転職時に読んでおくべき自己分析に関するおすすめ本8選まとめ

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自己分析 本

転職時に自己分析に関する本を読み、自分の性質や適職を再チェックするのはもはや転職者の行動の定番です。しかし巷に溢れる自己分析本の中からどの本を選べば良いのか迷うところでしょう。ここでは自己分析の方法や転職の考え方に触れた本をいくつかの種類に分けて取り上げ、転職により有効な自己分析本を色々な視点から探しました。あなたの志向に合った本を見つけ出してください。

就職に主眼を置いた書き込みワークシート方式の本2選

転職時には自己分析が必要。そうすぐイメージできた人は就活でしっかりと自己分析をやってみた人ではないでしょうか。自己分析の経験がない人にはもちろん、既に就活でやった人にもまずは初心に戻って就活時の書き込みワークシート型の本がおすすめ。代表的な2冊を見てみましょう。

自己分析って何?と思っていても言い出せないあなたにおすすめの一冊
受かる!自己分析シート(日本実業出版社)

就活生にとって、もはや自己分析のバイブルといわれる同書。しかしクリエイター業界には、学生時代からフリーランスやアルバイトで活動してその実力を買われてそのまま就職という経路をたどる人も結構多いのが特徴です。ヘビーに就活を体験したことがない人にとっては、転職活動でいきなり自己分析がどうのこうのといわれても「自己分析って何?」というのが本音なのではないでしょうか。

この本には就職活動における自己分析の必要性から、考え方を紹介し、実際の自己分析を41のワークシートでおこなった上で、エントリーシートや履歴書の完成までを目指しています。転職時の自己分析ワークシート本も何種類かはありますが、社会人経験がある人にとっては、職種や業界によって汎用性がなく、就活での自己分析未経験の人にはかえって混乱することもあり得ます。そのような時、基本に立ち返って自己分析をおこなうのに持ってこいなのが同書です。

活用法としては、まず自己分析の概念を同書から取り入れ、転職を前に「何のために自己分析が必要なのか」を十分にあなた自身が納得することころからはじめましょう。ワークシートでは就活生への多彩な質問が用意されていますが、今のあなたにそのまま当てはまらないものも存在します。しかしあなたはその質問をスルーするのではなく、あなたがまだ就職する前の気持ちを思いだして回答してみましょう。それぞれのワークシートで出てくる自己分析は、今よりも何年か遡ったあなたの姿ということになります。まだ実務経験を知らないあなたと今のあなたの考え方を比較することで、あなたの仕事に対する姿勢や考え方をあなた自身が如実に捉えることができるのです。Webサイト等で転職のための自己分析をしてみても今一つ実感が湧かないという人にも、ぜひトライしてみて欲しい一冊です。


目標必達短期集中で基本の自己分析に取り組みたい人におすすめの一冊
就活必修!1週間でできる自己分析2019(さくら舎)

就活生向けワークシート方式の自己分析本という意味では1冊目に紹介した『受かる!自己分析シート』と手法は近い本です。どちらの本を選ぶかは、できればあなたが書店で手に取って、数ページ目を通してみてから決めるのが一番良い方法でしょう。その理由はこの二つの本において、同じテーマに取り組みながら全く違うタッチで表現している点が大きいです。『受かる!自己分析シート』が合理的で無駄なくスマートに解説してくれる先生だとしたら、同書は個性のある先生がユーモアを交えながら大事なところを印象深く教えてくれる先生のようです。どちらの指導スタイルが好みかは、あなた自身でないと決めるのは難しいでしょう。

その他の違いとしては、同書が「1週間でできる」と書名にうたっているように、就活における自己分析(あなたの場合は転職における自己分析の基本部分)をたった一週間でやり遂げるということ。転職活動は時に就活以上にタイトな時間で進行せざるを得ないことを考えると、1週間という具体性を持った期間は転職希望者にとってもありがたいはずです。

さらにもう一つの特徴は、同書における自己分析の進め方、職種研究、企業研究のすべてのプロセスを著者である坪田まり子氏自身が読者を案内するようなスタイルで書かれていることです。著者はのべ10万人の就活セミナーをおこなうキャリアカウンセラーで、企業の採用の実際を長年にわたってつぶさに研究し、その経験に基づいた的確なアドバイスが各所にちりばめられています。転職においても必ずプラス・アルファとなる情報が得られることでしょう。


激励と叱咤。人生岐路で先人からアドバイスが欲しいときの本2選

自分を見つめ直すためにも転職に関するプロフェッショナルや転職を経験した先人からの具体的なアドバイス、切り抜けた方法、避けては通れないあなたの転職への「ダメ出し」など。激励とともに叱咤も受けられる自己分析本2選。

成功を目指すだけではなく自分のアイデンティティで仕事がしたい人への一冊
おとなの進路教室。(河出書房新社)

特効薬ではありません。でも自分の考えを引き出すのによく効きます

山田ズーニー氏による『おとなの進路教室。』は冒頭のこの一文からはじまっています。こちらは先述の就活型自己分析ではなく、タイトルのとおり、ある程度社会経験を積んだ人に対するアドバイス。または、自分自身と仕事、働き方にフォーカスしたコラムといった方がわかりやすいかも知れません。

転職時にはすべてが心穏やかにとはいかないもの。そして何を目指して転職しようとしているか、自分自身皆目わからなくなってしまうこともあります。ズーニー氏の体験や考え方から著されている同書には、そんなふうに転職について悩んだり、向かうべき方向がわからなくなっている時に、はっと気づかされる言葉が満載です。

同書からズーニー氏が転職において最も重要視しているのは、働く人のアイデンティティだと考えられます。仕事に向かうにはその人のアイデンティティが活かされなければ決して上手くいかない。そして新しい仕事につくためには、転職者自身が新たなアイデンティティを築いていかなければならない。このアイデンティティの再構築こそ、あなたが自己分析によって導き出していく転職への一つの回答なのです。


  • ▼ 書名
    おとなの進路教室。

  • ▼ 著者・監修者
    山田ズーニー

  • ▼ 発行
    河出書房新社

  • ▼ 発売日
    2012年4月5日

  • ▼ 定価
    621円+税

転職業界のプロフェッショナルが語る転職者への本音で本気のダメ出し
転職に向いている人 転職してはいけない人(日本経済新聞社)

転職希望者に、「より有意義な転職を」。「企業に有用な人材を」。そんな明瞭な目標を掲げ、人と企業の間で事業をおこなうのが人材ビジネスです。同書はそんな人材ビジネスのまっただ中で活躍してきた著者の黒田真行氏が、転職者に向けて本気で放った「ダメ出し」といっても過言ではないでしょう。転職者の本音と企業の本音の双方に触れてきたプロフェッショナルだからこそいえる内容が存分に同書の中で語られています。

帯にも「不都合な真実」と書かれ、転職を検討している人にとっては、覚悟を決めて読んでいただきたい内容が含まれています。表現は総じてネガティブで「〜〜してはいけない」「〜〜はできない」などの否定的なコメントが並びます。しかし紹介されている内容は人材採用の現場で日夜繰り広げられている事実ばかり。著者に近い人材採用ビジネスで活動する人なら、これらの事実を否定しないでしょう。

そんな耳のさわりの良くない言葉は、転職のプロが現状を包み隠さず言うからこその本音です。クリエイターとして転職をおこなうあなたにそのまま当てはまることばかりではありません。それでも、自分の弱点を見つけたい、転職における甘い予想を排除しておきたいなど、強いメンタルで自己分析に臨もうという人にもってこいの本でしょう。転職の今と、企業の採用担当者や転職エージェントの思考を読む上でも、ぜひ読んでおいて欲しい一冊です。


心理学でもっと自分を掘り下げたいときの本2選

自己分析によって本当の自分を知りたい、まだ発現していない自分の可能性を見つけ出したい。あるいは転職において良い結果を得るためにスキのない面接を行いたい。そんな時に読むべき働くことへ心理学的なアプローチを試みる本2選です。

哲学という視点から「人が働く」ということを捉えたい時に読む一冊
「自分の働き方」に気づく心理学(青春出版社)

著者の加藤諦三氏は東大教養学部出身で日本精神衛生学会の顧問を務め40年以上にわたってラジオ番組の人生相談に担当したパーソナリティー。この本を読みはじめれば、その教養の深さや人生経験の豊富さから来るアドバイスに転職者が得るものも大きいはずです。

「同書の根底にあるのは心理学というより哲学というほうが実際に近いのではないか」読む人の中にはそんなふうに感じられる方も多いのではないでしょうか。人生の大先輩である著者が、仕事や転職に悩む若者に、「正しい道を示そう」という意志が伝わってきます。人が正しく生きる方向性を示すこと、それは心理学の役割ではなく哲学の領域なのです。

著者が同書中で投げかける様々なシチュエーションには、あなたならではの反応が必ずあるはず。誰もが加藤氏の示す哲学的な正しい方向性に当てはまっていくとは限りません。違いがあるからこそ自分自身の個性が見えてくる。自分らしさに迷った時、そこから自己分析の材料を見つけ出せる一冊です。


転職は心理戦。面接で負けないメンタルを自己分析でつくりたいときの一冊
面接官の心を操れ!無敵の就職心理戦略(KADOKAWA)

TVでも有名なメンタリストDaiGo氏による就職本。タイトルを見ると、面接の場面におけるメンタリストならではの巧みな話術を紹介していると思いがちですが、自己分析から仕事選び、就職における様々な局面とその対処法などが幅広いシチュエーションで語られています。

DaiGo氏の視線は、常に誰かの心理に向けられています。それは採用担当者であったり、経営者であったり、就職のライバルであったり、自分自身であったり。心理学の学術的な研究を学ぶよりも、メンタリストであるDaiGo氏から実践における判断方法を伝授されるのが確かに最も効率的な転職への心理学応用といえるでしょう。

同書では応募や面接における企業の採用担当者への対応法が語られていますが、その一方でそのための自己の捉え方、そして鍛え方に多くのページが割かれ、DaiGo氏ならではの理論が展開されているといえます。そして、一般的なキャリアアドバイザーでは思っていても口には出せない率直で合理的な戦略も語られています。転職ではリラックスして自分の100%のパフォーマンスで臨みたい。そんな人の自己分析のスイッチとなる一冊です。


自己分析を含め転職はこれ一冊ですましたい人向けの2選

色々な情報を集めてまた悩んでしまうより、自己分析を含め、シンプルに今やるべきこと、考えるべきこと、転職に向けて有効な一打を知りたい、そんな人に向けた本2選です。

転職において自己分析がどれほど重要かがわかる完全無欠の転職総合書
マイナビ転職2019オフィシャルBOOK 採用獲得のメソッド
はじめての転職ガイド 必ず成功する転職(マイナビ出版)

転職が人生の一大事で、じっくり取り組まなければならないのは十分承知だが、何冊も本を買って研究するほど時間は無い。そんな方にぜひおすすめしたいのがこの『はじめての転職ガイド 必ず成功する転職』です。20年間、企業での人事経験で実に1万人以上の採用試験をおこなったという同書の著者 谷所健一郎氏による「転職者が転職について知っておくべきこと」のすべてがつまった一冊といえるでしょう。

今や転職活動のノウハウを知りたければ、当記事のようにWebサイトを検索してみる方法や、転職エージェントに相談するというのも方法もあるでしょう。しかし私たちが何か知識を得ようとするとき、長年培ってきた「本を読む」という行為がいかに負担が少なく効率的かということをこの本によって思い出すことになるでしょう。的確な分量で配置された転職に関する情報は、多くの図解を用いて誰にでもわかりやすく、表現されています。冒頭であえて「はじめての転職を成功させる6カ条」を置き、本を開いた途端、転職全体の概要がわかるよう配慮がされ、そこから各論に入っていく構造で本ができあがっています。

自己分析について詳細に取り上げられているのは第2章の「転職を成功させる自己分析」ということになりますが、同書全体にわたって転職において自分を見つめ直す、自分自身を理解して仕事に臨むためのキーワードや仕掛けがいくつも用意されていて、転職で悩み多き人の悩みをしっかり解決できる内容が盛り込まれています。色んな人の意見を聞くより転職の基本を知りたい。あるいは既に情報過多で混乱してしまったという人の道標となる一冊です。


業界の就・転職活動の実際を今活躍中のクリエイターや採用担当者の声で知る
クリ活 広告クリエイターの就活本(宣伝会議)

内容的にはWeb、ゲームのデジタル領域というより、広告業界がメインのクリエイターのための就・転職活動本です。もちろんオーバーラップする部分の大きい業界、というより同じクリエイター業界の話なので、デジタル領域での仕事をメインに活躍する人にも十分に参考になる部分が多いはずです。大型の判型で見やすく、この本が持つクリエイターならではの遊び心やセンスの良さはあなたの転職活動自体をより軽やかなものにしてくれるのではないでしょうか。

同書はクリエイター業界の仕事のスタイルや職種を紹介しつつ、実際に現在活躍中の多くのクリエイターたちに、就職体験や転職体験をインタビューした記事がメインとなっています。また、それに対応する形で、大手から新進気鋭含め企業の採用担当者に対するインタビューも掲載されており、双方の思いがくみ取れる内容になっています。

同書はストレートに自己分析本というのとは違います。しかし、なんといっても多彩なクリエイターが登場するのが魅力で、それぞれが就職・転職に成功し、業界でのポジションを確立した過程を語っています。その言葉の中心にあるのはやはりほとんどが「自分の思いをどうやって仕事や現在のポジションにつなげていったか」というそのクリエイターの自己分析に他ならないのです。あなたの自己分析にも役立つ思考法が見つかるはずです。採用担当者からの回答にも様々なヒントが隠されており、クリエイターの転職においてあなたならではのインスピレーションも与えてくれることでしょう。第一線で活躍するクリエイターの就・転職時のポートフォリオを見られる貴重な一冊です。


まとめ

就活生に対するワークシートスタイルの自己分析本は比較的容易に見つけられますが、転職者に対する自己分析の方法の本は意外に見つけにくいというのが皆さんの印象ではないでしょうか。それは、すでに社会経験を持った転職者の持つ思考が様々で、経験やスキルにまで踏み込んでいくと、一冊の本に納まりきらないというのが本当なのかも知れません。自己分析に関しては、まず就活生と同じスタイルで、基本から行い、自分のこれまでの経験や現状の心境に基づいてカスタマイズしていくというのが一般的な方法のようです。

デジタル領域のクリエイターはパソコンと向かい合って仕事をしている人が多く、それ以外の仕事でもパソコン、スマホなどのデジタルツールと仕事は切っても切れないはず。そんな中、転職活動や自己分析は思考を切り替えて臨みたい作業なのではないでしょうか。本はそんなパソコンづくし、スマホづくしの毎日の中で思考を切り替えるのにとても有効なツールです。

転職活動も今やデジタル無しでは不可能な時代ですが、自己分析に関しては、リラックスして本のページをめくってみる。そんな切り替えがあなたに新たなインスピレーションやモチベーションを与えてくれるかも知れません。今回紹介した自己分析本8冊の中からあなたの転職活動のプラスになる一冊が見つかることを期待しています。

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