Webライターとは - Web業界におけるWebライターの役割やキャリアについて解説

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WebライターWebに掲載する記事を執筆する職業 - それがWebライター。「本業を持ちながら始めることができる」「在宅で仕事ができる」などのイメージから、今人気のある職種ですが、その実体は意外と知られていないようです。文章を書き、Web上に掲載される、それだけがWebライティングの仕事ではありません。

以前、「紙媒体とWebメディアの違い - 雑誌ライターからWebライターへの転職はおすすめ?」ページでも、紙媒体のライターとの違いを書きましたが、今回はWebライターに絞って、その仕事内容や役割、求められるスキルについて、ご紹介できればと思います。

そもそもWebライターとは?

Webライターとは、クライアントからの依頼を受け、様々なWebサイト上に掲載する記事を書くライターのことです。ニュースやコラム、インタビュー、メールマガジンなどをはじめ、最近では運営者に代わってブログの文章を書くケースやECサイトなどで商品説明文を書くケースも増えており、ライティングの分野は多岐に渡っています。ジャンルも政治や金融といった高度な専門知識が必要なものから、グルメや旅行といった日常的な内容までと幅広く、非常に間口の広さが求められる仕事でもあります。

しかし、これだけ聞くと、紙媒体系のライターとの差はそこまで明確ではないように思えます。文章を書く仕事であること、日本語力が重要になること、情報収集が大切なことなど、共通項が多いのは事実です。

Webライターならではの特徴、それはやはりSEOライティングが代表的ではないでしょうか。紙媒体であれば、ライターに課せられるのは「すでに雑誌や書籍を購入した読者の満足度をどれだけ高められるか」というミッションになると思います。しかし、Webライターの世界では、「そもそも読んでもらう(見つけてもらう)ためのライティングをする」ことがミッションです。これに欠かせないのがSEOライティングという考え方・手段です。

Webライターと紙媒体を分ける重要概念 - SEOライティング。このSEOとは「Search Engine Optimization」の略。直訳すると「検索エンジン最適化」、もうすこし砕けた言い方をすると「特定のキーワードで検索した際、表示結果にて自分のページをいかにして上位に表示させるか」ということになります。アクセス数を伸ばす秘訣として「SEO対策」という単語を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。例えば、重要な単語、検索されたい単語はページのタイトルや段落の先頭に持ってきた方がいいですし、alt属性(画像が表示されない際に出るテキスト)にもこうした単語を含めておく必要があるなど、SEOで効果を出すには、それなりに知識が必要になります。

Webライターの文章と紙媒体への文章、どちらも読者に情報を伝えるという目的は同じです。しかし、Webライターの場合は、検索エンジンの中で目立つ(=上位に表示させる)、言い換えれば選別を勝ち残るための文章を書く必要があるのです。ここが紙とWebの大きな違いの一つでしょう。紙媒体の仕事だと、「その雑誌を書店でどれだけ目立たせるか」はライターの考えることではありません。しかし、WebライターはこうしたプロデュースをSEOライティングという形で行わなければなりません。書くという仕事自体は同じながらも、考えるべきことがどれだけ違っているかがお分かり頂けるのではないでしょうか。

では、Webライターが企業で働く上で、どのようなスキルが具体的に必要になってくるのでしょか?担う役割と共にご紹介します。

Webライターが担う役割と求められるスキルや知識

Webサイト制作の中でのWebライターの役割は、Webディレクターやプランナーが打ち出したページコンセプトに基づき、記事コンテンツを作成すること。Webサイトの構成によっては、情報のまとめやキャッチコピー、リード文の作成に特化した業務をすることもあります。

Webライターだからといって、仕事の全てがネットやPCの前で終わるわけではありません。ここでは常に、クライアントが誰に対して何を発信したいのかを正確にくみ取り、情報を集め、テーマに沿った文章を書くスキルが重要になります。発注や打ち合わせの中からクライアントの希望を読み取り、これをこなしていくだけではなく、自分自身のビジョンに基づいたものを提示できれば、より良い仕事ができるでしょう。

クライアントの意向を汲み取るコミュニケーションスキル

クライアントが欲しがっているものをメールや打ち合わせから読み取る力は、ある意味営業職と通じる所があります。自らが営業であり、かつ技能職であるというフリーとしての意識が大切です。特にサラリーマンがWebライターを副業にしようとする場合には注意が必要でしょう。

ビジョンを持つために必要なのは、ライティングする分野への正確な知識。普段から色々な方面にアンテナを張り、分野のツボや勘所を押さえておくことが重要になります。一口に情報を集めるといっても、ネットで検索するだけでは充分ではありません。検索のみで済ませようとすると、同じようなテーマを取り上げている他のサイトと似たような切り口になりがちですし、こうした傾向はクライアントと読者のどちらにも気づかれてしまいます。そもそも、ネット上の情報は集合知であると同時に巨大な伝言ゲームのような側面がありますので、検索して出てきたことが全て真実であるとは限りません。

正確な情報を収集するスキル

ここでいうWebライターの情報収集スキルには2つの側面があります。一つはライティングの際の情報収集。Webでの検索を使うのはもちろんのこと、可能な限り一次資料や関係者の証言に当たるのがベストです。結果として得られた情報がWebと大差なくても、自分で調べたことにより、文章の勘所はより深く把握できているはずです。また、こうした手間を惜しまない行動力と忍耐力もまた必要な要素といって差し支えないでしょう。もう一つは普段から張り巡らせておくアンテナのこと。得意分野はもちろん、関連分野や日々の話題、SNSでのトレンドまで、多様な情報を収集しておけば自分の見識も広くなりますし、仕事のどこかで役に立つようなこともあります。

さらに、文章構成力や表現力などのライティングスキル、他のサイトからの文章コピーを行わないモラルなども、Webライターが備えるべき最低限のスキルと言えるでしょう。Webライターとしての活動にSEOライティングが重要になるのは先述した通りですが、ここでいうライティングスキルとは、正しく伝わりやすい日本語を書くための手腕のことです。

ライティングスキルについての国家資格や分かりやすい目安があるわけではないため、上達するための特別効果的な勉強法も存在しないのですが、常日頃から分かりやすさについて考えておくことが必要でしょう。例えば、事実を伝えるような文章を書くのであれば、「これから使おうとする言葉が別の意味に解釈できてしまわないだろうか?」と疑うのも有効です。

頭の中にWebライターとしての自分に加え、「何も知識がない状態で記事を読む自分」を想定し、自らが書いていく言葉に対して疑問を差し挟んでいくことにより、より誤解を受けづらい文章にしていく事が良いでしょう。

オリジナリティの高い文章を書ける構成スキル

扱っているテーマは他のWebサイトと同じでも、ひと味違った文章を書けるのが理想。そのためには、文章の構成力が重要となります。オリジナリティと共に構成力を上げる近道はなく、普段からバラエティ豊かな文章に触れ、これを取り入れていくしかありません。ただ、商用原稿を書くWebライターとしては悪目立ちするのも良くないので、バランス感覚も求められるところでしょう。

得意分野に関する専門知識

この分野なら誰よりも詳しく・楽しく書けるという専門分野を持つことが何よりも重要です。ここへの情熱があれば、他のスキルの習得もスムーズに進みます。おそらくはWebライターに関心を持っている時点で何らかの得意分野があるはずですが、自分を見つめ直すことで思いも掛けないジャンルについて書けることに気づくはず。同時に、知らないジャンルに関してもライティングを通じて学び、専門分野の一つとして取り込む位の知的好奇心があればベストでしょう。また、専門分野への理解を深めておくことは記事の質を高めることにも繋がります。ジャンル毎の勘所を押さえておけば読者満足度の高い文章を書けますし、同時に取捨選択も進んでライティングも効率よくなるのです。

また、「自宅にいながらにしてネットの検索だけで上手くやった」、なんて思っていると誤った情報を再度拡散しただけということにもなりかねません。全てのケースに当てはまるわけではありませんが、案件によっては、図書館などを使ってしっかりと一次資料に当たることも重要です。Webに載っていない希少性の高い情報を発掘し、少しでもオリジナリティの高い文章にするために努力する必要があるのがWebライターなのです。

SEOライティングに関する知識

SEOライティングはWebライター独特のお約束となります。検索エンジンの上位に行きつつ、読者のニーズも満たすための考え方であり、文章の構成力からHTMLタグまで幅広い知識が求められます。文系的な考え方と理系の論理性が合わさったかのような技術がSEOライティングなのです。この考え方を理解すれば、普段は何気なく使っている検索エンジンやWebサイトが、WebライターによるSEOライティングによって作られていることが実感できるでしょう。

Webライターとしては、「自分が使った表現がネガティブに取られてしまわないか、対象のイメージダウンに繋がらないか」という点を意識するのも重要でしょう。Webの世界では質の高い記事が良い連鎖反応となるだけではなく、読者の怒りが「炎上」という事件を起こしかねません。「炎上」すると、自分自身の評価を下げるはもちろんのこと、クライアントのイメージまで傷つけてしまいます。専門性の高いWebメディアであれば、その影響は長く尾を引くことになりかねません。こうした事態を避けるための特効薬はなく、とにかく幅広い表現を身に付けるしかありません。ワンパターンにならないように心がけつつ、バリエーション豊かな表現でネガティブに取られないような文章としていくのです。

Webライターに必要不可欠な「伝える力」

誤解されることなく、クライアントの意図を読者に正しく伝えていくのが、Webライターの職業としてのライティング。そのためには語彙や表現、文章構成のバリエーションは多ければ多いに越したことはありません。日本語力を磨いて行くには近道はなく、しっかりとした文章を読みつつ、他の人のWebライティングや広告などを手本とし、自分の中で「この文章は分かりやすいのか、伝わるのか。そうでないなら理由はどこにあるのか」と問題提起をしていくしかありません。

Webライターといっても、母国語である日本語を書くだけなんだから、何もそこまでやらなくてもと思う方もいるかも知れません。確かに、趣味の領域において自分の責任で文章を書くだけならそれでもいいのですが、Webライターである以上、その一文字一文字にはお金が発生することになります。これは書いたものに報酬が支払われるというだけのことではありません。

イベントやプレゼント、集会にセールなど、Webライターが書く対象の多くは「誰かがお金を出してまで実現させたこと」なのですから、そうした意味でも記事とお金は切りはなすことができません。Webライターのうかつな書き物によって誤解が生じ、クライアントに金銭的なダメージを与えるようなこともないわけではないのです。

他サイトはあくまでもひとつの参考程度に

Webライターに求められるスキルとしては「責任感」と「書き物を通して社会に参加する・影響を与えるという自覚」も重要な位置を占めるでしょう。『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』で知られる小説家のマーク・トウェインは、「書くことはたやすい。間違った言葉を棒引きするだけでいいのだ」と警鐘を鳴らしましたが、この名言を心に刻んでおきたいところです。

Webライターであるということは、Webから得られる素材を切り貼りして記事を作るということと同義ではありません。他のサイトからのコピー&ペーストはもっての他。「コピー&ペーストをするよりも自分で書いた方が早い」と思える位の文章表現力を常日頃から鍛えておきたいところです。

文章を書くだけがWebライターの仕事ではない

「サイトのページコンセプトに基づいたコンテンツを作る」という仕事の性質上、Webライターが書くということは、小説のように自由な文章を綴ることではありません。職業としてのライティングであり、そこには厳密なルールがあります。Webライターに必要なスキルの一つは、先述したとおりのSEOライティング、つまりはユーザや検索エンジンに「見つけてもらう」ために有利となる文章を書くということです。そのためには、SEO全般の知識が必要となります。つまりHTMLの構文知識、含有するキーワード最適化のノウハウ、さらにはサイト内のリンク施策など、検索エンジンやブラウザに対してフレンドリーな文章になるように考慮しなければなりません。

例えば、ページのタイトルにしても、できるだけ情報を詳細かつ大量に詰め込んで人を呼び込みたくなるのが人情ですが、SEOライティング的な考え方で言うとベストではありません。タイトルが長すぎると検索画面では省略されてしまいますので、要点を前半に持って来つつ、28文字以内に収めるのが最良と言えるでしょう(これに関しては検索エンジンの仕様によって変化するためあくまで目安です)。また、タイトルの中に「検索されたいワード」と「これに関連して検索されるであろうワード」を両方含めておくとより効果的とされています。つまり、要点となるワード以外の部分を削って検索エンジンと読者向けに整形する必要があるわけです。文章を書く上では色々な要素を盛り込んだ上で、不要な部分を削っていく作業が必要です。

こうしたスキルの重要性自体は紙媒体でもWebでも同じですが、Webの場合だと文章を削るための基準がより明確かつシステマティックです。紙とWebは遠いようでいて近く、近いと思ったら遠いという独特の距離感があるため、常に違いを意識していけばWebライターと紙媒体のライター、どちらのフィールドでも活躍することは可能でしょう。

Webライターに必要となる知識やスキルの心構え

見出しであることを検索エンジンに伝える<h〇>といった見出しタグや、箇条書きであることを示す<ol><ul>タグなど、HTMLタグに関する知識もあるに越したことはありません。もちろん、WebライターとしてSEOライティングをこなして行くには、Webに関する技術や動向に明るくなければなりません。

また、現在では、クラウドサービス等で、Webライティングのフリーランス案件も溢れていますが、これらのようにWebライティングと言っても、本当に幅広い知識があってWebライターとして活動しているのか、もしくは、文章を書いているだけでWebライターを名乗っているのか、その差は大きいものです。一口にWebライターと言っても、そのスキルに幅があることをしっかりと見極めなくてはならないでしょう。Webライターとしての仕事の質を高めて行けるかどうかは、求められるスキルを身に付けていこうとする心構えにあるのです。

Webライターとして何を心がけて業務にのぞむべきか

目的やターゲットを意識して心がける

Webライターになるには、特に資格や特別なスキルは必要ありません。日本語で文章を書くこと自体は誰にでもできることであり、Webライターという職業への認識も千差万別であるのが実情です。それだけに、Webライターには仕事として、インターネット上に文章を書いているという自覚が何より大切になります。未経験者はまず、「今書いている文章は何を目的とし、誰に向けたものなのか」を明確にしてライティングすることを心がけるとよいでしょう。一方、経験者は、それを踏まえてコーディングなどのWeb技術を習得したり、得意な分野を深堀できるようにジャンルを絞り込むなどして、レベルアップを目指すと良いと思われます。そして、専門分野についての豊富な知識を生かし、精度の高い記事を手がけていくことが、ステップアップにつながることになるでしょう。

Webという特性を理解したライティングを心がける

Webという場の特性を理解した上で適切なコンテンツを生み出し、効果的な発信が行なえる「プロ」の資質にこそ、Webライターとしての大きな市場価値が生まれます。単にWebサイトを文字で埋めるだけではなく、Webライターの手腕によって、検索サイトでの順位やアクセス数、影響力が大きく変わっていくのです。Webライターと紙媒体のライターを分けるもの、それは活動するフィールドやWebについての関連知識の有無だけではありません。自分の書いた文章が即座に世界へ発信され、様々な反応を引き起こすのだという自覚と、こうした性質を活かして仕事を進めることが重要になります。

まとめ

Webという世界では、一度発信されたコンテンツは、そこで終わるのではありません。SNS等を通じ、横への広がりを見せていきます。キュレーションサイト等で他のコンテンツとの連鎖反応を起こす事もありますし、「炎上」といったWeb特有のリスクもあります。自身が生み出したコンテンツが、Webを通じてどう波及していくか。上述の通り、雑誌などの紙媒体でのライティングとは全く性質が異なります。

PV数の推移に注意を払い、アクセス解析から効果検証を行なうことのできる能力。Webメディアの特性を理解し、それを上手く活用していくための知見。キュレーションメディアやSNS等、次々に新しいWebメディアが生まれ、瞬く間に拡散していく中、今現場が求めるスキルは、「Webという世界で生き残れる資質を持ったライター」です。ただ単に「刺さる文章を書く」だけではありません。文章一つが「ユーザーの役に立つ」「ユーザーが必要とする」、そんなWebサイトの力を自在に変化させていく事のできる戦略の要としてのWebライターが、今求められています。

この記事を書いた人

マイナビクリエイター編集部

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