チャレンジし放題!このスタジオにはそれを実現できる理由があります! ―― LIONSHIP STUDIO 清水大輔氏インタビュー

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Web・ゲーム業界のキーパーソンを特集する「Creator's File」Vol.23

第一線で活躍しているクリエイター達のリアルな声をお届けしています。自分とは異なった環境で働くクリエイター達の熱意や考え方を、ぜひ、あなたらしいキャリア形成のためにお役立てください。

エヌ・シー・ジャパン株式会社は『リネージュ2』『タワーオブアイオン』『ブレイドアンドソウル』などのオンラインゲームで知られる韓国のNCSOFT CORPORATIONの日本法人企業で、NCSOFTのタイトルのローカライズや国内プロモーションを手がけている。そんな同社がスマホゲームの日本オリジナルタイトルの開発と運用のために設立したのがLIONSHIP STUDIOである。このスタジオでは2018年春に第一弾となるスマホゲームのリリースに向けて開発を進めており、NCSOFTによるスマホゲームの日本での運用も今後おこなわれていく。

今回はそのLIONSHIP STUDIOという新たなゲーム開発の現場で活躍するディレクターの清水大輔氏に、スタジオにジョインした経緯や、仕事の面白さ、チャレンジしたいこれからの目標などについて話をうかがった。

新しいことにチャレンジできる環境を手に入れたい。私がこのスタジオを選んだ理由はこの一点から

── インタビューにご協力いただきありがとうございます。まずは清水さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

清水氏:色んな仕事を経験しましたね。事業用アプリのカスタマイズといったシステム系の仕事からはじめて、ネットワークエンジニアやECサイトのディレクション、販売の仕事も経験しました。そんな中で、Flashを使った携帯電話用ゲームの開発をという仕事に出会ったんです。

海外のクリエイターを使ってゲームの開発が安価でできるというビジネスだったのですが、その営業のために、東京のコンテンツプロバイダーやゲーム制作会社の人たちと会うようになりました。「これできる?」「あれをやってみない?」という感じでゲームの仕事を引き受けていくうちに、自分自身モバイルゲームの開発や運用にどっぷりはまっていくようになりました。そうこうしているうちに私は大手ソーシャルゲーム会社に入社し、IPタイトルの運用ディレクターをやるようになっていたんです。

── エヌシージャパンへの転職のきっかけは?

清水氏:その大手ソーシャルゲーム会社で担当していたIPタイトルの初代プロデューサーが今のLIONSHIP STUDIOのプロデューサーの鈴田だったのです。前職でも長い間一緒に仕事をしていましたので、鈴田も私のことをよく知っていて「この会社に来ないか」と誘われたわけです。

私はNCSOFTのゲームのタイトルはいくつか知っていましたが、エヌシージャパンについてほとんど知りませんでした。そこで立ち上がったばかりのLIONSHIP STUDIOに来ないかと言われて、私ははじめ全く興味が持てませんでした。(笑)それでも、話を聞いていくうちに、それまで在籍していた会社にはない魅力がこのスタジオにはあると感じるようになっていったのです。

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プロデューサーの鈴田健氏と並んで

── エヌシージャパンLIONSHIP STUDIOの、どんなところが魅力と感じられたのですか?

清水氏:私にとって一番大きかったのは、ゲームづくりや運用をおこなっていく上でクリエイターとしてこのLIONSHIP STUDIOでは本当に自由なチャレンジができるということ。これが業界の中でもなかなか得がたい環境だと思うんです。以前の会社で私は運用ディレクターという仕事の枠の中で「どれだけおもしろいことができるか?」、「その制限をどう打ち破るか?」を考えて仕事をしていました。それはそれで楽しく、やりがいもありました。しかしどうしても自分でコントロールできない部分に対してチャレンジしたい気持ちが出てくる。そんな思いを叶えられる環境を心のどこかで探していたんだと思います。

コンシューマーとモバイルゲームの良いところを合わせたクオリティの高いハイブリッドなゲームをつくる。大切なのは最もユーザーに近いところでゲームづくりや運用をおこなうこと。新たなチャレンジにこそチャンスがある。鈴田が教えてくれたLIONSHIP STUDIOのポリシーは私がそれまで感じていた閉塞感を打ち破ってくれるものでした。

── 転職への不安はありませんでしたか?

清水氏:私も36歳で、妻も子どももいる身です。前職は大手でしたので、家族からは「転職しなくてもいいんじゃないか」と言われました。でも私自身はこのスタジオの存在を知ってしまうとどうしてもチャレンジしたい気持ちになっていました。確かにエヌシージャパン、LIONSHIP STUDIOの規模はまだ大きくはありません。しかしその背景にはNCSOFTというバックボーンがあり、日本発のスマホゲームの開発とその運用に向けて、盤石な体制づくりを強力にバックアップしてくれているのです。

今のゲーム業界でチャレンジ精神やアイディアだけで成功を目指そうといわれても説得力はありません。ゲームづくりでチャレンジする機会をつくるには、そのための資金が不可欠です。そんな意味で、LIONSHIP STUDIOはチャレンジする機会をつくることができる数少ないスタジオの一つだと私は感じました。転職を考えている時に、スタジオのトップである小川(統括部長 小川陽二郎氏)から「家族に自慢できる、そして家族が自慢できる会社にしたい」といわれました。私もこの考えに共鳴し、自信を持って家族に話し、理解を得て転職を決めました。

清水氏がエヌシージャパン LIONSHIP STUDIOに転職した理由

  • 一緒に仕事をした経験のある上司・先輩からの強い誘い
  • ゲームクリエイターとして新しいことにチャレンジできる環境
  • 安心して働ける強力なバックボーン
  • まだ新しいスタジオの成長に自分も貢献していきたいという気持ち

プロジェクトマネージャーへのチャレンジ。9時始業で19時にはほとんどの人が退社するゲームカンパニー

── 入社後4ヵ月目に入られたとうかがっていますが、会社やスタジオに関して、意外だったことはありますか?

清水氏:この会社は9時始業ときいてびっくりしました。(笑)ゲーム制作会社というと、遅い時間から会議なんていうのが普通にありますよね。私もこの夜型の業務に長年慣れていましたので、はじめは戸惑いました。そしてほとんどの社員が19時には退社するんです。スタジオのメンバーはタイトルのリリースに向けて19時を過ぎても仕事をしていますが、総じて時間帯が早めなのは同じです。また、土曜に祝日がかぶったので金曜日を休みにしますとか、会社の記念日に社員全員にプレゼントがあったりなど、仕事上だけでなく社員それぞれの生活も重視していくのがNCSOFT全体の方針なのです。

それと入社して実感したのは、様々な意見が言いやすく、それが簡単に通ってしまうということです。これは鈴田から転職前に聞かされていたことでしたが、実際は予想をはるかに超えていました。私は運用ディレクターとして入社したのですが、まだタイトルの第一弾が開発中なので開発の仕事に携わっています。仕事に入ると、プロジェクトマネージャーがいないことに気づき、それがプロジェクトの進行の支障になっていると感じました。そこで私は小川に「PMが必要なのでは」と提案すると「ならばやって」と返され、そのまま私がPMを引き受けることになりました。

「やれることならやってしまおう」というのがこの会社の考え方です。こちらも覚悟を決めて提案しないと、通ってから悩んでいては間に合わないほどなのです。

PMに関しては私も全く未経験でしたので、上手く回らないことも多くまだメンバーに負担をかけている状況です。プロジェクトを盛り上げ、スムーズな進行をおこなっていくためには、私自身のマネジメント力をもっと上げていかなければなりません。PMを担当するということは私にとっては取りも直さず新たな職域へのチャレンジです。そんなチャレンジを認めてくれるのもこの会社の社内文化があってこそのことなのです。

清水氏が意外だと感じたエヌシージャパン LIONSHIP STUDIOの特徴

  • 始業9時で19時にはほとんどの社員が退社する業界では珍しい働き方
  • 休日など社員のプライベートを大切にする会社の基本方針
  • アイディアや新たな提案など誰もが意見が言いやすく、通りやすい環境
  • 本人が望めばチャレンジする機会やポジションを与えてくれる体制

── PMとしてゲーム開発に臨んでいらっしゃるとのことですが、現在の仕事の面白みやこの会社での将来の展望について聞かせてください。

清水氏:PMとディレクターは真逆の仕事だと感じています。PMはプロジェクトを推し進め、スケジュールを守っていくのが仕事で、ディレクターは成果物の質にこだわって、作業にできるだけ時間をかけたい。私はもともとディレクターなので、どうしてもクオリティのためにスケジュールを遅らせてしまう傾向にあります。またPMはスケジュールを管理するだけではなく、プロジェクトメンバー全体のモチベーションや一体感をつくっていかなければなりません。

現在のスタジオのメンバーは経験者中心で、なかなか一筋縄ではいきません。自分から言い出したこととはいえ、PMは私にとってなかなか手強い仕事となっています。小川や鈴田にアドバイスをもらい、まだ面白いとまではいきませんが自分の新たな可能性に強いやりがいを感じてやっています。PMとしての成果は、プロジェクトのワークフローがまだ整備されていなかったので自分でつくってみました。これも無事承認され、このワークフローでプロジェクトが進行しています。これからはもっとPMとしてのスキルを上げて、スケジュールを遅滞なく進行させていきたいです。

ゲームの開発が終わりリリースとなれば、続くのは運用の仕事です。そうなれば私も運用ディレクターとして本来の仕事で活躍するチャンスがやって来ます。自身が開発を手がけたゲームともなれば、運用のしがいもひとしおです。将来はこのスタジオで運用ディレクターとしてのキャリアを積んで、「日本のスマホゲームの運用と言えば」といって名前が挙げられるような存在へと成長していきたいです。そのためにもっと近くで、ユーザーの声を聞けるポジションで仕事をしたい。世の中の人が電気や水道を使うように、当たり前のものとして楽しんでもらえるゲームをつくりたいのです。大きな野望ですが、私はこのLIONSHIP STUDIOの環境なら決して不可能ではないと考えています。

現在の仕事のやりがいと将来の展望

  • PMとしてワークフローを作成、円滑なプロジェクトの進行に貢献した
  • 同年代以上の経験者が多い環境でプロジェクトの一体感づくりが難しい
  • スタジオ新タイトルの運用を担当し将来は運用の第一人者に成長したい
  • 世の中の人が電気や水道のように日常的に楽しむゲームをつくりたい

伸び盛りのこのLIONSHIP STUDIOで、ゲーム業界で戦ってきたクリエイターと出会いたい。

── これから人員を増強していくLIONSHIP STUDIOだと思いますが、どんなクリエイターと一緒に働きたいと考えていますか?

清水氏:スタジオの現状を考えると、まだ可能性のある若手を広く募るのではなく、業界である程度以上の経験をもったリーダークラスのクリエイターに注目して欲しいところです。今年春には新タイトルのリリースもあり、NCSOFTのスマホタイトルの日本での運用もこのスタジオで担当する予定です。運用の分野でもイベントプランナーができるだけではなく、その上のリーダーを受けられる人にまず参加いただきたい。

私が思う「こんな人」は、ゲーム業界で戦ってきたどんな状況でも楽しめるクリエイターです。ゲームの開発や運用で困難に直面するのは決して珍しくないことですよね。そんなときに、「きついけどやる」「なかなか面白くなってきたぞ」と自分と周囲のモチベーションを上げられる人と一緒に仕事がしたいです。

── 最後に転職を考えている方にメッセージをお願いします。

清水氏:マーケティングの結果だけを重視して同じようなゲームづくりをおこなっても既存の大手に勝つことはできません。私たちは私たちにしかできないゲームづくりの方法を模索しているのです。それは一般ユーザーから直接意見を聴けるイベントを開催したり、これまでにないクオリティやアイディアをスマホゲームで実現したり。LIONSHIP STUDIOはそんなゲームクリエイターにとってのチャレンジを可能にしてくれるスタジオです。スマホゲームというフィールドで、もしあなたが実現したい何かがあるならば、ぜひ一度私たちの職場も見ていただきたいと思います。私は自分の実現したい希望を持ってこの会社に転職することができました。あなたもぜひ後悔のない転職を実現してください。

インタビューを終えて

LIONSHIP STUDIOで現在開発中のスマホゲームはマルチプレイのRPGで、チームが一人ひとり順番に攻撃するのではなく、一斉にバトルをおこなえるチームの一体感が特徴だという。国内のスマホゲームシーンに新風を巻き起こすべく、スタジオはフル稼働中である。

清水氏がインタビューの中で強調していたのはこのスタジオのクリエイターの自由な発想に応えられる環境である。ゲーム開発者がCEOというNCSOFTの会社自体のゲーム愛の強さとゲームづくりをおこなう人へのリスペクトがこのスタジオを生み出したのだ。インセンティブを含めた待遇面の良さも転職先として同スタジオを選ぶ大きなポイントである。同スタジオの求めるスペックを持ったゲームクリエイターには、まさに理想の仕事環境といえるだろう。このクリエイター本位の環境が本当かどうか。同スタジオに関心があるならぜひ応募者となってあなた自身の目と耳で真実を確かめて欲しい。

この記事を書いた人

マイナビクリエイター編集部

マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。

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