なぜ転職で後悔してしまうの?失敗談をヒントに後悔しない転職をしよう

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転職 後悔

昨今、自身のキャリア形成において、転職は一般的なものになってきました。しかし中には「転職に失敗した」「思っていた転職にはならなかった」という人もいるようです。

そこで今回は、実際にあった転職の失敗談から、次はどう動くべきかのポイントを探り、転職で後悔しないための対処法についてキャリアアドバイザーが解説します。

キャリアアドバイザー プロフィール

Y.Tsunoda

Y.Tsunoda

ゲーム業界からWeb・IT業界まで、幅広くクリエイティブ業界全般を担当。前職の接客経験で培った「親しみやすさ」を武器に、機械的なヒアリングではなく、親身になった相談で『常に転職希望者に寄り添い、5年後のキャリアまで一緒に想像し、伴走していく』ことを心がけている。

実際の失敗談から見る、転職で後悔するケース

まずは、実際に転職においてどんな失敗談があるのか見ていきましょう。

Case1

思っていた仕事内容と違った

失敗談1

もっと案件の企画段階から携わり、自分の裁量で仕事をしたいと思い、WebデザイナーからWebディレクターにキャリアアップを目指し転職。しかし、実際はクライアントと制作チームの板挟みになる場面が多く、思いのほか制作というより、人間関係に疲弊している。

失敗談2

業界にとらわれず、さまざまなデザイン案件に携わろうと制作会社へ転職したが、特定の業界(クライアント)との案件ばかり受注する会社だった。

失敗談3

交通広告の案件に携われると思ったら、実際には商品のPOPデザインなどを担当する部署に配属になった。

これらは、さまざまな期待を胸に転職したものの、思っていた仕事内容とのズレを感じるケースです。憧れていた職業のイメージと実際の仕事内容が異なる場合や、事前に企業の業務内容や制作体制のリサーチ不足から、入社して初めて「思っていた仕事内容と違った」と後悔することがあります。

Case2

職場環境が合わない

失敗談1

リモートワークを推奨する企業で、社員同士のコミュニケーションが極端に少ない。口頭で済みそうなちょっとした質問もタスク・プロジェクト管理ツールを通して行うため、効率よく仕事ができず、ストレスを感じる。

失敗談2

支給されたパソコンやデザインソフトのバージョンが古いため、思い通りの作業ができず、本来の力が発揮できない。

職場環境は、人間関係だけではありません。物理的な理由による不便さが原因となり、転職の後悔を生む要因になるケースもあります。

Case3

待遇が合わない

失敗談1

華やかなイメージに憧れがあり、未経験ながら広告業界に思い切って転職したが、残業や休日出勤が多く、拘束時間が長い割には給与が低い。

失敗談2

デザイナーの評価制度があいまいで、いくら仕事量をこなしても昇給がない。

これらは、給与や勤務時間など、待遇についてギャップを感じるケースです。面接等で確認する機会はあるものの、待遇に関する質問は聞きづらいこともあり、確認不足から思い描いていた待遇とのギャップが生じ後悔するケースがあります。

Case4

社風が合わない

失敗談1

革新的なアイデアで「0から1を作りたい」という思いのもと、大手メーカーからWebベンチャーに転職。固定観念にとらわれないチャレンジ精神や意思決定の速さは魅力的だが、失敗を顧みず、新規のプロジェクトを次々と立ち上げるスタンスが自分には合わず、そのスピード感にもついていけない。

失敗談2

給与や福利厚生など、条件面に魅力を感じ転職したが、体育会系のノリや上司に意見をしづらい雰囲気に耐えられない。

失敗談3

終業後の飲み会や週末のフットサル、従業員の誕生日会など、参加を強いられることが多く、プライベートの時間が持てずにストレスを感じている。

会社には独自の文化、慣習、雰囲気があり、それが社風を生み出しています。仕事の進め方や人間関係は会社ごとにまったく異なり、前職とのギャップで戸惑い、転職を後悔するケースがあるかもしれません。

転職に失敗したと思ったときにすること

いざ希望する企業に転職したものの、入社後に何らかの違和感を覚え、「転職は失敗だったかも」と思うことがあるかもしれません。そんなとき、どうしたらいいでしょうか。まずは冷静になって、以下の3つを試してみてください。

失敗と感じる要因を分析する

まずは「転職に失敗した」と感じる要因について分析してみましょう。どんなことがあり、何を感じて「失敗」と思ったのでしょうか。もし、失敗したと感じる要因が、業務に慣れない、システムの使い方がわからない、といったものならば、時間の経過と共に解消されるかもしれません。あるいはスキルを身に付けたり、その会社での経験を積むことで慣れていくこともあります。

転職して早々、うまくいかないことがあるのは当然です。「なんとなく合わない」=「失敗」と結びつけ、すぐに再転職を検討するのは少し早すぎるのではないでしょうか。「転職に失敗した」と感じる要因を分析し、それが時間の経過や自助努力で解消できることなのかどうか、よく見極めましょう。

肉体的・精神的苦痛を伴うストレスがあるなら再転職を検討する

一方で、「転職に失敗した」と感じる要因が、肉体的・精神的苦痛を伴うストレスによるものなら、再転職を検討してもいいでしょう。たとえば、過剰なノルマによる長時間の肉体労働、上司によるパワハラなどです。身体を壊してしまっては元も子もありません。転職後の早期退職は、次の転職活動に少なからずネガティブな印象を残す可能性はあるものの、正当な理由があるならば、自身の身体を最優先に考えましょう。

出戻り転職を検討する

出戻り転職とは、会社を一度辞め、ほかの会社で就業したあと、再び元の会社に転職することを指します。前職を円満退職したのなら、出戻り転職も一つの手です。元上司など、信頼できる人に相談しましょう。ただし、円満退職したとはいえ、一度は何らかの理由があって退職した会社です。改めて、自分は転職することでどうなりたいのか、しっかりと考えをまとめておきましょう。

転職に失敗したと思っても、してはいけないこと

思っていたような転職にはならず、苛立つ気持ちがあるかもしれませんが、状況をさらに悪化させないためにも、避けるべきことがあります。ここでは転職に失敗したと思っても、してはいけないことをご紹介します。

前職と比較し、不満をあらわにする

思い通りの転職にならなかったとしても、「前職のほうがよかった」「前職ではこうだった」など、前職と比較して転職先の不満を口にするのは絶対にやめましょう。「そんなに前職がよかったなら、転職しなければいい」「なぜ転職したのか」と要らぬ反感を買う恐れがあります。これでは、いつまでたっても新しい職場に馴染めないどころか、ますます居心地が悪くなってしまうでしょう。結果的に自分自身を追い詰めることになりかねないので、入社後の言動には十分に気を付けてください。

短期間での安易な再転職

もし「転職に失敗した」と思っても、1年未満で再転職をするのは、あまりおすすめできません。なぜなら、短期間で転職を繰り返すと、次の転職先でも「またすぐに辞めてしまうのでは?」と懸念され、選考通過が難しくなる可能性が高いからです。

もちろん、先述した通り、耐えがたい肉体的・精神的な苦痛があるのなら、一刻も早く再転職を検討してもいいでしょう。しかし、そうでないならば、すぐに再転職という手段を選ぶのではなく、その職場に慣れる努力をしてもいいかもしれません。安易な再転職を繰り返すことで、ご自身の印象を下げるべきではないでしょう。

転職で失敗しないための具体的な対策

転職で失敗しないための具体的な対策

では、「転職の失敗」は、どんな対策をしたら防ぐことができるのでしょうか。ここからは、転職で失敗し後悔しないための具体的な対策についてご紹介します。

対策1

自己分析で「転職軸」を明確にする

まず、取り組んでほしいのは自己分析です。転職に失敗したと思うのは、「こんなはずではなかった」というミスマッチが起きたとき。このミスマッチが起きないようにするためには、事前に自分のことを深く知っておく必要があります。

たとえば「なぜ転職したいのか」「転職してどうなりたいのか」「どんな仕事がしたいのか」「どんなふうに働きたいのか」など、自身の価値観や性格についても考慮しながら徹底的に深堀りしていくといいでしょう。そうすることで、自分が転職先に求めるものがわかってきます。

給与・仕事内容・ワークライフバランス・職場環境など、転職において自分はどれを重視しているのか、自己分析で転職軸を明確にすることで、より自分に合った転職先を選びやすくなるでしょう。

対策2

求人票や企業サイトを読み込み「仕事内容」を把握する

転職において、ネームバリュー・憧れ・想像などで企業を選び、情報収集が不十分だと、入社後に「こんなはずではなかった」というギャップが生じやすくなります。そのため、求人票と企業サイトは事前にしっかり読み込んでおきましょう。

たとえば求人票では、「業務内容・仕事内容」を、企業サイトでは「事業概要」や「ビジネスモデル」、「業績(規模)」などを重点的にチェックします。そうすることで仕事内容に関するミスマッチを減らすことができるでしょう。

対策3

面談や面接で逆質問を用意し「職場の雰囲気」を探る

職場の雰囲気は、求人票の文面などからではわかりにくいものです。選考を通じ、人事部採用担当者をはじめ、面談や面接で直接関わる「企業の中の人」と話せる機会があれば、ぜひその機会を有効に使いましょう。

面談や面接の際には、事前に以下のような逆質問を用意しておくと、職場の雰囲気を知るのに役立ちます。

「職場の雰囲気」を探る逆質問例

御社では、1つのプロジェクトを進めるときにどんなチーム体制で、互いにどんなコミュニケーションを取っているのでしょうか。
社員の皆さんは、仕事以外でも交流する機会はありますか。たとえば休日の集まりや終業後の部活などはあるのでしょうか。
御社で働いている方の年齢層はどれくらいですか。また、自分が配属されるチームの平均年齢はどれくらいでしょうか。
社内の風通しがいいと伺っていますが、実際に、代表あるいは役員の方と社員が話すような機会はあるのでしょうか。

実際に働いている「企業の中の人」の様子を質問することで、職場のリアルな雰囲気を探ることができるでしょう。

対策4

労働条件通知書で「待遇・福利厚生」を確認する

入社後、「希望収入を下回る」「休日出勤が多い」といった不満やトラブルを防ぐためには、「労働条件通知書」をしっかり確認しましょう。

労働条件通知書には、「業務内容・賃金・休日・残業時間・研修制度・時間外手当・交通費・住宅手当の有無」など、待遇や福利厚生に関する詳細が明記されています。待遇や福利厚生については、直接確認しづらく、企業側との認識にズレが生じることがよくあるので、書面をよく読み、内容に不明点や不満があれば、必ず担当者に確認しましょう。

対策4

企業とのあらゆるタッチポイントで「社風」をチェックする

企業サイト、インタビュー記事、SNSなど、企業とのあらゆるタッチポイントを通じて、その企業独自の社風をチェックしてみましょう。企業サイトに掲載されている写真や、「企業の中の人」がSNSやブログ等で発信する内容からも、さまざまな価値観や企業の雰囲気をうかがい知ることができます。

中でも、やはり直接会って話す面接や面談は、いちばん社風について触れやすい機会です。内定後、オファー面談を申し込み、「企業の中の人」とじっくり話すのもいいでしょう。

まとめ

些細な不満をきっかけに、「こんなはずではなかった」と思うことがないように、事前の自己分析や企業の情報収集は慎重に行いましょう。

とはいえ、実際に入社してみないとわからないこともたくさんあります。情報収取にも限界があるでしょう。そんなときは転職エージェントを利用するのもひとつの手です。

転職エージェントは企業の担当者と蜜にコミュニケーションを取っているため、求人票や企業サイトだけではわからない、さまざまな情報を持っています。必要に応じて転職エージェントを活用し、ミスマッチの少ない転職を目指しましょう。

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