履歴書を提出する際に使う封筒の書き方・選び方・マナー

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転職活動をする際に、ほぼ間違いなく提出を求められるのが履歴書です。近年はPDFやWordなどで作成した履歴書をデジタルデータで提出するのが一般的になってきていますが、中には応募書類として郵送が必要な場合や、最終面接の前後に手渡しで提出する場合もあります。そうなると、必要になるのが履歴書を入れるための封筒です。

この記事では提出時に使う封筒の書き方やマナーについて、キャリアアドバイザーが詳しく解説していきます。履歴書の提出を求められたときには、本ページを参考に宛名書きや提出前のチェックをしていきましょう。

キャリアアドバイザー プロフィール

Y.Yoshimi

ECサイト運営企業やゲーム開発企業、アプリ開発関連企業への転職支援を中心に担当。Web・ゲーム業界に特化した専門性と大手企業人事部との幅広いネットワークを持ち、常に最新の情報をキャッチアップ。スピーディーな対応で最適な求人を提案することを心がけている。

Y.Yoshimi

履歴書を郵送で提出するときの正しい封筒の書き方

最初に履歴書を郵送するときの正しい封筒の書き方を紹介します。最近ではコミュニケーション手段がデジタル化されており、手紙を書いた経験がほとんどない人もいるでしょう。基本的な封筒の使い方、ビジネスマナーをしっかりと守り、誠実さが伝わる宛名書きを心がけてください。

履歴書を郵送で提出するときの正しい書き方のサンプル

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宛先(応募企業)の郵便番号

サンプルのように住所や宛名を縦書きにする場合、郵便番号は原則として右上隅に書きます。郵便番号は、必ず募集要項に記載されているものを書くこと。大きな企業になると担当部署が本社内にないことも考えられます。

宛先(応募企業)の住所

宛先の住所は封筒の右側に、省略せずに都道府県から書きます。「丁目」「番地」などもできるだけ省略しないほうがよいでしょう。ビル名のほか階数も必須です。募集要項を確認しながら漏れなく書いてください。封筒には罫線が引かれていないため、文字をまっすぐに整えるのが難しいかもしれません。定規などを活用してもよいので、ていねいに書きましょう。

宛名(応募企業名と部署・担当者名)

宛名は封筒の中央に宛先の住所よりもひと回りほど大きな文字で書きます。必要なのは「会社名」「部署名」「担当者名」。すべて正式名称で書いてください。敬称は、部署宛の場合は「御中」担当者宛の場合は「様」です。間違えないように注意してください。ビジネスマナーとして、宛名に誤字・脱字があるのはご法度です。しっかりと確認して確実にていねいに書きましょう。

切手

切手は通常、左上に貼ります。見栄えが悪くないように、できるだけゆがみがないように貼りましょう。注意が必要なのは切手の金額(郵便料金)が重さによって変わること。料金が足りていなければ応募企業に届きません。自分で調べて切手を購入してもいいのですが、判断がつかない場合も多いので、郵便局の窓口で送付を依頼するのが確実です。

履歴書在中・応募書類在中

封筒の左下には、封筒の中に何が入っているのかがひと目でわかるよう、赤い字で「履歴書在中」もしくは「応募書類在中」と書きます。さらに文字の周りを赤い四角で囲んでください。四角い囲みは定規を使って書いたほうが見栄えがよくなります。また、同様の文字のスタンプが市販されているので、それを使用しても構いません。

送り主(自分)の郵便番号・住所・氏名

封筒の裏面左下には送り主、つまり自分の郵便番号・住所・氏名を書きます。氏名は目に入りやすいように、住所よりもひと回り大きく書いてください。自分の住所も都道府県から書き、「丁目」や「番地」も省略しないほうがよいでしょう。

封字

履歴書・応募書類を封筒に入れ、封をしたら、最後に「封字」を書きます。これは、送り主が封をしたこと、途中で開封されていないことを示す役割を持った文字で、封筒のフラップ(折り曲げて封をする)部分と封筒の背面両方にかかるように少し大きめに書きます。封字には「〆」の文字を使用するのが通常です。

封筒の書き方を間違うとマイナス評価に繋がる?

封筒の宛先、宛名に誤字があった、文字が汚いといった理由で、採用時の評価が直接的にマイナスになるということはほぼないでしょう。転職活動において最も重要なのは「企業が求めているスキル・実績を持っているか」だからです。また、近年ではPDFやWordなどのデータでのやり取りが一般的になっており、郵送を求められることも少ないかもしれません。

だからこそ、もし履歴書の郵送を求められたときはチャンスと考えましょう。もしかすると他のライバルたちは封筒の書き方を乱雑にしてしまったり、正しい書き方を知らず、マナー違反をしてしまうことがあるかもしれません。

そんな中、ビジネスマナーを守り、誠実に仕上がった封筒で履歴書が届くことを考えてみてください。しっかりとしたビジネスパーソンという印象を応募先の企業に与えることができるでしょう。

履歴書を郵送で提出するときの正しい封筒の選び方

続いては履歴書を郵送する際にどのような封筒が適切かを紹介していきましょう。実際には明確な決まりはないので、他の応募者と比べたときに悪目立ちしないようにするのがポイントといえます。

封筒のサイズは「角形2号」「角形A4号」

履歴書を送る際の封筒のサイズは、「角形2号」「角形A4号」がおすすめです。これには明確な理由があり、「角形2号」「角形A4号」ならA4サイズの書類やクリアファイルを折りたたむことなく、ぴったりと収められるからです。

履歴書の郵送を求められる場合、職務経歴書やポートフォリオも同時に提出するのが一般的です。履歴書には二つに折りたたんだときにB5サイズになるものもありますが、職務経歴書やポートフォリオはA4サイズで作成するのが通常です。さらに、複数の書類をまとめるためのクリアファイル、ポケットフォルダーも必要になります。結果として、A4サイズがぴったりと収まる「角形2号」「角形A4号」が最適なのです。

封筒 サイズ 角形2号 角形A4号

封筒の色は白が無難

履歴書を郵送するときの封筒の色にルールはありません。白いものでも茶封筒でも、華美でなければ色がついたものでもいいでしょう。ただし、強いて選ぶのであれば「白」の封筒が無難です。白い封筒はかしこまったシーンで使用されることが多いため、慣習的に「正式なもの」「重要なもの」という印象を与えやすいからです。

履歴書を郵送で提出するときの4つのマナーとチェックリスト

履歴書を郵送する際に忘れてしまいがちなマナーについても押さえておきましょう。マナーという言葉を使ってしまうと堅苦しく感じるかもしれませんが、重要なのは採用担当者が受け取ったあとのことを考えること。つまり採用担当者にスムーズに業務を進めてもらうための心遣いです。

履歴書を郵送で提出する前のチェックリストもまとめたので、ぜひ参考にしてください。

Manner1

送付状も同封する

履歴書や職務経歴書などの応募書類はれっきとしたビジネス書類です。業務上の書類を郵送するときと同様、送付状も同封しましょう。送付状には同封されている書類の目録が記載されるのが通常なので、書類の紛失を防ぐ効果も期待できます。

Manner2

送付する書類はクリアファイルでまとめる

前述したとおり、履歴書を郵送する際には、職務経歴書なども同封するのが一般的です。あわせて送付状も同封します。複数の書類が直に封筒に入っていると、取り出す際に一部が封筒内に残ってしまったり、取り出したあとの保管が煩雑になったりしてしまいます。採用担当者がセットで取り扱えるようにしたほうが親切です。万が一、事故などが起きたときにも中の書類が汚れたり破損したりしづらいというメリットもあります。

Manner3

履歴書は二つ折り、写真があるほうを表に

市販の履歴書は、A3二つ折り(折るとA4サイズになる)、B4二つ折り(折るとB5サイズになる)が一般的です。またインターネットで配布されている履歴書のテンプレートのサイズも同様です。これらの履歴書は二つ折り以上にしないのが基本。それ以上に小さく折ると、文字のある部分に折り目がついてしまい、内容が確認しづらくなるからです。

なお、二つ折りにした履歴書は、氏名や写真があるほうを表として扱います。上から「送付状」「履歴書」「職務経歴書などのその他の書類」の順になるように重ね、書類の表側が封筒の表側(宛名が書かれている面)を向くように封入してください。

履歴書・応募書類の正しい封筒への入れ方

履歴書 応募書類 封筒 入れ方
Manner4

提出期限ギリギリにならないように注意する

履歴書の提出依頼があったときにはできるだけ早く送付することをおすすめします。人事・採用担当者にとって、採用活動・履歴書の回収は業務のひとつです。ここで、ビジネスパーソンであれば必ず知っている鉄則を思い出してください。「クイックレスポンス」です。スピーディな対応を実践することで、採用担当者の無用な心配やストレスを軽減することができます。

また、マナーとは別の軸で考えた場合でも履歴書の送付は早いに越したことはありません。なぜなら、中途採用は必要な人材が確保でき次第、締め切られてしまうからです。採用活動は応募順に進められるのが通常です。応募に際して履歴書の送付が必要な場合、送付が遅くなるほど、志望企業への転職のチャンスは減ってしまうと覚えておきましょう

履歴書を郵送で提出する前のチェックリスト

履歴書の入った封筒に誤字・脱字があったり、企業や採用担当者への心遣いがないことで、自身の印象を下げてしまうのはとても残念です。

履歴書を郵送で提出する際には、以下のチェックリストを確認しながら不備のないように準備を進めましょう。

  • 郵便番号、宛先の住所に誤りはないか
  • 宛先(応募企業)の住所と宛名(応募企業名と部署・担当者名)に誤字・脱字はないか
  • 文字が封筒に対して極度に曲がったり、ゆがんだりしていないか
  • 宛名(応募企業名と部署・担当者名)の敬称は正しく使えているか
  • 切手の金額は足りているか
  • 封筒の表面左下に赤字で「履歴書在中」「応募書類在中」と書いたか
  • 封筒の裏面左下に送り主(自分)の郵便番号、住所、氏名を書いたか
  • 送付状を用意して同封したか
  • 封入する書類に不足はないか
  • 封入した書類の控えはとってあるか
  • 封入する書類の順番と向きは正しいものか
  • 封をしたあとに「封字」を書いたか

履歴書を手渡しで提出するときの封筒の書き方とマナー

面接や面談の際に、手渡しで履歴書を提出するよう求められるケースもあります。郵送の場合とはルールやマナーが大きく異なるので、しっかりと押さえておきましょう。

履歴書を手渡しで提出するときの封筒の書き方

手渡しで履歴書を提出するときの封筒に記載する内容は以下の通りです。郵送に比べ書く要素が少なくシンプルなものになっています。

履歴書を手渡しで提出するときの正しい書き方のサンプル

履歴書 手渡し 提出 書き方 サンプル

履歴書在中・応募書類在中

封筒の表面には「履歴書在中」もしくは「応募書類在中」のみを赤色で書きます。直接渡すのですから、郵便番号や宛先の住所、宛名は不要です。

送り主(自分)の郵便番号・住所・氏名

封筒の裏側左下には、郵送する際と同様に自分の郵便番号、住所、氏名を書きます。

封筒に封をしない

手渡しで履歴書を提出する場合は、封筒に封はしません。面接時にそのまま中の書類を取り出して提出するのが通常だからです。

履歴書を手渡しで提出するときの封筒のマナー

履歴書を手渡しするケースは大きく2パターンに分類できます。ひとつは面接時に担当者に渡す場合。この場合、履歴書や職務経歴書などの書類をクリアファイルに入れたまま封筒から取り出し、封筒の上に重ね、クリアファイルに入った書類と封筒を一緒に渡します。自分が先に入室しているなら、面接担当者が来る前に封筒から書類を出して準備をしておくとスムーズでしょう。

もうひとつは受け付けに提出するパターンです。受け付けでの提出を求められたら、封筒に入れたまま担当者に渡しましょう。なお、どちらの場合も送付状は不要です。

履歴書を入れる封筒に関するQ&A

Q.1封筒の宛先、宛名は横書きでもいいですか?

横書きにしたとしてもマイナスの評価を受けることはないでしょう。郵送の場合は確実に、スピーディに届くことが最重要です。形式に強くこだわる必要はありません。横書きのほうがバランスを取れる、文字を整えやすいという人は横書きにしてもいいでしょう。

ただし、多くの応募者が縦書きで宛先、宛名を書くので、採用担当者の目線で考えると縦書きのほうが扱いやすいことはあるかもしれません。迷ったときは縦書きでできるだけていねいに書くことをおすすめします。

Q.2履歴書を郵送するのは個人情報が心配。

履歴書にはたくさんの個人情報が記載されています。中が透けて見えるような封筒は避けたほうがいいでしょう。少し厚手のものを選ぶか、書類の文字が透けないよう中面に特殊加工された封筒を利用するのがおすすめです。

Q.3履歴書を郵送する際、封筒に貼る切手に記念切手を使ってもいい?

切手はお金と同じ意味を持つもの。どのようなデザインの切手でも価値は同じです。ただし、履歴書や応募書類をビジネス書類だと考えたときに、キャラクターがデザインされたもの華美なものが適切かは、一度、考えてみてください。ビジネスマナーにかけているのではないかと疑われるリスクを減らしたいのであれば、必要経費と捉えてオーソドックスなものを購入するのがいいでしょう

Q.4「履歴書在中」「応募書類在中」は必ず書かなければならないの?

絶対に書かなければならないものではありません。ただし、「封筒に何が入っているのか」を採用担当者が理解しやすくするための心遣いなので、特別な理由がない限り、書いておくことをおすすめします

Q.5封筒の文字を書くペンは何色がいいの?

ビジネス上のコミュニケーションとして通用する色であれば特にルールはありません。迷ったら黒を選択するのがベターです

まとめ

履歴書の入った封筒の書き方や送り方に、たとえマナー違反があったとしても、採用の評価に大きな影響はないでしょう。しかし、ビジネスパーソンとして、応募先の企業に対し少しでもよい印象を残すためには、ルールやマナーをしっかり押さえておきたいものです。

履歴書を提出する前には、チェックリストなども参考にしながら不備がないか今一度よく確認しましょう。

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