレクター

取材日時:2017/6/13 11:00 取材場所:新宿マイナビワークス本社

Y.Sさん(29歳・女性)
マイナビクリエイターの転職エージェントサービスを活用し、フリーランス、映像制作会社を経験後、株式会社スパイスボックスの映像ディレクターに転職。

スパイスボックス ロゴ

クリエイティブ業界での転職では、自分の成果物をいかにアピールできるかが成功の鍵となる。ポートフォリオはスキルレベルや適性、入社後の貢献度を図るための重要なツール。株式会社スパイスボックスへの転職に成功したY.S さんも、ポートフォリオを活用した一人だ。

美大を卒業後、自分の理想とするクリエイティブを追求し続けるY.Sさん。転職の経緯と体験談を伺った。

尚、ご本人の希望により、本名や顔写真を伏せています。ご了承ください。

転職までの時系列

2016年08月 前職を退社/転職活動を開始
2017年03月 マイナビクリエイターに登録
2017年04月 株式会社スパイスボックス 面接
2017年05月 株式会社スパイスボックス 内定
2017年07月 株式会社スパイスボックス 入社

こだわった転職条件

MUST 企画・演出ができる映像ディレクターであること
WANT 制作実績が自分の求める映像表現とマッチしていること

おもな使用ツール・対応言語

Photoshop / Illustrator / Final Cut Pro / Premiere / After Effects / Word / Excel / PowerPoint

内に秘める「自分の名前で企画・演出した映像を作りたい」という想い

── まずは経歴をお聞かせください。

Y.S.さん:高校時代から映像の仕事に就きたくて、美大に進学しデザインと映像を学びました。卒業後は1年半ほどフリーランスとして活動し、そこから前職である映像制作会社に正社員で入社しています。

── フリーランスから正社員へ転職しようと思われたのはなぜですか?

Y.S.さん:学生の頃は企画から制作まで自分一人で全て行っていましたが、フリーランスでは企画や構成がある程度固まっている案件が中心でした。映像制作に携わるやりがいはあるのですが、自分のアイデアを元に映像を作りたいという想いが膨らんでいったんです。

そこで、映像制作会社に正社員として入社し、ディレクターとして企画から携わる道を選びました。組織での業務を経験することでスキルアップもできればと。

── 入社後はどのような業務に携わっていたのでしょうか?

Y.S.さん:入社後しばらくはディレクターのアシスタントとして、カメラマンやモデルなどの手配やロケハンなどの制作業務や、テロップデザインや撮影補助など実務を行っていました。徐々にディレクションに関わるようになり、ナレーション原稿やモーショングラフィックの作成などを手がけるようになりました。ただ、TVドラマのPRなどあらかじめ構成が固まっている案件が多かったので、自分の意見を反映できる範囲はだいぶ限定されていました。

── そうなると「企画から携わりたい」という想いとは……

Y.S.さん:そうですね、転職としては成功と言えなかったのではと思います。演出職であるディレクターが、クライアントとの窓口や予算管理といったプロデューサーの役割も兼務するような形態をとっている部署だったので、日々の業務だけで手一杯だったのもあります。また、その部署にはオペレーション的な働きを期待するクライアントが多く、この会社で企画から映像制作に携わるのは難しい状況も見えてきました。やはり「自分の名前で企画・演出した映像を作りたい」という軸は譲れなかったので、再び転職を決意しました。

ポートフォリオの見せ方やまとめ方を工夫し、技術のミスマッチを最小限へ

── 転職活動の流れを時系列で教えてください

Y.S.さん:2016年8月に前職を退社した後は、ポートフォリオを見直しながら転職活動をしていました。マイナビクリエイターに登録したのは2017年の3月末。転職エージェントにサポートしてもらい、8〜10社ほど応募しました。その結果、3社から内定をもらい、最終的に株式会社スパイスボックスに決まったのが5月末のことです。

── 転職成功のために、面接で工夫したことはありますか?

Y.S.さん:ポートフォリオの冊子とは別に、ノートPCも持参したことです。ノートPCにはポートフォリオに掲載されている映像の動画ファイルを準備しておきました。冊子に並んだ制作実績を見てもらい、実物の映像を見たいという要望があれば、その場でPCで再生できるようにしたんです。面接では「企画や構成から関わった仕事は?」と聞かれることも多かったので、企画や編集など担当した範囲も併記するようにしました。転職に伴う技術のミスマッチを最小限に抑えられるので、他の転職希望者の方にもこの方法はおすすめしたいです。

── 転職エージェントからはどのようなサポートを受けてましたか?

Y.S.さん:職務経歴のフォローや、未経験の業界の資料を送っていただいたりしました。また、ポートフォリオも転職エージェントのアドバイスを受けて作り直しています。当初は希望業務内容に合わせ「企画から作っているものを」と、自主制作作品や学生作品など含めたクオリティを重視したポートフォリオにしており、オペレーション的に関わった業務の成果物は避けていました。しかし、実際に現場でどんなアウトプットを出せるか、どんな業務の経験があるのかを具体的に伝えるためには、後者の映像が必要という助言を受けたんです。修正後のポートフォリオでは、入社後にどのような貢献ができるかイメージを持っていただけたと思います。

── マイナビクリエイターの転職エージェントとのやりとりで、印象に残っていることはありますか?

Y.S.さん:「紹介した求人以外に、自分で見つけた求人や、気になっている企業があればマイナビクリエイター経由で応募や売り込みします」と提案していただけたことです。今回の転職活動では、結果的にその方法で応募するには至らなかったのですが、より良い転職活動ができるよう、転職エージェントの方も色々検討いただいているのだなと感じました。

専門性の高い転職エージェントを利用することが、転職成功の近道

── これから転職エージェントを利用される方にアドバイスをいただけますか。

Y.S.さん:実は前職に入社する際も転職エージェントを利用していました。この時はとにかく多くの転職サービスに登録したんです。しかし、転職エージェントとのやりとりが増えるばかりで、求人はそれほどマッチしませんでした。その体験もあり、今回は転職サービスの登録を絞りました。やりたいことが決まっているなら、マイナビクリエイターのように専門性の高い転職サービスが適していると思います。または求人数の多い大手の転職サービスを1社登録して、深く探してもらうのも良いのではないでしょうか。

また、転職エージェントへは希望条件や優先順位を遠慮無く伝えたほうが成功に近づくと思います。転職エージェントが採用可否を判断するわけではありませんし、最初に希望を全部伝えた方が紹介される求人や、面接・入社後のミスマッチもできる限り避けられます。そうすれば、転職希望者、企業、転職エージェントの全員が助かりますよね。

── 転職が成功したいま、今後の目標を聞かせてください。

Y.S.さん:Web広告の世界は初めて経験するので、映像制作だけでなく広告のプランニングも含めて、楽しみながら吸収していきたいです。映像制作については、「映像というメディアでどのようなコミュニケーションが可能か?」ということに興味があります。映像を見た人に、新しい体験や「見てよかった」と感じてもらえるような映像を作りたいと思っています。スパイスボックスは、「生活者に“語られる”広告コミュニケーション」で企業と生活者をつなぐことを理想としていると聞いているので、とても近いものを感じます。転職後も自分の理想となる映像を作れるよう頑張りたいです。

── 最後に転職希望者の方にメッセージをお願いします。

Y.S.さん:映像の仕事にはとてもハードな現場もあり、転職が頭をよぎる方を多いと思うのですが、その一方で生活が変わる不安から転職活動に踏み出せない方もいるのではないかと思います。すぐに転職するつもりが無くても、まずは求人だけでも見てみると「こんな業務があるのか」「こんな待遇の会社があるのか」と視野が広がると思います。

気になった映像があれば、制作した企業やその求人をチェックするのも良いと思います。

また、ポートフォリオを作るか、テキストだけでも制作物をリストにすると、自分の成果や体験を具体的に振り返ることができ、自己分析につながります。私もポートフォリオを作るまでは「自分でゼロから作った業務の成果物はあまり無い気がする」とぼんやり思っていたのですが、整理して初めて自分の成果がはっきり認識することができました。

成果物をまとめて経歴を振り返ると、今後のキャリアプランをどうしていきたいか考えるためのヒントになります。いつか転職する日のために備えておけば、いざという時に大きなジャンプも成功するのではと思います。

担当のキャリアアドバイザーからひと言

第一印象は明るく終始笑顔で対応してくださり、外見もオシャレな方だったので、映画監督をされていると知った時にとても驚いたことを覚えています。

高校生のころから映像制作という一貫した志向をお持ちの方で、既に実績として、自身の短編映画が海外の映画祭で上映までされていたそうですが、面談時の「映像だから伝えられることがあると思う」、「どうしたら見てくれる人が喜んでくれる・感動する映像が作れるかを常に考えている」といった言葉から想いの強さを感じました。

アーティストとして他の人には真似できないものを作りたいという方もいらっしゃいますが、Y.S.さんは見る側の目線でモノづくりのできる方でした。また制作会社に在籍していた経験もあるためクライアントの意に沿った提案が出来るバランス感覚もお持ちでした。この方の志向とあう企業は必ずある、そう私は確信を持ちました。

課題は二点でした。一つ目は、フリーランスの活動と映像編集のアルバイトを並行してされていたため職歴数が多く見えてしまうこと。こちらは職歴所で短くまとめることの提案をし、また企業様への推薦状に補足の説明を添付し、理解を求めました。二つ目は、ポートフォリオがアーティスト志向に少し寄った作品が多く、一般的な企業VPや動画広告などに携わった作品が少なかったので、そういった作品も載せることをY.S.さんに提案しました。

結果的に3社の内定を獲得し、その内の一社へ入社いただくことになりました。今後は新天地にて力強く飛躍される事を期待しております。くれぐれもご自愛いただき、存分のご活躍をお祈りしております。

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