ウェブトゥーンとは?漫画との違いや注目される理由・転職関連情報も

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ウェブトゥーンは、スマートフォンでの読みやすさを最優先に設計された新しい漫画コンテンツです。その急速な人気の拡大により、ウェブトゥーン業界への転職を目指す人も増えています。

本記事では、ウェブトゥーンの概要に加えて、従来の漫画との違い、なぜ注目されているのか、関連職種、そして「未経験でも挑戦できるのか?」という点をわかりやすく解説します。

なお、「WEBTOON(ウェブトゥーン)」という名称は、韓国のインターネット企業NAVER社の登録商標ですが、本記事内では「縦スクロール型漫画」全般を指す言葉として使っています。

Webtoon(ウェブトゥーン)とは?

ウェブトゥーンとは、2003年頃に韓国で誕生したスマートフォンに特化した縦スクロール型のフルカラーデジタルコミックを指します。「Web(ウェブ)」と漫画やアニメーションを意味する「Cartoon(カートゥーン)」を合わせて作られた造語で、クリックや横スワイプではなく、指を下にスライドすることで読み進めていくことができます。

現在ではアメリカやフランス、中国などの国々でもウェブトゥーンは急速に普及しています。日本でも2013年に漫画アプリ「comico(コミコ)」開始からウェブトゥーンの人気が高まり、日本のWeb漫画市場におけるシェアも急速に拡大しています。

ウェブトゥーンと漫画の違い

ウェブトゥーンと漫画にはいくつか大きな違いがあります。中でも大きな違いは掲載場所・読み方・カラーの3点です。

ウェブトゥーン 漫画
掲載場所 スマートフォンを中心とするデジタルデバイス 紙媒体や電子書籍
読み方 上から下に読む(縦読み) 右から左に読む(横読み)
カラー フルカラー 基本的にモノクロ

スマートフォンで好きなときに好きな場所で片手で閲覧できるという手軽さや縦読みならではのシームレスな見やすさが人気となり、ウェブトゥーンはデジタル時代を代表する新たな文化コンテンツとして定着しつつあります。

ウェブトゥーンが注目されている理由

2000年代初頭からウェブトゥーンが世界的に注目を集め、人気となった理由を解説します。

理由1スマートフォン時代に最適化された読書体験

ウェブトゥーンが人気を集めている最大の理由は、スマートフォンに最適化された読みやすさと没入感にあります。

作品は縦スクロール形式で構成されており、片手でもスムーズに読めるため、通勤・通学中や休憩時間など、スキマ時間でも快適に楽しめるのが特長です。また、スマートフォンの画面を最大限に活かしたコマ割りや視線誘導により、紙の漫画や従来のデジタル漫画とは違った高い没入感が得られます。

さらに、ウェブトゥーン作品の多くはフルカラーで表現されており、鮮やかなビジュアルが読者の目を引きます。最近では、BGM・効果音・アニメーションなど、マルチメディア要素を取り入れた作品も増えており、スマートフォンならではのエンタメ体験が楽しめる点も、注目されている理由の1つです。

理由2グローバル展開とコンテンツビジネスの成功モデル

ウェブトゥーンが注目される理由の2つ目は、グローバルな人気と収益化にも成功しているビジネスモデルにあります。

まず、ウェブトゥーンは「LINEマンガ」や「NAVER Webtoon」など大手プラットフォームによって、多言語展開が進められ、作品は国境を越えて読まれるようになりました。各国のユーザーがスマートフォンひとつで作品にアクセスできる環境が整っており、世界中でファンを獲得しています。

さらに、ウェブトゥーンはスマホ漫画という枠に留まりません。たとえば、『神之塔』『梨泰院クラス』『私の夫と結婚して』『女神降臨』など、話題のウェブトゥーン作品が次々とドラマ化・アニメ化され、ヒットコンテンツとして世界的に成功しています。

ビジネスモデル面では、基本無料+少額課金(マイクロペイメント)の仕組みがユーザーに受け入れられ、気軽に読めて続きが気になる設計が、多くの読者を引きつけているのです。

理由3クリエイターの参入障壁の低さとコミュニティ形成

ウェブトゥーンは誰でも作品を投稿できる開かれたプラットフォームであり、クリエイターの参入障壁が非常に低いことも理由の1つです。

ウェブトゥーンは紙媒体と違って出版のハードルがなく、個人でも気軽に作品を公開できます。人気が出れば公式連載に昇格したり、運営からサポートを受けたりするチャンスもあります。

さらに、読者のコメントや評価がリアルタイムで届くため、作家がファンの声をすぐに作品に反映できる双方向性も特長です。

加えて、ウェブトゥーンはSNSとの相性もよく、作品の拡散やファン同士の交流が活発に行われるため、自然とコミュニティが形成されやすいという強みもあります。

ウェブトゥーン業界の将来性と転職市場

ウェブトゥーン市場は世界的に急速に拡大しており、それに伴い作品制作に関わる人材の需要も増えています。日本でもその傾向は強くなっており、マイナビクリエイターの求人数も年々増加している状況です。

【マイナビクリエイターで今まで扱ったウェブトゥーン求人】

2021年 2022年 2023年 2024年 2025年(~7月末まで)
求人数 7件 42件 38件 61件 37件

マイナビクリエイターのウェブトゥーンに関する求人数は2024年が最も多く、特に5月〜11月にかけて活発でした。2025年のデータを見ても7月末時点ですでに2024年の求人数の半数を超えており、今後もますますウェブトゥーン関連の求人は増える見込みとなっています。

ウェブトゥーンに関わることができる職種

ウェブトゥーン作品は、従来の漫画のように1人の作家が主となって編集者やアシスタントと共に制作するのではなく、各工程で分業化が進んでいます。次にウェブトゥーンに関わる主な職種と必要なスキルについて解説します。

職種1編集

編集は作品のクリエイターと連携しながら作品の方向性やストーリー、作画、スケジュール管理など全体の進行管理を行う職種です。

作品に大きな影響を及ぼす役割を担うため、面白い作品を作るストーリー編集能力や想像力、それを伝える高いコミュニケーション能力や予定通りに進めていくスケジュール管理能力が求められます。

また、Web向けのSNSプロモーションやマーケティングも含めたディレクションを担当するディレクターの役割も合わせて担うこともあります。その場合はプロジェクトマネジメントスキルやマーケティング知識が必要です。

職種2Webコンテンツ企画

Webコンテンツ企画は、読者のニーズやトレンドを分析したうえで、新規作品の企画立案・企画書を作成し、必要なクリエイターを集めてチームを編成し、進行管理や完成後の配信など一貫して携わる職種です。

作品の企画段階から発表後までトータルで関わるため、企画力やプロジェクト管理能力、マネジメント能力など多角的なスキルが必要となります。

職種3営業・企画営業(法人向け)

営業・企画営業は制作した作品の掲載や企画を通すために出版社やプラットフォームとの交渉や作品の売り込みを行う職種です。

交渉力やプレゼンスキル、マーケティングを元に魅力のある企画を提案する発想力などが求められます。

職種4イラストレーター

イラストレーターはウェブトゥーン作品のビジュアル制作において作画を担当する職種です。キャラクターや背景などを制作する作画担当、作画にカラーリングをする着彩担当などがあります。

ウェブトゥーン作品の制作にあたってはデジタルツールの使用が前提となるため、デジタル作画の技術やデジタル制作ツールの使用経験など従来の漫画家とは異なるスキルや経験が求められます。

職種5アートディレクター

アートディレクターは、作品全体のビジュアルクオリティを高め、統一感を持たせる役割を担う職種です。

ディレクション能力だけでなく、各クリエイティブ工程への理解とサポート力が求められます。必ずしも作画のスキルや経験が必要というわけではありませんが、もしイラスト制作の実務経験があれば、その知識や技術を存分に活かすことができます。

マイナビクリエイターでウェブトゥーン関連の求人を探す

マイナビクリエイターでもウェブトゥーンの編集者・ディレクターなどさまざまな職種の求人情報を紹介しています。

ウェブトゥーンに関連する仕事にチャレンジしたい方はぜひマイナビクリエイター 求人情報から検索してみてください。

よくある質問

最後に、ウェブトゥーンの仕事についてよくある質問を見ていきましょう。

Q.1ウェブトゥーン編集者として求められるスキル、従来の漫画編集者との違いは何ですか?

ウェブトゥーン編集者は、従来の紙媒体の漫画編集者とは異なる視点とデジタルコンテンツに特化したスキルセットが求められます。

【ウェブトゥーン編集者に必要なスキルセット】

  • デジタルプラットフォームへの理解
  • 各プラットフォームの特性や読者層の違いに関する知識
  • スマートフォンでの読書体験を最適化するための知識
  • 縦スクロールフォーマットの特性と効果的な演出方法の理解
  • データ分析能力(閲覧数、離脱率、コメント分析など)

編集者としてクリエイターや作品をサポートする点ではウェブトゥーンも紙媒体も同じですが、ウェブトゥーン編集者はデジタルに特化した多角的なスキルが求められます。ウェブトゥーン編集者を目指すなら上記のスキルを身に付けましょう。

Q.2未経験からでもウェブトゥーン業界を目指せますか?

未経験からでもウェブトゥーン業界の仕事にチャレンジできます。他業界で培ったさまざまな経験やスキルはウェブトゥーン業界でも活かすことができるでしょう。

たとえば、マーケターとしての経験があるなら、さまざまな数字をもとに、ウェブトゥーン作品の分析ができる編集者として活躍できます。またシナリオライターとしての経験があるなら、ストーリー構成やキャラクター開発などに携わることができるでしょう。

ほかにも、さまざまなバックグラウンドを活かして活躍することができるので、ぜひマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーにご相談ください。

ウェブトゥーン業界への転職をマイナビクリエイターが支援

ウェブトゥーン業界は1スマートフォン時代に最適化された読書体験2グローバル展開とコンテンツビジネスの成功モデル3クリエイターの参入障壁の低さとコミュニティ形成」の3点から今後も成長が期待できる業界であり、採用ニーズも高まっています。ウェブトゥーン業界はまだ新しく、分業化も進んでいることから職種も多いです。そのため、未経験で挑戦して活躍するチャンスは十分にあります。まずは自分のスキルを棚卸しし、それぞれの職種に必要とされるスキルや経験を身に付けましょう。

ウェブトゥーン業界への転職を検討している方は、クリエイター専門の転職支援サービスであるマイナビクリエイターにお気軽にご相談ください。経験豊富なキャリアアドバイザーがしっかりサポートいたします。

この記事を書いた人

マイナビクリエイター編集部

マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。

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