非公開求人とは?企業が求人を非公開にする4つの理由
転職を考え始め、求人を探しても、なかなか自分に合う求人が見つからないと頭を抱えた経験が一度はあるのではないでしょうか。ともすれば「どこを探しても自分に合う求人はないのかもしれない」と、あきらめてしまう方もいるかもしれません。しかし、世の中にある求人情報全てが、あなたの目に届くメディアに掲載されているわけではありません。
求人には、一般のメディアにはあえて公開しないものが存在します。その理由は、企業によっても状況によっても様々ですが、あなたの希望する条件を満たした求人は、実はメディアに掲載されている求人にはなく、非公開求人の中にこそあるのかもしれません。
このページでは、「非公開求人」という耳慣れない言葉について寄せられる皆さまの疑問にお答えします。
目次
そもそも非公開求人の意味とは?
そもそも非公開求人とは、どのような意味で使われているのでしょうか。コトバンクのビジネス用語集の中には、以下のように記されています。
非公開求人の意味
主に一般的な求人情報誌や転職サイトに掲載されない求人情報の事を非公開求人と言います。採用を行う企業は、採用目的、採用したい職種、採用にかかるコスト、時間的な効率などの観点から、求人広告への出稿、人材紹介会社への求人依頼などの手段を使い分けています。
例えば採用企業が新規事業を目的とした人材募集を極秘で行う場合や、ポジションに見合う人材の応募があった時に初めて採用を検討する場合、若干名の募集である場合、求人広告では採用が難しい特定の経験者を求める場合に人材紹介会社へ求人依頼を行います。
そのため、求人情報誌や転職サイトに掲載される求人情報と掲載されない求人情報が出てきます。特に後者の一般に掲載されない求人情報を非公開求人と呼びます。非公開求人は人材紹介会社に登録することで、情報提供、紹介を受けることができます。
まさにこの通り、企業は様々な理由や観点から求人を公開したり、非公開にしたりしています。ここからはさらに細かく「なぜ非公開求人というものが生まれるのか?」、その理由をご紹介します。
企業が求人を非公開にする4つの理由とは?
極秘プロジェクトの動向を競合他社に知られたくないため
これは特にWeb・ゲーム業界には、多いケースではないでしょうか。新規のWebサービスや新規タイトルのゲームを開発する際などの極秘プロジェクトは、決して競合他社には知られたくないものです。
たとえば、大手Web制作会社が動画編集者の求人情報を積極的に公開すれば、あの企業は動画コンテンツ事業に参入するかもしれないと競合他社に察せられてしまいます。また、人気ゲーム会社がシナリオライターを大量に募集する求人情報を公開すれば、何か新タイトルのゲーム開発を始めようとしているのではないかと競合他社に察せられてしまいます。
業界の熾烈な競争の中で、このような情報が競合他社に知られることは、企業にとって致命的なリスクにもなり得るでしょう。
自社の持つ様々な採用ルートを競合他社に知られたくないため
皆さまも業界内の様々な企業を見渡してみると、「どうしてあの企業には、いつも優秀なWebデザイナー達が集まるのだろう?」「どうやったらあんなに数多くのシナリオライター達をアサインできるのだろう?」と、感じたことがあるのではないでしょうか。それは企業が求人をメディアに公開することでクリエイター達を確保しているだけでなく、私たちのような転職支援サービスから人材の紹介を受けているからです。
例えば、企業がメディアに求人を公開するとなれば、どうしても手続き等で3週間から1ヶ月を要します。欠員補充など、緊急で人材の採用を行わなければならないケースでは到底間に合いません。そんな時こそ私たちのような転職支援サービスから人材の紹介が武器になります。
企業にとっては、特にWeb・ゲームのように一つの開発がイノベーションを起こし得るような業界では、「迅速な人材の採用=社の命運」とも言えるでしょう。企業は、そのような採用を実現するために、メディアだけではない様々な採用ルートを常に確保することが大切であり、そのルートを決して競合他社には知られたくないものです。
応募の殺到を避け、採用の効率化を図るため
私たちマイナビクリエイターが取引させていただいている企業の中には、誰もが知る超人気企業も含まれています。その企業は、一度求人情報を公開してしまえば、応募が殺到する可能性があります。
しかも、もともと過去に求人を公開した経歴がないような人気企業が、突然求人を公開するようなことがあれば、一気に応募が殺到することは間違いありません。となれば、企業の採用担当者は、毎日数十件、数百件の履歴書、職務経歴書、ポートフォリオに目を通すことになります。採用が中心業務と言っても、これは物理的に不可能です。
また採用という責任ある業務の観点から見ても決して生産的ではないでしょう。そこで、求人を公開することなく、私たちマイナビクリエイターのような転職支援サービスが、ある程度、企業側が求める条件にマッチする人選をし、そこから企業の採用担当者が書類選考や面接を行う、などの採用業務の流れにすることがあります。
重要ポストの人材採用を社内秘で行いたいため
私たちマイナビクリエイターは、基本的に現場で働くWebクリエイターやゲームクリエイターの転職や採用を支援していますが、しばしば経営企画などに携わるような上層部クラスを募集する求人をお預かりすることもあります。このケースでは、企業は絶対に秘密裏に採用を行わなければなりません。
もし、一社員が自分の勤めている企業の上層部クラスを募集する求人を発見したりすれば、「自分の会社が上層部クラスの人材を募集している。ということは、今のそのポストに就いている方は、近々退職するのかもしれない」などと、人事に関する神経質な噂が社内に立つかもしれません。
これは、企業にとって、社員の不安を煽ることにもつながり、大きなマイナスになることでしょう。まさに、人材を採用したいがどうしても秘密裏に行いたいケースの一つだと言えます。
マイナビクリエイターだからこそ求人を公開する必要がない3つのケースとは?
マイナビクリエイターが専属で採用業務を請け負っているケース
これまでの実績と取引の信頼関係から、企業の中には、マイナビクリエイターからの人材紹介のみ募集を受け付けるものもあります。これらの企業は、マイナビクリエイター以外での募集を考慮していないため、そもそも求人を公開する必要がありません。
条件を満たした人材がいた場合に限り採用するケース
これまでの実績と取引の信頼関係から、企業の中には、マイナビクリエイターからの人材紹介のみ募集を受け付けるものもあります。これらの企業は、マイナビクリエイター以外での募集を考慮していないため、そもそも求人を公開する必要がありません。
マイナビクリエイターの人材提案によって新しいポジションが生まれ採用に至るケース
マイナビクリエイターに登録される転職希望者の中には、Web・ゲーム業界の中だけではなく、幅広い業種の経験をしているクリエイター達がいます。例えば、企業戦略であるCIプロジェクトまで携わっていたWebディレクターのような人材達です。このような方々は、ご自身の他にはないスキルを存分に活かせるような求人がまだ存在していないことがあります。
そのような場合は、私たちマイナビの強力なネットワークを通して、そのスキルを十分に活かせるような新しいポジションを企業にご提案し、採用に至ることがあります。就職、転職、派遣、紹介予定派遣など、幅広く総合的に人材ビジネスに精通しているマイナビだからこそ成り立つ採用のケースでしょう。
まとめ
インターネット上では、しばしば求人を非公開にする理由について「成約後に企業から報酬をもらう成果報酬型の転職支援(人材紹介)サービスは、求人を公開することによって、転職希望者が人材紹介会社を通さずに直接その企業に応募してしまうため、求人を公開していない」と書かれていることがあります。しかし、これは基本的に誤りです。というのは、私たちが展開する転職支援(人材紹介)サービスは、そもそも求人枠(広告枠)を売ることによって収益を得るメディアとは、根本的に異なるビジネスモデルだからです。
転職ノウハウをすでに持ち合わせている転職希望者は、独自で転職活動を進める方が効率的でしょう。採用ノウハウをすでに持ち合わせている企業は、自社で採用活動をした方が効率的でしょう。しかし、私たちの主軸となる任務は、転職希望の方に対しては、書類だけでは伝わらない人柄、経験、スキル、希望を把握し、マッチした求人をご提案すること。また企業に対しては、採用活動に関する悩みを把握し、募集条件にマッチした人材をご提案すること。つまり、クリエイターと企業の間において発生する「悩み・課題」に対しての「解決策」をご提案することによって一歩質の高い転職や採用を実現するコンサルティングサービスなのです。私たちマイナビクリエイターのスローガンである「クリエイターの未来にもう一つの力を」も、その使命を自覚して掲げたものです。
転職、採用においては、誰もが一度は悩むもの。長期的に皆さまのパートナーとなれるようご支援していきますので、最初はわかりづらい点もあるかと思いますが、それも含めてお気軽にご相談ください。