【転職】Webマーケティング職は未経験者に厳しい?未経験から挑戦する方法を解説
Webマーケティング職は、Webやマーケティングに関する幅広い知識やスキルが求められます。そのため、「未経験者が中途採用に応募するのは厳しい」というイメージを持っている人もいるかもしれません。
未経験からWebマーケターに転職することは、果たして現実的なのでしょうか。この記事では、未経験からWebマーケティングに携わるのが厳しいと言われる理由や、Webマーケターの需要、未経験から挑戦する方法などについて、Web業界への転職を数多くサポートしてきたマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーが解説していきます。
監修者

Y.Tagawa
エンタメ業界からWeb・IT業界まで、幅広く担当。転職は自分自身の人生を見つめ直す機会ととらえ、求職者に寄り添う際は「付加価値を与える」「前職(現職)よりもよりよい環境でやりがいを持つことのできる環境を提供する」の2点を心がけている。
目次
そもそもWebマーケティングとは?
Webマーケティングとは、製品やサービスの認知度向上や販売を目的として企業などがWeb上で展開するマーケティング活動全般を指す言葉です。Webマーケティングが対象とする範囲は非常に広く、代表的な施策として、以下のようなものがあります。
製品やサービスの認知度向上のために、顧客接点を作る施策
- 検索上位表示のためのSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)
- リスティングやアフィリエイトなどのWeb広告出稿・管理
- 見込み客獲得や情報発信に向けたSNS運用
- 自社サイトなどのコンテンツ制作・配信
サービス登録や製品購入など、コンバージョンを高める施策
- 顧客満足度を高めるUI/UX改善
- スムーズなコンバージョンに繋げるLEO(ランディングページ最適化)/LPO(入力フォーム最適化)
リピーター獲得に向け、エンゲージメントを強化する施策
- 既存ユーザーに向けたリターゲティング広告の配信
- メールマガジンの配信
- 顧客満足度を高めてファンを作るための、SNS運用
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未経験からWebマーケティングに携わるのが厳しいと言われる理由
さまざまな職種があるWeb業界の中でも、Webマーケティング職は専門性が高いというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。未経験からWebマーケターへの転職が「厳しい」「難しい」と思われてしまうのはなぜのか、実際の求人に見られる傾向から、3つの理由をご紹介します。
求められるスキルが高い
1つ目は、求められるスキルの幅が広く、レベルも高いということです。これは、「そもそもWebマーケティングとは?」でご説明してきたように、Webマーケティング職の守備範囲が非常に広いことと関連します。
一方、企業がWebマーケターに求めるスキルは、その企業が注力しているマーケティングの分野によって大きく異なります。オールマイティに何でもできる人のみが求められているとは限らず、「動画に強い人」「SNSに強い人」「効果測定・分析・コンサルティングができる人」など、特定の分野に長けた人材を探している場合もあります。
そのため、1つの分野で高いスキル・知識を持っていれば、たとえWebマーケティングの業務が未経験でも挑戦できる可能性はあります。
即戦力を必要とされているケースが多い
2つ目の理由は、即戦力となる人材が求められているケースが多いことです。新卒採用ではなく中途採用の場合、育成のためのまとまった研修期間がなく、即戦力として働く前提なのはある意味当然とも言えるでしょう。
Webマーケティング職に限らず、転職でそれまで実務経験のない職種に応募する場合は、その職種に必要な知識・スキルを入社前に自分でつけておく必要があります。
未経験OKの求人も少なく、倍率も高い
3つ目は、未経験者OKの求人が少なく、必然的に応募の倍率も高くなるという点です。
転職市場において、Webマーケティング職の募集は、ほぼすべての場合、何らかの実務経験が必須となっています。ただし、よく見るとWebマーケティングの実務経験に限らず、「営業やマーケティングの経験」「数字を使った効果の分析・改善の経験」などが必須スキルや歓迎スキルとなっている場合もあります。
つまり、ほかの職種からの転職であっても、たとえば「販売推進部門で販促物の企画をしていた」「店舗のマネジャーとして売上の管理、仕入や売り場の改善をしていた」といった経験をアピールポイントに繋げられる可能性はあるのです。
市場でのWebマーケティングの需要
市場において、Webマーケティングを含むデジタルマーケティングの需要は高まっており、当面の間は市場規模が拡大し続けると予想されています。Webマーケティングの知識・スキルを持った人材は不足しており、今後の需要も高まると考えられます。
矢野経済研究所が2024年4月から7月にかけて行ったデジタルマーケティング市場に関する調査によると、2024年における国内デジタルマーケティング市場は前年比114%の3,442億5,000万円に成長すると見込まれています。さらに、2027年までには5,016億円まで成長すると予想されています。
また、マーケティング・広告専門メディア『MARKETIMES(マーケタイムズ)』が国内企業の経営者・役員500名を対象として2023年に実施した「国内企業のデジタルマーケティング実態調査2023年/2024年」によると、デジタルマーケティング人材の採用を積極的に行っているが予定通りに採用できていないと回答した企業が12.45%となっており、人材不足の状況が伺われます。
Webマーケティングは市場における需要が高く、将来性のある分野だと言えるでしょう。
未経験からでもWebマーケティングに携わる方法
ここまでで、Webマーケティングは未経験者には厳しいと言われているものの、成長市場であり、需要の高い仕事であることを理解いただけたと思います。実際に未経験からWebマーケターへと転職を成功させた人は少なくありません。Webマーケティング職への転職は、たとえ未経験でも挑戦する価値があると言えるでしょう。
未経験からの転職を目指す場合、Webマーケティングに必要な知識やスキルをどのようにして身に付け、転職活動でアピールすればいいのでしょうか。以下、3つの方法をご紹介します。
1自社Webサイトの解析や流入分析に取り組んでみる
もしあなたが現在の仕事で、自社のWebサイト運用をしている部門に比較的近いところにいるのであれば、Google AnalyticsやSearch Consoleなどのツールを使った解析に挑戦してみましょう。そのためにはまず、「自分の業務の参考にしたい」など理由をつけて管理者に相談し、データへのアクセス権限を付与してもらう必要があります。
もしWebサイトの効果測定を社内で誰も行っていない状況であれば、自ら手を上げて申し出るのもいいでしょう。どのページがどの程度見られているのか、どこからの流入が多いのかなどを明らかにしてサイト改善の提案をすれば、職場にメリットを提供しながら、実務経験を積むことができます。
自社のホームページに携わるのが難しい場合は、プライベートな時間で自分のブログを立ち上げて運用する、知り合いのお店のホームページの運用を手伝うなど、可能な方法で実践してみましょう。
2日々の業務で、数字を根拠にアクションする
あなたが現在担当している業務において、数字を根拠にロジックを組み立てて判断・行動する癖をつけるのも有効です。
Webマーケティングの業務で判断の根拠となるのは常に「数字」です。ただし、やみくもにデータを集めればいいわけではなく、あらかじめ仮説を立て、それを検証するためにはどのような数字が必要かを考えて、適切なデータ収集と分析を行う必要があります。
こういった考え方は、営業、製造、物流、販売、サービス、オフィス部門など、どのような職場であっても、仕事の改善に役立ちます。たとえ自分の担当業務がWebやマーケティングから遠くても、数字を根拠に業務のPDCAを回し、ロジカルに判断して改善に結び付けた経験は、転職時のアピールポイントになるでしょう。
3Web広告領域の勉強を進めてみる
Webマーケティングの知識やスキルがない状態から勉強を始めるなら、Web広告の領域がおすすめです。Webマーケターが担う業務範囲は広大ですが、その中でも比較的多く求められるのが広告運用業務だからです。
あなたが自分でブログなどを持っているのであれば、自分のブログの広告を実際に出稿し、運用してみるといいでしょう。Web広告の種類や仕組みについて体系的な知識を身に付けるには、資格取得を目指した勉強もおすすめです。たとえば「Internet Marketing Analyst(IMA)検定」のStandardコースでは、サイト分析とリスティング広告の実践運用スキルを身に付けことができます。
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独学でもWebマーケティングにはチャレンジできる?
未経験者がWebマーケティングの知識やスキルを身に付けるには、スクールに通ったりオンラインコースを受講したりする方法もありますが、独学も不可能ではありません。実際にWebマーケターとして活躍している人の中にも、独学で知識・スキルを身に付けた人は大勢います。
Webマーケティング関連の書籍は多数出版されていますし、無料で視聴できるWebマーケティング関連の動画コンテンツや、仕事のノウハウに関するブログ、Webサイトなども豊富です。さらに、自分でコンテンツを作って発信したり、SNSを運用したり、効果測定・改善を実践したりすることで、実務に近い経験を積むことができます。
アフィリエイトなどで収益を出したり、SNSを運用して多数のフォロワーを獲得したりすれば、転職の際に実績としてアピールすることもできるでしょう。
よくある質問
最後に、未経験からWebマーケティング職への転職を目指す人からよくある質問と、キャリアアドバイザーの回答をご紹介します。
Q.1資格を持っていれば業務未経験でも評価は得られるのでしょうか。
Webマーケティング未経験の応募者の中に、業務に役立ちそうな資格を持っている人と持っていない人がいたら、資格を持っている人のほうが評価される可能性が高いと考えられます。
しかし、資格の保有より、Webマーケティングに関する経験や実績の方が、さらに説得力のあるプラス要因となります。
資格の取得を目指すなら、資格の勉強をしながら自分でもブログやSNS、Web広告の運用に取り組んでみるなど、実務に生かせる経験を積んでおくことをおすすめします。
Q.2公開されている求人だとほとんどが経験者を求めているようです。やはり未経験から企業でWebマーケティングに従事するのは難しいのでしょうか?
前述したとおり、中途採用を行う企業は多くの場合、即戦力を求めています。そのため、Webマーケティングの業務に役立つ何らかの経験や実績を持つ人が優先されるのは仕方ないと言えるでしょう。
しかし、中には企業内での中長期的なキャリア形成を前提に、未経験者を採用して育成している企業もあります。こういった求人を探すには、転職エージェントを活用するのが近道です。Web/IT業界への転職なら、マイナビクリエイターにぜひご相談ください。キャリアアドバイザーが、あなたのキャリアプランにぴったりの転職先を一緒に探します。
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Webマーケティング職は、本気で目指す価値のある仕事
Webマーケティング職は、未経験からの転職は厳しい・難しいと思われがちな職種です。中途採用においては即戦力が求められ、実務経験や実績が重視されます。しかし、市場における人材の需要は高いため、企業が求める知識やスキルを身に付ければ、未経験からの転職も不可能ではありません。本気で目指す価値がある、将来性の高い仕事と言えるでしょう。
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この記事を書いた人
マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。