【例文つき】3DCGデザイナーの自己PR作成のポイントと手順を解説

現実では実現しえない映像をリアルに再現するのが3DCGです。今や、映画やドラマ、映画の世界で当たり前となっている3DCGは、エンターテインメントの世界だけでなく、広告や教育、医療、工業デザインなど幅広い分野に広がっています。
特に、3DCGデザイナーのニーズがこれまで以上に高まっているのがゲーム業界で、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)を取り入れたゲーム開発やeスポーツの発展などによる市場の拡大で業界全体が盛り上がっています。
そこで、この記事では3DCGデザイナーの仕事内容や平均年収と合わせて、転職の際、採用担当者に刺さる自己PRの作成手順や4つのアピールポイント、すぐに使える自己PRの例文を解説します。
目次
3DCGデザイナーの仕事内容と平均年収
自己PRを作成する前に、まず3DCGデザイナーの仕事内容を知り、どんなことができると自己PRに繋がるのか考えましょう。
3DCGデザイナーは、3DCGソフトウェアを駆使して、デッサン画をもとに3Dグラフィックスを制作するのが仕事です。仕事内容も、モデリング、ライティング、テクスチャリング、レンダリングなどがあり、1人で最初から最後まで制作する場合もあれば、分業制となっている場合もあります。
ゲーム業界の3DCGデザイナーの平均年収は、およそ404万円です(2022年2月マイナビクリエイター調べ)。また、年代別の平均年収は以下の通りです。
- 20代:315万円
- 30代:398万円
- 40代:507万円
3DCGデザイナーは、年功序列ではなく、スキルや実績で評価される実力主義の世界ですが、年齢を重ねるにつれて経験が増えてスキルも上がるため、上の年代になればなるほど年収が上がっていく傾向にあります。
採用担当者の解像度をあげる自己PRを作る手順
希望の企業に採用されるためには魅力的な自己PRが不可欠です。採用担当者に刺さる自己PRを作成し、自身の能力やスキルを効果的にアピールできれば採用の可能性が高まります。
手順1自分のスキルや経験の棚卸し・自己分析をする
自己PR文を作成する前に、まずこれまでの自分の経験と実績、身につけたスキルを把握する必要があります。制作に関わった作品名や規模だけでなく、どの工程に携わったのか、どのツールを使用したのかも書き出しましょう。また、そのときの課題は何だったのか、どんなプロセスで解決したのかも合わせて深堀りします。これらを書き出すことで、自分の得意なことや仕事のポリシー、向き合い方などが明確化できます。
業務として3DCG制作に関わった経験がない場合でも、これまでに個人で作った作品があれば重要なアピールポイントになります。インターネット上で発表しているものであれば、その反響なども合わせて書き出すようにしましょう。
手順2徹底した企業研究を行う
次に、希望する企業がどんな人材を求めているのかを徹底的に調べましょう。コーポレートサイトや採用ページだけでなく、そこで活躍している社員インタビュー等をよく読むとどのような人材を企業が求めているのかがわかります。
たとえば、専門に特化したスペシャリストではなく、さまざまな行程をカバーできるジェネラリストを必要としているのかなど、企業が何を重視しているかを見極めることが内定への第一歩に繋がります。
手順3ロジックを意識しながら自己PR文を作成する
棚卸しした自分のスキルや実績等を踏まえて、具体的な数字を入れながら自己PR文の作成に入りましょう。その際には、重要な点がぼやけないように、「アニメーターとして担当したゲームでは、キャラクターの動きのリアルさやダイナミックさがよいとユーザーアンケートで高い評価を得ました」など具体的にアピールポイントを2、3点に絞ることで、相手に伝わりやすくなります。
また、自分のスキルや実績のアピールばかりではなく、自分と企業との共通点を見つけ出し、そこをロジカルに重点的に深堀りすることで魅力的な自己PR文を作成できます。
手順4何度も読み返したりフィードバックをもらいながら添削する
作成した自己PR文は自分で何度も読み返すだけでなく、ほかの人にも見てもらいましょう。第三者視点が入ることで、ロジカルに書かれているか、しっかりアピールポイントが伝わる内容になっているかを俯瞰して見ることができます。フィードバックをもらってブラッシュアップすることで、魅力的な自己PR文に仕上げることができます。
3DCGデザイナーへの転職|自己PRで重視されるポイント4つ
3DCGデザイナーへの転職を成功させるために、自己PRで企業の採用担当者が見ているポイントをおさえておくことも重要です。順番に解説します。
3DCGデザイナーに必要なスキルを持っているか
3DCGデザイナーに必要なスキルは以下の通りです。テクニカルスキルとクリエイティブスキルの両方が求められます。
企業が3DCGデザイナーに求める7つのスキル
- デザインツールの知識やスキル
- デッサン力
- 想像力
- 理解力・コミュニケーション能力
- 体力
- 集中力
- 向上心
3DCGデザイナーには、3DCGソフト(Maya、3Ds Max、Cinema4D、MODOなど)のほか、2Dデザインに欠かせないPhotoshopやIllustratorなどのデザインツールを扱うスキルが欠かせません。また、2Dのものを3Dにする際にはデッサン力や想像力も必要です。
また、チームで取り組む場合、相手の要望を理解する力、チームと円滑な人間関係を築くコミュニケーション能力、さらに膨大なデータを作る体力と集中力も不可欠です。
さらに、3DCGは急速に進化しているため、新しい技術やトレンドについて常に学び、吸収していく向上心も欠かせません。
3DCGデザイナーとしての経験や関連する経験があるか
3DCGデザイナーは経験や実績が非常に重視される仕事です。3DCGデザイナーに求められるのは、リアルで臨場感あふれる3D映像を作るための豊富なスキルと知識、卓越したセンスです。それがあるかどうかの判断に、これまでの実績が大きな役割を果たします。
ゲームや映画、医療、工業など分野を問わず、3DCGデザイナーとしての実績をその規模や評価なども合わせてアピールポイントとして活用しましょう。
業務に役立つ資格を保有しているか
3DCGデザイナーの仕事で必須の資格はありません。しかし、3DCGデザイナーの仕事に役立つ資格を有していることで、能力・スキルがあることの客観的な証明になり、就職に有利に働くことがあります。
3DCGデザイナーに役立つ5つの資格
- CGクリエイター検定
- 画像処理エンジニア検定
- 色彩検定
- Illustratorクリエイター能力認定試験
- Photoshopクリエイター認定試験
まだ取得していなくても、現在勉強している場合、その点についてもアピールしましょう。
入社への熱意や入社後のキャリアプランがあるか
3DCGデザイナーの自己PRでは、入社後にどんな映像を制作したいか、ユーザーや視聴者に作品の魅力をどんなふうに伝えたいかなど、入社後の仕事に対する意欲や方向性も採用担当者は重視します。
また、採用担当者は採用のミスマッチを防ぎたいため、入社後のキャリアプランを質問するケースもあります。1つの工程を突き詰める専門家になりたいのか、それともすべての工程に参加できるジェネラリストを目指すのかなど就職後のキャリアプランも考えておきましょう。
すぐ使える3DCGデザイナーのポイント別自己PRの例文

3DCGデザイナーへの転職時に役立つ自己PRの作成手順と重視されるポイントをこれまで解説してきました。ここでは、そのポイントを踏まえて具体的に経験者・未経験者別に自己PRの例文を紹介します。
経験者向け/モデリングやテクスチャ作成に携わった経験をアピールした例文
これまで3年ほどキャラクターモデラーとしてゲームの制作に携わってきました。キャラクターの魅力や個性を強く引き出すために表情や衣装、武器などのアイテムまでこだわって制作しております。また、前職では3DCGデザイナーが少なかったため、モデリングが専門ですがテクスチャやモーションなどの他の工程にも参加しました。
私の強みは、モデリング以外の工程にも取り組んできたからこその幅広い知識やスキルと経験があることです。専門性の高さに加えて対応可能な範囲の広さがあるので、さまざまなフェーズで貢献することができます。これからはこの強みを活かして、貴社が得意とされているスマホゲームを盛り上げていきたいと考えています。
経験者向け/社風・傾向への理解をアピールした例文
これまで3DCGデザイナーとしてアニメーターとしてキャラクターの動きを担当してきましたが、どの作品でもいかにリアルに滑らかに3Dで違和感なく自然に動かすかにこだわって制作してきました。制作したSwitchゲームの『○○』では格闘がとてもリアルだとクライアントだけでなくゲームのユーザーからも高い評価を得ています。
キャラクターや作品の世界観を大切にし、映像のリアリティさや緻密さを非常に重視している貴社に私の経験・スキルは合致しており、さらなる成功に貢献できると考えています。
未経験者向け/3DCGデザイナーに必要なスキルを持っていることをアピールした例文
未経験ではありますが3DCGデザイナーに挑戦したいという思いから、独学で3Dモデリング、アニメーション、レンダリングといった基礎的なスキルを身に付けてきました。具体的には、BlenderやMayaを使用して、キャラクターモデリングや環境デザインの制作に取り組みました。さらに、PhotoshopやSubstance Painterを用いて、質感表現に力を入れており、デザインの細部にまでこだわることができます。
3DCGデザイナーとしての実務経験はありませんが、スマートフォンゲーム開発がメインの貴社において、これまで培ってきたスキルを活かし、3DCGデザイナーとして新たなキャリアに挑戦したいと考えています。
未経験者向け/仕事に役立つ資格を持っていることをアピールした例文
私は業界未経験ですが、3DCGデザイナーとしての知識とスキルを身につけるために、CGクリエイター検定と画像処理エンジニア検定を取得しました。また、テクスチャ制作のため、IllustratorとPhotoshopクリエイター能力認定試験、アドビ認定プロフェッショナルも取得しています。これらの知識とスキルを元にMayaやCinema 4Dのソフトを使って仲間と共同でオリジナルのゲームも制作しました。
また、技術の進化が早い3DCGデザインの世界で新しい情報や技術を積極的に取り入れてキャッチアップし続け、自分のスキルを磨き続けることも苦ではありません。3DCGデザイナーの業務でも、これらの資格やスキルを活かして貴社に貢献できると考えています。
3DCGデザイナーへの転職を成功させるために自己PRの添削をマイナビクリエイターがお手伝い

3DCGデザイナーとして転職を成功させるには、自己PRで重視される4つのポイント「13DCGデザイナーに必要なスキルを持っているか23DCGデザイナーとしての経験や関連する経験があるか3業務に役立つ資格を保有しているか4入社への熱意や、入社後のキャリアプランがあるか」の各ポイントをおさえておくことが重要です。人手不足で、引く手あまたの3DCGデザイナーですが、希望の企業への転職を成功させるためには採用担当者に響く自己PR作成が欠かせません。
3DCGデザイナーへの転職を考えて自分で自己PRを作ったものの、自信が持てない方はマイナビクリエイターへご相談ください。キャリアアドバイザーがあなたの自己PRを添削し、ブラッシュアップします。