履歴書の送付状・添え状の正しい書き方(例文、テンプレートあり)

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履歴書 送付状 添え状

履歴書などの書類を送る際に同封する送付状・添え状は、どう書くのが正解なのでしょうか。

この記事では、履歴書につける送付状・添え状の必要性や正しい書き方や、「手書きの方がいいのか」などよくある質問について、多数の転職希望者をサポートしてきた現役のキャリアアドバイザーが解説します。簡単に送付状・添え状を作成できるテンプレートの無料ダウンロードや、挨拶の例文もありますので、ぜひご活用ください。

キャリアアドバイザー プロフィール

Y.Yoshimi

Y.Yoshimi

ECサイト運営企業やゲーム開発企業、アプリ開発関連企業への転職支援を中心に担当。Web・ゲーム業界に特化した専門性と大手企業人事部との幅広いネットワークを持ち、常に最新の情報をキャッチアップ。スピーディーな対応で最適な求人を提案することを心がけている。

送付状や添え状はなぜ必要?

送付状や添え状は、郵便物や宅配物などを送る際に添える書状のことで、「送り状」とも呼ばれます。送付状や添え状の役割は、「いつ、誰が、誰に宛てて、何を、どれだけ」送ったのか、相手に対して明確に伝えることです。また、挨拶文を入れることで相手への気遣いや感謝を示すこともできます。

転職活動では履歴書や職務経歴書をオンラインで提出するケースが増えていますが、郵送が指定されている場合には、ビジネスマナーとして送付状・添え状をつけて送りましょう。正しい形式・整った体裁で作られた送付状・添え状が同封することが、応募先から「社会人として当たり前のことができる人」と判断される材料の1つに繋がる可能性もあります。

送付状・添え状の正しい書き方

送付状・添え状は、一般的なビジネス文書の形式に沿って、文書の目的が明確に相手に伝わるように書きます。送付状・添え状に記載する基本的な要素は発信する日付のほか、宛名、自分の連絡先・氏名、件名、前文(頭語、挨拶等)、本文、結語、同封書類の一覧です。

送付状 添え状 例

日付

文書の右上に、履歴書を発送する日付(年、月、日)を入れます。西暦・和暦どちらでも構いません。

宛名

日付よりも下の位置に、左寄せで送付先の会社名、部署名、担当者名を入れます。社名や部署名は省略せず、「株式会社」等も含めて正式名称で書きましょう。担当者名に敬称「様」をつけるのも忘れずに。担当者名がわからないときには「ご担当者様」「〇〇部御中」などとしましょう。

自分の連絡先・氏名

宛名よりも下の位置、右側に自分の連絡先(郵便番号、住所、電話番号)と氏名を入れます。都道府県名や建物名も省略せずに書き、電話番号やメールアドレスが複数ある場合には、最も連絡のつきやすいものを書きましょう。

件名

書類が送られてきた目的が何なのか、相手が一瞬で理解できるよう、わかりやすい件名をつけましょう。大きめの文字で中央寄せにして入れます。

前文

頭語と挨拶文を入れます。頭語は結語との組み合わせが決まっていて、ビジネスで一般的なのは頭語「拝啓」、結語「敬具」です。頭語のあとには1字分空けて、時候の挨拶や、送付先の繁栄を喜ぶ慶賀の挨拶を入れます。下に時候の挨拶慶賀の挨拶の例を挙げていますので、参考にしてください。

本文

書類送付の背景や目的が相手に伝わるよう、応募の経緯などを簡単に記します。ここに志望動機や意気込みなど個人的な情報を加えることもできますが、基本的には履歴書や職務経歴書に書くべき内容ですので、ここで長々と自己PRをするのはおすすめできません。送付状・添え状の役割はあくまで送付内容を知らせることなので、簡潔に書きましょう。

結語

本文のあとに1行空けて、右寄せで結語を入れます。頭語が「拝啓」なら「敬具」が入ります。

同封書類の一覧

結語のあと1~2行空け、中央寄せで「記」と入れます。その下に左寄せ・箇条書きで、送付する書類の種類と部数を記載します。最後に、右寄せで「以上」と締めくくるのを忘れないでください。

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時候の挨拶・慶賀の挨拶の例

手紙の書き出しに季節を感じる挨拶文を入れるのは、日本の古くからの風習です。ビジネス文書では一般的に、「〇〇の候」といった簡潔な漢文調の表現が使われます。また時候の挨拶を「時下」に置き換えて省略し、季節を問わずに「時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」等とすることもできます。

発信月別、時候の挨拶一覧

時候の挨拶 時候の挨拶
1月 初春の候 新春の候 寒冷の候 7月 盛夏の候 猛暑の候 炎暑の候
2月 春寒の候 梅花の候 向春の候 8月 晩夏の候 残暑の候 暮夏の候
3月 早春の候 陽春の候 浅春の候 9月 初秋の候 清涼の候 診療の候
4月 春暖の候 桜花の候 晩春の候 10月 仲秋の候 紅葉の候 菊花の候
5月 薫風の候 新緑の候 若葉の候 11月 晩秋の候 向寒の候 暮秋の候
6月 向暑の候 入梅の候 長雨の候 12月 師走の候 寒冷の候 歳末の候
時候の挨拶
1月 初春の候 新春の候 寒冷の候
2月 春寒の候 梅花の候 向春の候
3月 早春の候 陽春の候 浅春の候
4月 春暖の候 桜花の候 晩春の候
5月 薫風の候 新緑の候 若葉の候
6月 向暑の候 入梅の候 長雨の候
7月 盛夏の候 猛暑の候 炎暑の候
8月 晩夏の候 残暑の候 暮夏の候
9月 初秋の候 清涼の候 診療の候
10月 仲秋の候 紅葉の候 菊花の候
11月 晩秋の候 向寒の候 暮秋の候
12月 師走の候 寒冷の候 歳末の候

慶賀の挨拶の例

  • (時候の挨拶)、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
  • (時候の挨拶)、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
  • (時候の挨拶)、貴社におかれましては、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
  • 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
  • 時下益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます。

企業へ持参する場合、添え状は不要

履歴書を応募企業へ持参する場合には、添え状は必要ありません。なぜなら、もともと送付状・添え状とは、対面で書類を渡せないときに、口頭で伝えることができない相手への挨拶や、同封書類についての説明を記すものだからです。また、転職エージェントなど第三者を介して履歴書を提出する場合にも、送付状・添え状は不要です。

送付状・添え状のテンプレート(無料ダウンロード)

以下から、Word(ワード)形式の送付状・添え状のテンプレートをダウンロードいただけます。送付状・添え状に必要な項目が入力されていますので、ご自身の状況に合わせて内容を書き替えてご利用ください。

送付状・添え状を使うときの注意点

次に、実際に送付状・添え状を使って履歴書や職務経歴書を郵送する際の注意点を、3点ご紹介します。

Check1

1枚にまとめ、1番上になるよう重ねて提出する

送付状・添え状は、1枚にまとまるよう簡潔に書きましょう。また、開封した人が必ず最初に目にするように、書類の1番上に重ねてクリアファイルなどに入れたうえで、封筒に入れます。詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

Check2

サイズをほかの書類とそろえる

送付状・添え状のサイズは、同封するほかの書類に合わせましょう。基本的にはほかの書類も含めてすべてA4でそろえることをおすすめします。

Check3

送付状・添え状に不要なことを書きすぎない

送付状・添え状は、書類送付の目的と送付内容を相手に伝えるためのものなので、余分な要素を入れすぎないように注意してください。文章で個性を出したり、意気込みを伝えたりすることもできますが、自己PRや本人希望などは基本的に履歴書・職務経歴書で伝えるべき内容です。

あくまでも、時間をかけて内容を磨くべきなのは履歴書や職務経歴書のほうだということを忘れないでください。送付状・添え状で大切なのは個性よりも、一般的なビジネス文書として体裁が整っていることなので、定型文やテンプレートを活用して簡単に作成しましょう。

送付状・添え状についてよくある質問

最後に、送付状・添え状の作り方や、送付時の注意点についてよくある質問をご紹介します。迷いやすい点をあらかじめチェックして、適切な形式の送付状・添え状をスムーズに作りましょう。

Q.1手書きのほうがいい?

送付状・添え状を手書きする必要はありません。

とくに、転職活動の場合は手書きでなくPCで作成した送付状・添え状のほうが、企業側の好感度が高いと考えてよいでしょう。

通常、ビジネスにおいて手書きの文書を提出する機会はほとんどありません。Wordなどのツールが使いこなせること、ビジネス文書作成の能力があることを応募先企業に示すためにも、送付状・添え状はPCで作成することをおすすめします。

Q.2縦書きでもいい?

送付状・添え状は横書きで作成するのが基本です。

これも、手書きでなくPCで作成するのをおすすめするのと同様の理由で、一般的なビジネス文書の形式を踏まえて横書きで作成しましょう。

Q.3二つ折りにしてもいい?

送付状・添え状は、開封した人がすぐに読めるよう、折らずに送りましょう。

履歴書や職務経歴書とあわせて送付状・添え状をA4サイズで作成し、A4の書類が入る「角形2号」や「角形A4号」の封筒で送付するのであれば、折る必要はないはずです。

まとめ

送付状・添え状は、履歴書などの応募書類を郵送で提出する際には欠かせない文書です。あなたに社会人として必要な文書作成スキルやビジネスマナーが備わっているかどうか、応募先の判断を左右する材料になる可能性もあるため、しっかりと形式に沿って作成しましょう。

なお、転職エージェントを通して求人に応募する場合は、キャリアアドバイザーがあなたを企業に推薦する形をとるため、履歴書、職務経歴書もエージェント経由で企業に提出します。そのため、送付状・添え状は必要ありません。

転職活動にたいする不明点や不安があれば、キャリアアドバイザーのアドバイスを受けることもできます。転職活動のプロと一緒に安心して転職活動を進めるために、ぜひマイナビクリエイターにご相談ください。

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