基礎から注目の技術まで!Webプログラマーのための入門&スキルアップ本8選
Webプログラマーへの転職を目指す人の中には、現在すでにWebプログラマーとして活躍していてさらにスキルをブラッシュアップしたいと考えている人、これまでとは違った専門領域をマスターしたいと考えている人、基礎となる知識をもう一度確実なものにしておきたい人など、さまざまなパターンがあるはずです。また、Webプログラマーの仕事の魅力を知り、新たに他職種からジョブチェンジしたいと考えている人もいるでしょう。
そこで今回は、Webプログラマーとしてよりスキルアップしたい人はもちろんのこと、新たにWebプログラマーになりたい人が、実践的な知識を身に付けられる本をピックアップしました。
もしあなたが今、転職やジョブチェンジを考えているなら、それは自らのスキルを見直す貴重な機会です。より効率的にスキルアップを図るためにも、是非これらの本を参考にしてみてください。
これだけは知っておきたい!Webプログラミングについて学べる本4選
以前は技術系の専門職種の1つで、他業界、他職種からの転職はなかなか難しかったWebプログラマーですが、近年はWeb系以外のプログラマーや、Web制作の他職種(Webデザイナーなど)から転職する人も増えてきました。ここでは実務未経験でWebプログラマーを志望する人や、転職を機に基本スキルを見直しておきたいという人のための本と、Web業界のトレンドや今後を見渡せるWebプログラマーのベーシックな知識を得るための本を紹介します。
Webプログラマーへの第一歩となる1冊
2016年の発行以来、初級Webプログラマーのバイブルとして人気が衰えない本書。プライベートではなく業務としてWebプログラミングを行う際、これだけは身に付けておいてほしいという基礎分野が網羅されているのが特徴です。
Webプログラミングに必要なHTML、CSS、JavaScript、PHPの技術をそれぞれ一から学ぶには、本来は何種類もの本を読まなくてはなりません。この本は、それぞれの分野の基本が1冊にまとめられていて、これまでWebプログラミングに関心はあったが実際の業務は未経験という初心者にとって理想の入門書となっています。また、すでにWebプログラマーとして実務経験のある人でも、この4つの技術の中で、実務未経験の分野や、不得意分野がある人には気軽におさらいしてみるのにももってこいでしょう。
この本に書かれていることをひと通りクリアできれば、まったくの初心者からのスタートであってもHTMLとJavaScriptによるWeb作成から、サーバーを利用したプログラム作成、サーバーと連携したスマホアプリの作成までができるようになるでしょう。Webプログラマーになりたい!でも何から始めればよいのかわからないという人が最初に手にとるのに最適な本です。
▼ 書名
『これ1冊でゼロから学べる Webプログラミング超入門 HTML,CSS,JavaScript,PHPをまるごとマスター』▼ 著者
掌田津耶乃▼ 発行
マイナビ出版▼ 発売日
2016年7月29日
注目のPythonを通してプログラミング全般を学べる1冊
Python(パイソン)とは、比較的シンプルかつ少ないコード行数で書くことができる汎用プログラミング言語の1つ。業界でも注目を集めており、すでにWebプログラマーとして活躍している人の中にも、Pythonに関心を持ち、その技術を身に付けておきたいと考える人は多いはずです。
この本は、著者のコーリー・アルソフがゼロから独学でPythonプログラミングを身に付けた経験に基づいて書かれており、Pythonの基本だけでなく、Pythonを通してプログラミング全般の知識を学ぶことができます。各章の最後にプログラミングの練習問題があり、インプットだけでなく、実際にプログラムを作成してアウトプットし、知識を定着させることができるようになっています。
また、プログラミングの文法ばかりではなく、アルゴリズムやオブジェクト指向の基本説明、ベストプラクティス、プログラマーとしての仕事に対する姿勢、仕事の探し方、面接の受け方、チームでの仕事をするコツなど、プログラマーとしての必要な知識、哲学、ノウハウが包括的に書かれています。さまざまな観点からプログラミングの仕事について書かれているので、飽きることなく読み進めることができます。Pythonの入門書として、また、Pythonを使った実務をイメージし、仕事に繋げていくための最適な1冊と言えるでしょう。
▼ 著者/監訳者
コーリー・アルソフ/清水川貴之▼ 発行
日経BP社▼ 発売日
2018年2月24日
制作現場の流れを再確認。これからのトレンドにも対応できる1冊
2016年発行と「最新常識」と銘打つには時間が経過した本ではありますが、Web業界の「これまで」を踏まえたうえで、なぜ今のトレンドが生まれているのか経緯や理由について説明されており、Web制作の流れを知ることができる良書です。
Webサイトの画像が豊富に使用され、プログラミングの記述例と共に掲載されているので、近年のトレンドを具体的にどのように技術に落とし込んでいるのかがわかりやすく説明されています。この本は、ある程度Web制作ができる人を対象としているので、初心者には少し難しい部分があるかもしれませんが、現在に続くさまざまなトレンドが生まれる流れを知っておくだけでも、今後の知識習得や仕事に役立つはずです。
デザインの潮流、マルチデバイスへの対応、プログラミングに関する近年の技術、Webサイトの構築・管理など、Web制作を体系的に学ぶことで、各分野同士の繋がりや関連性を見つけ、「これから」生まれるトレンドにも対応できる考え方を身に付けることができる本です。
▼ 著者
久保知己、酒井優、塚口祐司、前川昌幸▼ 発行
エムディエヌコーポレーション▼ 発売日
2016年6月1日
Webに関わるさまざまな技術、仕事環境、Webプログラマーのこれからを知る1冊
日進月歩で発展していくインターネットの世界の中で、日々仕事に追われ忙しいWebプログラマーが、新しい情報や知識を効率よく学べるようにまとめられた本です。Webデザイン・コーディング、Webディレクション、SEO・Webマーケティング、システム・プログラミング、制作ワークフローの分野をこの1冊でカバーしています。
1つのトピックがほぼ見開きでまとめられており、解説のポイントが読者にわかりやすいようキャッチーに3行でまとめて書かれているので、内容をしっかり理解しながら読み進めることができます。
近年の情報が紹介されているだけでなく、従来の知識や情報についてのおさらいも含めて解説されているので、すでにプログラマーとして活躍している方はもちろん、プログラミングの勉強を始めたばかりの方でもスムーズに近年のWebサイトに関する情報を身に付けることができ、Webプログラマーとして将来に向けた展望のヒントもこの本から得ることができるでしょう。
▼ 著者
こもりまさあき、栄前田勝太郎、坂上北斗、塚口祐司、前川昌幸、松田直樹▼ 発行
エムディエヌコーポレーション▼ 発売日
2017年9月20日
さらなる高みを目指したい!Webプログラマーのための専門書4選
Webプログラマーの市場価値は何といってもスキルで決まります。実務経験もさることながら、短期間で新しいスキルを身に付けられることもWebプログラマーの力量の1つです。転職を機に、以前から興味があった自分の専門以外の技術について知りたい、これまでとは違う開発分野にチャレンジしたいなど、一歩先を考えたスキルアップを目指すWebプログラマーも多いでしょう。
ここでは、すでにある程度の経験を持ったWebプログラマーが新分野にチャレンジしたり、自分の専門分野にさらなるブラッシュアップを図るための本を紹介していきます。
Webアプリ開発で頻出の「Ruby on Rails」をマスターして自身の市場価値を高める1冊
Ruby on Rails(ルビーオンレイルズ)とはWebアプリケーションフレームワークの1つで、その名が示す通りRubyで書かれており、ほかのフレームワークよりシンプルなコードでアプリケーションを開発できるよう設計されています。この本はタイトルの通り、最新のRuby on Rails5の基礎から実践まで幅広く対応しており、Webアプリケーション開発で活躍中のWebプログラマーから高い評価を得ています。
本書ではコードの読み書きと最低限のRubyに関する基礎知識から、Railsによるアプリケーション作成と作成環境の整え方、機能追加の方法やJavaScriptの扱い、複数人数で開発を行う際の共有ポイント、バージョンアップへの対応などまで、初めてRuby on Railsに触れてから開発、運用までを実践するまでの内容を、<入門編>、<レベルアップ編>、<発展編>の3段階、1〜10のChapterで編集しています。
初級者が実務で遭遇するであろうトラブルを解決する方法が随所に盛り込まれていて、さらに中級以上のプログラマーのリファレンスにも有用であり、Rails3やRails4など旧バージョンの開発経験者が、Rails5の新機能を理解するためにも大いに役立つでしょう。開発を加速させるRuby on Railsのスキルは、多くの現場で重宝されています。転職を考えるWebプログラマーなら、新規に身に付ける、あるいは最新バージョンへのキャッチアップのためにも読んでおきたい本です。
▼ 著者
大場寧子、松本拓也、櫻井達生、小田井優、大塚隆弘、依光奏江、銭神裕宜、小芝美由紀▼ 発行
マイナビ出版▼ 発売日
2018年10月19日
初級から中級者まで、Webプログラマーが頼りにできる1冊
2019年1月発行の最新JavaScriptによるWeb開発のための究極のレシピ本です。プログラムの書き方を調べるならWebで探すよりも本でじっくり見たい。そんな人の要望に応えられる本として、発売から人気を集めています。
Webプログラマーなら誰もが持っているであろう逆引きプログラム本の1つですが、人気の理由はそのボリューム。600ページにも及ぶ内容で最新のJavaScriptのプログラムパターンを網羅しています。「基本文法」「文字や数値の取り扱い」「データの取り扱い」「ブラウザーの操作」「ユーザーアクション」「HTML要素の操作」「アニメーション」「画像、音声、動画」「スマートフォンのセンサー」などプログラムの目的別にレシピが構成されており、「あのプログラムはどうなっているの?」がすぐ調べられます。
JavaScriptを1から学びたいという人の頼りになる辞書として、また、慣れ親しんだ逆引き本はあるけれど転職を機にそろそろ新しいものにしておきたいという人にもオススメの本です。
▼ 著者
池田泰延、鹿野壮▼ 発行
技術評論社▼ 発売日
2019年1月25日
クラウドの本流「AWS」を理解し、索引活用で実務でも字引的に使える1冊
近年、クラウドサービスの普及により、企業が情報システムの設計や移行の際にクラウドサービスの採用を前提に検討する「クラウドファースト」が浸透しています。この本は、クラウドサービスの最大手であるAmazon Web Services(AWS)を初めて使う人へ、JavaScriptにおけるWebシステムをAWSの基本サービスによって構築する手順を説明する入門書です。
タイトルでは「新米プログラマのための〜超入門」と初心者向けがうたわれていますが、基礎から実践で必要な知識までを段階的にバランスよく紹介しています。AWSのサービスは、コンピューティング、ストレージ、データベース、分析、ネットワーキング、モバイル、セキュリティなど非常に多岐に渡っており、それぞれがどのような機能を持ち、どのように使うことができるのかが、この本ではわかりやすく説明されています。
AWS初心者だけでなく、自分が使っているサービス以外の機能も知りたいというプログラマーが、AWSの全体像を把握するのに最適な本です。
▼ 著者/監修者
阿佐志保/山田祥寛▼ 発行
翔泳社▼ 発売日
2016年6月17日
フロントエンド側からWebサイトの高速化、最適化を徹底したいWebプログラマーのための1冊
Webサイトの表示が速いか遅いかは、サイトの評価や印象に大きな影響を与えます。ページの表示に3秒以上かかると、ユーザーはほかのサイトに移動してしまうというのにも、うなずけるところ。サイトを高速化できるWebプログラマーはそれだけ市場価値が高いと言うことができるのです。「高速なページを実装したい」という要望と、「機能を追加したい」という要望は二律背反に思えますが、さまざまな工夫を重ねることによって、Webサイトの高速化を図ることは可能です。
この本はWebサイトのパフォーマンスを向上させるための多彩なテクニックが体系的に紹介されています。HTML、CSS、JavaScriptに関する充分な知識を持つ開発者向けの内容となっており、Webパフォーマンスに関する基礎的な知識から、CSSの最適化、画像とフォントの最適化、JavaScriptによるスクリプトの軽量化など、フロントエンド側ができるWebサイト高速化の方法をいろいろな角度から追求しています。
すでにWebのプログラミングに携わっていて、Webサイトの最適化、高速化のためにあと一歩何か手段がないかと考えているWebプログラマーには金言となる情報が満載です。
▼ 著者/監修・翻訳者
Jeremy L.Wagner/武舎広幸、阿部和也、上西昌弘▼ 発行
翔泳社▼ 発売日
2018年3月19日
まとめ
Webプログラマーに「役立つ本」をテーマに厳選した8冊。前半の4冊は、まだ経験の浅いWebプログラマーや未経験者に向けた、「Webプログラミングとは」という基本と「Webプログラマーの今後や働き方」を知ることができる本を中心に紹介しました。そして後半の4冊は、「Ruby on Rails」、「JavaScript」、クラウド(AWS)、Webの高速化など、Webプログラマーにとって気になる技術について、短期間で知識を身に付けられることに注目して選んでいます。
Webプログラマーの仕事領域は広大で、ここで紹介しきれなかった有用な本も無数にあります。あなた自身のキャリアアップに、今どんな本が必要なのか。是非、この記事を参考に検討してみてください。
この記事を書いた人
マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。