ゲームプランナーに最低限求められる4つのコミュニケーション能力
ゲームプランナーは、クライアント、社内上層部、制作チーム、それぞれの要求を聞きながら、リリースまでに様々な調整をすることが日々の重要な役割です。その際、企画側と制作側の2軸のバランスをとるために、必ず密なコミュニケーションが必要となってきます。しかし、一口にコミュニケーションが必要だと言っても、具体的にどんな場面で求められてくるのでしょうか。
今回は、具体的な4つの場面を通して、ゲームプランナーに求められるコミュニケーション能力をご紹介できればと思います。
ゲームプランナーに求められる4つのコミュニケーション能力とは?
イメージを「共通認識」に変換させるコミュニケーション能力
まず、コミュニケーション能力の一つ目として、クライアント、ディレクター、プロデューサーの要望から具体的なイメージ像を引き出し、「共通認識」へと変換させる力が必要となります。実際に制作に入ってしまえば、仕様の変更などは簡単にできるものではありません。ここのイメージ像にズレが生じてしまうと、先方から「思っていたのと違う」「要望を満たしていない」となり、変更を余儀なくされる可能性があります。
したがってゲームプランナーは、そのズレをできるだけ防ぐために、クライアントやディレクター、プロデューサーの想定しているイメージを十分にヒアリングし、言葉や図を使ってそれらを具現化(可視化)する能力が必要となってきます。イメージを具現化させた後は、もう一度先方に確認し、要望の認識のすり合わせを行い、お互いが描くイメージを「共通認識」として定義することが重要と言えるでしょう。
企画を確実に実現する「交渉」のコミュニケーション能力
「おもしろい」だろうと発案し、ゲームの理想(最終形)を掲げたとしても、時に、予算や人員、スケジュールの都合上、どうしてもその企画を実現できない場合があります。これは誰が悪いわけでもないことで、しかたがないことでもあります。しかし、実現できないにも関わらず「OKです」「実現可能です」などとゲームプランナーが言ってしまうと、着手し始めたチームの制作側から不満が生まれるどころか、非現実的な作業工程によって行き詰まりが生じ、企画そのものが倒れる可能性が出てきてしまいます。ゲームプランナーは、「要望を依頼する側」「要望を満たす側」の双方と十分に議論を重ね、代案を見出したり、妥協できる点は妥協するなど、「交渉」するコミュニケーション能力が求められてきます。
トラブルを未然に防ぐ「情報共有」のコミュニケーション能力
ゲームの開発には様々なメンバーが関わるため、適宜、情報を共有していないとトラブルが発生します。コンセプトや仕様などをチーム全体で共有するのはもちろんのこと、変更点がある場合は、即座に関わるスタッフ全員に情報を伝達させるコミュニケーション能力が必要不可欠になってきます。さらに、伝えた情報の認識に違いが生まれていないか、間違った情報が伝わっていないかなど、細やかな気配りをもって「情報共有」することが、トラブルを未然に防ぐことにつながると言えるでしょう。
チーム全体の「進捗管理」をするコミュニケーション能力
ゲーム制作において、スケジュールの順守はマストです。そのため、制作チームそれぞれの進行度合いを、その都度確認しなければなりません。「きっと終わっているだろう」と思っている作業も、何かしらの不具合、トラブル、スケジュール認識のズレにより、想定通りに進行していないこともあります。そういった事態が起きた時に、迅速な対策を講じるためにも、日々、それぞれのチームメンバーとプロジェクト全体の進行度合いを確認する「進捗管理」のコミュニケーション能力が必要となってくるでしょう。
まとめ
これらのことから、コミュニケーション能力は、ゲームプランナーの仕事に欠かせないスキル要件であることがわかると思います。ゲームプランナーとして転職するのであれば、企業は必ずこのコミュニケーション能力を、あなたに求めてくると想定できます。
このサイトでも以前、一人前のゲームプランナーになるために必要なスキルについて、「ゲームプランナーに必要なスキルとは?企画力の他にどんなスキルが求められるのか?」ページでご紹介しましたが、ゲームプランナーには、あげればキリが無いほど、様々の能力が求められてきます。しかしこれらは全て、コミュニケーション能力が身についていることが前提で初めて発揮できるものでもあります。
沢山の能力が必要となり、責任の重い職種ではありますが、やりがいのある仕事として、ゲームプランナーはこれからも活躍の場を広げていくことは間違いありません。「ゲームプランナーになるにはどうしたらいいか?」もし、そう考えるならば、まずはこれらのコミュニケーション能力がご自身に身についているか、改めて自己分析してみてもいいかもしれません。
この記事を書いた人
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