書類選考期間が長い理由と対策法をキャリアアドバイザーが解説!【例文あり】
書類選考は、転職活動の第一関門です。ここを突破しなければ、志望先の企業に面接で熱意を伝えることも、人間性を知ってもらうこともできません。満を持して送った書類がどのように評価されているのか、果たして次のステップに進めるのか、選考期間中は気になって落ち着かないという方も多いのではないでしょうか。
特に、書類選考の期間が長引くと、もしかしたら不採用なのではないかと不安が増すばかりです。ここでは、書類選考に時間がかかる理由や、書類選考が長期化したときの連絡方法をマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーが解説します。
キャリアアドバイザー プロフィール
Y.Tsunoda
ゲーム業界からWeb・IT業界まで、幅広くクリエイティブ業界全般を担当。「常に転職希望者に寄り添い、5年後のキャリアまで一緒に想像し、伴走していく」ことを心がけ、親身になった相談でそれぞれに合ったキャリア形成ができるよう転職活動をサポートしている。
目次
書類選考の期間はどのくらい?平均日数と企業の傾向
書類選考期間は、企業の規模や募集人数、職種といったさまざまな要因によって差があります。まずは、書類選考期間の一般的な傾向を見ていきましょう。
書類選考期間の平均日数とは?
書類選考期間は、営業日に換算して平均7〜10日が目安といわれています。つまり土日や祝日も考慮すると、およそ2週間以内で選考結果は出ると考えてよいでしょう。
ただし、企業によって選考期間は異なり、早い企業なら、即日や3日以内で結果を返答する場合もあります。
転職エージェントを使うと、早く書類選考の結果がわかる
求人への応募方法は、大きく分けて2つあります。転職サイトや企業のWebサイトから自分で応募する自己応募と、転職エージェントから求人の紹介を受けて応募する方法です。応募方法の違いによっても、書類選考期間には大きな差があります。
自己応募の場合、書類選考期間は平均7〜14日。対して、転職エージェントを介した応募の場合、書類選考期間は平均2〜3日です。土日、祝日を挟むと1週間程かかることもありますが、転職エージェントを介したほうが、自己応募よりも格段に選考期間が短くなります。
この選考期間の差は、転職エージェントと企業の信頼関係によるところが大きいです。転職エージェントは、求人を出している企業と日々やりとりを行って、信頼関係を築いています。ですから、企業の選考結果が遅い場合は、転職エージェントから催促の連絡をすることができ、選考期間を短くすることができるのです。
書類選考期間は大手企業が長く、中小企業が短い傾向がある
書類選考期間は、企業規模の差によっても大きな影響を受けます。一般的に書類選考期間は、大手企業は長く、中小企業は短い傾向があるといわれています。
その理由は、大手企業の場合、採用に関わるスタッフが中小企業よりも多いからです。連携する人数が増えるほど、選考期間は長くなります。
書類選考の合否の連絡に時間がかかる3つの理由
続いては、書類選考の合否の連絡になぜ時間がかかるのか、返答が遅くなる3つの理由を詳しくご紹介します。
求人に対して応募者が多い
応募者が多いと、採用担当者が書類の精査に時間がかかるため、返答が遅くなる傾向があります。特に、クリエイティブ関連のWeb、ゲーム、IT業界は、どの職種も総じて人気があり、応募する方の母数が多い傾向があるのです。さらに、人気企業であればなおさら、一般に公開されている求人広告に応募者が殺到して、人事担当者が精査しきれなくなる可能性もあります。
また、クリエイティブ関連の職種は、履歴書や職務経歴書のほか、ポートフォリオといった作品を提出することがあります。採用担当者の確認する書類が多いことも、選考が長引く理由のひとつです。
複数の部門や現場スタッフの書類確認に手間取っている
デザイナーをはじめとするクリエイティブ関連職は、ポートフォリオなどを求人募集している部署の現場スタッフに見せ、デザインセンスや志向性などが自社とフィットするかどうかを確認する必要があります。
人事担当者だけで書類選考を完結できないことが多く、複数の部門や担当者が確認するために、必然的に選考の時間がかかるのです。
選考結果は出ているが、応募者へのフィードバックが遅れている
各部門でさまざまな職種の募集をかけているタイミングでは、現場スタッフの選考結果が続々と人事担当者に戻ってきます。その結果を人事担当者が精査しきれず、応募者への選考結果の連絡が遅くなることがあります。
また、募集期間が始まってすぐのタイミングに応募した場合、企業側は「現時点で書類選考は通過見込みだが、すべての応募者が出そろってから最終的な判断をしたい」と、選考結果の連絡にストップをかけることもあるでしょう。
選考結果を企業に問い合わせる際の例文を紹介
転職エージェントを利用している場合、選考結果の問い合わせは転職エージェントを介して確認が可能です。しかし、自己応募で選考結果がなかなか来ない場合は、どうしたらいいのでしょうか。もし、志望先の企業から、「◯日後までには結果をお知らせします」と目安を伝えられている場合は、その期限から数日、そうでない場合でも、応募から2週間を過ぎて連絡が来なければ、企業に問い合わせてみましょう。
「催促をするようで気が引ける」「そもそも、応募者から連絡をしていいものか」と悩むところですが、基本的なマナーを守れば、応募者が問い合わせても構いません。
実際に問い合わせる際の方法は、求人サイトの問い合わせフォームや採用のアドレス(メール)、または電話のいずれかになります。それぞれ、問い合わせをする際のポイントと例文をご紹介します。
求人サイトの問い合わせフォームやメールで問い合わせる場合
求人サイトの問い合わせフォームやメールで選考結果の問い合わせをする場合、下記の5つのポイントを押さえて文面を作成しましょう。
- 件名は内容を端的に、わかりやすく
- 自分が誰なのかをきちんと伝える
- 相手の事情を考慮する
- ていねいな言い回しを意識する
- 早く返答がほしい理由がある場合、その旨を伝える
ここでは、問い合わせをする際の例文をケースごとにご紹介しますので、参考にしてみてください。
例文:選考結果の状況を確認したい場合
件名:書類選考結果について/マイナビ太郎
株式会社◯◯
採用ご担当者様
お世話になっております。
[職種名]に応募させていただきましたマイナビ太郎と申します。
◯月×日に、応募書類をお送りいたしました。
合否の通知をいただけるまで◯日程とお伺いしておりましたが、その後選考のご状況はいかがでしょうか。
ご連絡をいただける時期の目安だけでもお知らせいただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐れ入りますが、よろしくお願い申し上げます。
マイナビ太郎
例文:早く選考結果の返答がほしい場合
件名:書類選考結果について/マイナビ太郎
株式会社◯◯
採用ご担当者様
お世話になっております。
[職種名]に応募させていただきましたマイナビ太郎と申します。
◯月×日に、応募書類をお送りいたしました。
その後、選考のご状況はいかがでしょうか。
現在、並行して選考を進めていた他社様から内定をいただけそうな状況ではあるのですが、貴社への志望度が高いことから、ぜひ選考結果をお伺いしたく、お問い合わせいたしました。
選考結果の通知時期について目安だけでもお知らせいただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐れ入りますが、よろしくお願い申し上げます。
マイナビ太郎
電話で問い合わせる場合
志望先企業に電話で問い合わせる際も、基本的なポイントは求人サイトの問い合わせフォームやメールのときと同じです。ただし、電話は声で伝えるため、特に下記のポイントを意識して、落ち着いて話すようにしましょう。また、電話をかける際、話したい用件をメモにまとめ、手元に置いておくと安心です。
- ていねいに挨拶をする
- わかりやすく自己紹介する(いつ、どこから応募した、誰なのか)
- 早口にならないよう、ゆっくり話す
- 端的に用件を伝える
- 留守番電話の場合、自分の電話番号を忘れずに伝える
- 最後に必ず御礼を伝える
電話の例文
お忙しいところ失礼いたします。
[求人サイト名]から[職種名]に応募させていただきましたマイナビ太郎と申します。
書類選考の件でお電話いたしました。
ご担当者様にお取り次ぎ願えますでしょうか。
(取り次ぎ後の対応)
お忙しいところ恐れ入ります。
先日、[求人サイト名]から[職種名]に応募させていただきましたマイナビ太郎です。
先日、応募書類をお送りしておりますが、選考のご状況はいかがでしょうか。
合否通知をいただける時期について、目安があれば教えていただきたく、お電話させていただきました。
(最後に)
本日はありがとうございました。失礼いたします。
書類選考の結果の連絡が遅くても、通過する可能性はある
書類選考の期間が長引くと、不採用なのではないかと悪い想像が膨らみます。しかし、これまで紹介したような事情があって選考結果の連絡が遅れていることもありますので、勝手な判断は禁物です。
企業が1枚1枚の書類にしっかり目を通し、ていねいに選考しているともいえますから、「連絡がなかなか来ないから不合格に違いない」と決めつけずに落ち着いて待ちましょう。
実際、選考結果の連絡が2ヵ月後など、かなり時間がかかって書類選考を通過するケースもあります。
書類選考期間にしておくべきこととは?
書類選考期間が長くても通過する場合があるとはいえ、ただ待つだけで、その間、転職活動を何もしないのはおすすめできません。転職活動では、不採用だった場合のリスクに備えることが大切です。ここでは、書類選考期間中にしておくべきことをご紹介します。
応募書類を見直し、ブラッシュアップする
もし、書類選考で不採用が続いているようなら、応募書類に原因があるのかもしれません。誤字脱字はないか、自己PRには応募先の企業で自身のこれまでの経歴をどう活かすかといった内容がしっかり書き込んであるかなど、あらためて、応募書類をすべて見直してみましょう。
応募書類についてアドバイスがほしい場合は、転職エージェントの書類添削サービスを利用するのもおすすめです。
ほかの求人を探して応募する
書類選考の結果を待っているあいだに、新しい求人をチェックしてみましょう。応募した企業のほかにも興味がわく企業や、条件のいい求人が見つかるかもしれません。気になる求人があれば、並行して応募しておくのもよいでしょう。
一度不合格になった企業に再応募してもいい?
書類選考で一度不採用になっても、「どうしてもここで働きたい」「あきらめきれない」という場合、再チャレンジしていいのか悩む方もいるかもしれません。
結論からいえば、再応募することは可能です。ただし、短期間で闇雲に応募を繰り返しても、採用の可能性を高めることはできません。再応募で内定を得るには、タイミングの見極めと、前回応募したときからの自分の変化を伝えることが大切です。
再応募のタイミングに決まりはありませんが、できれば1年以上のあいだを置きましょう。1年程経過すると、企業側の担当者が交代したり、人員を募集する部門の事情が変わったりして、採用基準や判断が変わる可能性があります。
また、不採用になった理由がスキル不足や経験不足なら、企業が求めるレベルまでスキルアップしていることが再応募の必要条件です。前回の応募以降に身に付けたスキル、資格、経験などを具体的に伝え、成長をしっかりアピールすることをおすすめします。
書類選考を乗り切るには、転職エージェントの利用がおすすめ
書類選考期間は、転職活動において不安な時間となります。特に、自己応募の場合、企業の状況がわからないだけに、心配ばかりが募ってつらい思いをする方もいるでしょう。その点、転職エージェントなら、「この企業は選考に時間がかかる」といった情報や、「今、最終的な精査をしている」といった現状を、応募者に伝えることが可能です。
Web、ゲーム、IT業界専門の転職エージェントであるマイナビクリエイターは、クリエイティブ職の転職活動をサポートし、最適なプランを提案します。クリエイティブ職で転職を検討している方は、ぜひマイナビクリエイターにご相談ください。