【自己PR】「行動力」は転職活動で評価される?書き方のポイントを例文で解説

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世の中の多くの仕事で必要とされる「行動力」は、転職活動の自己PRでも評価されやすいポイントです。そうはいっても、単に「私は行動力があります」というのでは、漠然としすぎていて自己PRになりません。転職活動でプラスの評価に繋げるには、企業に対してどのように行動力をアピールすればいいのでしょうか。

この記事では、企業が中途採用応募者の行動力を評価する理由や、自己PRで行動力をアピールする際のポイントと具体的な書き方を、例文付きで解説します。

企業が「行動力」を評価する理由

転職活動の自己PRにおいて「行動力」が企業から評価されやすい理由は、応募書類に書かれている経歴や実績の背景にある応募者の主体的・積極的な行動が感じられ、採用後に活躍する様子を想像しやすくなるためです。以下、具体的に解説します。

成長性が感じられるから

企業の中で成長するには、好奇心を持って自ら新しいことにチャレンジしていく姿勢、課題の解決や目標の達成に向けて主体的に行動する力、周囲に働きかけて巻き込んでいく力などが求められます。これらはいずれも行動力と関係しています。企業にとって、採用する人材の「行動力」は、入社後の成長を期待させる要素となるのです。

成果の再現性がありそうだから

仕事で成果を出すためには、行動力が必要です。たとえば、成果に繋がる要素とそうでないものを取捨選択して最短ルートを導き出す、行動を妨げている課題を抽出する、論理的に考えて解決する、といった能力も行動力と関係しています。

応募書類にさまざまな成果が書かれていても、成果に繋がった主な要因が前職の環境によるものであれば、転職先で同じような成果が出せるとは限りません。しかし、「行動力がある」という事実は、転職後も同じように成果を再現できるであろうという企業側の期待を担保する要素となるのです。

長期就業が期待できるから

応募者の「行動力」は、企業にとって、採用後に長く勤めてくれるのではないかという期待にも繋がります。行動力がなく受け身の働き方をする人なら、実力が発揮できるか、成果を出せるかどうかは環境によって大きく左右されてしまいます。しかし、環境自体に働きかけるような行動力のある人であれば、転職先が自分にとって働きやすく、成果が出しやすい環境になるようアクションすることができます。こういった事実が、転職後の環境に適応し、長期間就業してくれるだろうという企業側の期待に繋がるのです。

企業に「行動力」が伝わる自己PRの作成方法

自己PR 「行動力」が伝わる自己PRの作成方法

自己PRは、応募する職種や業務内容に生かせるあなたの強みや人材としての魅力を、企業に対してアピールするためのものです。ここからは、あなたの「行動力」が企業に伝わる自己PRの作成方法について、解説します。

1これまでどのような行動力を発揮してきたか、細分化してみる

冒頭でもお伝えしたように「行動力があります」というだけでは非常に漠然としています。あなたが持っている行動力がどのようなものなのかを企業に対して的確に伝えるためには、過去に仕事のどのような場面で強みを発揮してきたのか、細分化して具体的に考えてみましょう。

まずは、自分がこれまでに行動力を発揮したエピソードを思い出し、そこで発揮された「行動力」を別の言葉に言い換えてみるのが有効です。

「行動力」を別の言葉に言い換えた例

  • 必要なタスクにスピード感を持って対応できる
  • 指示待ちではなく主体的に考えて行動できる
  • 失敗を恐れず新しいことに挑戦できる
  • トライアンドエラーを繰り返して素早く学ぶことができる
  • 問題を素早く察知して、解決のために動くことができる
  • 課題の解決や目標の達成に向けて、積極的に周囲に働きかけることができる etc...

2エピソードを書き起こす

仕事において行動力を発揮した具体的なエピソードをいくつか思い出したら、そのときの体験を箇条書きでもいいので書き起こしてみましょう。書き起こすときのポイントは、以下などです。

体験を書き起こすときのポイント

  • どのような背景や経緯があったのか
  • その中であなたは何を考えてどのように行動したのか
  • その結果どのような成果を得たのか
  • その経験を通じてどのような気付きや学びを得たのか
  • その気付きや学びはその後どう生かされたのか

体験を言語化することで、自分の強みを深堀りすることができます。

3応募先企業にマッチするものをピックアップする

いくつかのエピソードを書き出したら、その中から最も応募先企業に響きそうなエピソードをピックアップしましょう。どのエピソードが応募先企業にマッチするか判断するためには、企業が求める人材像を知る必要があります。まずは求人票にあるスキル要件や求める人物像をよく読み込み、企業Webサイトなども参考に企業が求める人材像を理解しましょう。

そのうえで、企業が求める人物像にマッチしそうなエピソードを選び、そのエピソードを中心とした自己PRを作成します。文章作成が苦手な人は、箇条書きにしたエピソードを材料にChat GPTなどの生成AIを使って文章化し、それを元に手作業で調整すると効率的です。

自己PRで「行動力」をアピールする際のポイント

自己PRで「行動力」をアピールする際には注意すべき点もあります。アピールのしかたを間違えると、社会人ならできて当たり前のことをアピールしているように受け取られたり、「思いつきで行動してしまう人なのではないか」「周囲に相談せず勝手な行動しているのではないか」などマイナスのイメージを持たれてしまったりする恐れもあります。

自己PRで「行動力」をアピールする際には以下の2点に気をつけましょう。

Point1

行動選択の理由には気をつける

行動力をアピールするエピソードでは、なぜそのときに行動を選択したのかという理由が重要です。成り行き上自分がやらざるを得なかったとか、理由はないけれどたまたまやってみたら上手くいった、というのでは評価の対象になりません。

課題解決や目標達成などの目的意識を持って、自分が主体的に判断し、行動したエピソードを選び、そのときの背景や状況、行動するに至った理由を明確に伝えましょう。

Point2

実績や数字を伴う行動力を優先する

行動力をアピールする際には、行動力を発揮したことが何らかの実績に繋がったエピソードを選びましょう。とくにその成果が数字などで客観的に証明できるものであれば、より効果的です。

もし、自分に与えられたタスクを計画通りにこなした、というエピソードであれば、それは社会人として当たり前のことなので、「行動力がある」という評価にはなりません。何かしら、周囲の期待を超えるような成果が出ていることが必須の条件です。

〇%の効率化に繋がった、売上が〇%アップしたなど、具体的な数字が最も説得力がありますが、数字で表せない場合は、顧客や上司からの評価、同僚からの感謝の声など、あなたの成果を客観的に裏付ける情報を入れましょう。

自己PRで「行動力」をアピールした例文

最後に、「行動力」をアピールした例文を、Web/ゲーム業界の職種別にご紹介します。行動力をどのように言い換えているか、エピソードと成果をどのように表現しているか、などに注意して、ご自身が自己PRを書く際の参考にしてください。

【例文】Webデザイナー

私の強みは、仕事の成果を出すために主体的に考え、必要な行動を取れることです。

前職で企業Webサイトのデザインを担当していた際、クライアント側の担当者が変わったとたんに、デザイン修正依頼が倍増したことがありました。クライアントとディレクターの関係構築が十分でない段階で、私自身も新担当者には会ったことがなく、コミュニケーションがうまくいっていないと感じました。そこで、ディレクターに相談して対面の打ち合わせを設けてもらいました。

一緒に画面を見ながらこちらの意図を説明し先方の意向もくみ取りながらその場で修正していったところ、それまで何度もやり直しになっていたデザインが1回でOKになりました。こちらの誠意がクライアントに伝わり、先方担当者の思考や伝え方の癖も把握できたことで、その後はほとんどデザインの手戻りがなくなりました。こういった主体性や行動力を生かし、御社に貢献していけたらと考えております。

【例文】Webディレクター

私は、フットワークの軽さに自信があります。Web制作に関連するカンファレンスや交流会などのイベントにはできるだけ参加し、Web制作の最新トレンドについて情報収集すると共に、制作会社やフリーランスのクリエイターとのネットワークを広げるようにしています。

仕事に生きた例としては、スタッフの急病、ほかの案件のトラブルなどの影響でプロジェクトの人員が不足したときに、自分のネットワークから対応可能なパートナーをアサインして危機を切り抜け、周囲から感謝されたことが5~6回はあります。また、イベントで知り合ったアクセシビリティの専門家を会社に招いて勉強会を開催し、そこで学んだことが提案に生きて1000万円規模の案件獲得に繋がったこともありました。この行動力と人脈は、きっと御社の仕事でも生かせるものと思います。

【例文】Webマーケター

私はWebマーケターとして、データと向き合うだけでなく「現場に足を運び、人と会う」ことを大切にしています。

前職の広告代理店ではさまざまな業種のクライアントに対してWebマーケティングの支援をしていました。その中で、入手可能なデータを分析するだけでなく、できる限り実店舗に足を運ぶ、製品・サービス開発者やセールス担当者にヒアリングするなど、リアルの接点からインサイトを得るようにしていました。前任者から引き継いだECサイトの案件で、実店舗の観察で得た知見をキャンペーン企画に生かしたところ、売上が前年対比20%増となったこともあります。

もし御社の社内マーケターとして採用いただけたら、持ち前の行動力を生かし、Webマーケティングを通じた企業価値向上に貢献していきたいと考えております。

【例文】ゲームプランナー

私の強みは、自分が作るゲームをよりよいものにするための情熱と行動力です。

学生の頃から国内だけでなく海外の市場に目を向け、海外ユーザーの好みや本音を知るために、各国のゲーム愛好者のコミュニティーをチェックしたり、英語で発信するSNSアカウントを作って自分の作ったゲームの情報を発信し、海外ユーザーの意見を集めたりしてきました。前職ではそれらの情報を生かして「〇〇〇〇」や「△△△△」などをリリースした結果、私が手がけたタイトルは海外ユーザー数が社内のほかのタイトルの平均と比べて2倍以上となり、社長表彰も受けました。

海外ユーザーから人気が高い「□□□□」を手がける御社なら、この強みをこれまで以上に発揮できるのではないかと考え応募しました。どうぞよろしくお願いいたします。

自己PRで「行動力」をアピールして、転職活動を成功させよう

目標達成や課題解決に向けて主体的に考え、行動することができる「行動力」は、転職活動の自己PRにおいて評価に繋がりやすい強みです。ただし、伝え方によってはマイナスの印象に繋がってしまう場合もあるため、注意が必要です。自己PRの書き方に迷ったら、この記事を参考にしてください。

マイナビクリエイターでは、転職活動の履歴書や面接の自己PR対策に役立つ情報を多数発信しています。こちらの記事もぜひご覧ください。

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