【例文つき】サウンドクリエイターの自己PR作成のポイントと手順を解説

サウンドクリエイターは、ゲームや映画作品の演出に欠かせないBGMや効果音を制作する重要な仕事です。
しかし、サウンドクリエイターは求人数が少なく、倍率が高い職種といわれていることから、転職を希望している場合は事前の入念な対策が不可欠です。
そこで、この記事ではサウンドクリエイターの仕事内容や平均年収、採用担当者に刺さる自己PRの作成手順、4つのアピールポイントとあわせて、すぐに使える自己PRの例文を解説します。
目次
サウンドクリエイターの仕事内容と平均年収
サウンドクリエイターは、BGMや効果音、テーマ曲など作品の中の音源を制作する仕事です。映画やドラマだけでなく、ゲームやイベント音響など、さまざまなシーンで活躍しています。
サウンドクリエイターは曲を作るだけでなく、音響コントロールやサウンド調整(ミックス)、音の採集など多くの音の領域を扱います。
サウンドクリエイターの平均年収は、およそ470万円です。ただ、スキルに大きく影響されるうえに、雇用形態や会社の規模によっても異なり、中には1,000万円を超える年収を得ている人もいます。
合わせて読みたい
サウンドクリエイターの自己PRを作る手順
サウンドクリエイターへの転職は難易度が高いですが、採用担当者に刺さる自己PRを作成し、自身の能力やスキルを効果的にアピールできれば採用の可能性が高まります。
手順1自分のスキルや経験の棚卸し・自己分析をする
まず、自分がこれまで積み上げてきたスキルや経験を洗い出すことが重要です。自分自身の市場価値を冷静に判断するために、これまでの経験と実績、身につけたビジネススキルを把握する必要があります。制作に関わった作品だけでなく、その評価やその際に得たスキル・経験も合わせて具体的に書き出しましょう。
課題があった案件は、どんなプロセスで解決したのか、どう乗り越えたのかも合わせて深堀します。これらを書き出すことで、自分の仕事への向き合い方や自分の得意なことなどが理解できるようになります。
業務として音楽制作にかかわった経験がない場合でも、これまでに作った作品があれば重要なアピールポイントになります。SNS等で投稿しているものであれば、その反響なども合わせて書き出すようにしましょう。
手順2徹底した企業研究を行う
次に、希望する企業がどんな人材を求めているのかコーポレートサイトの採用ページや社員インタビュー、実績等をよく読んで書き出し整理しておきましょう。
企業によって、求められるサウンドクリエイターの特性や価値観が異なるため、その企業が好む音のスタイルやプロダクションの方向性を理解することが、採用されるための大きな一歩となります。
手順3ロジックを意識しながら自己PR文を作成する
棚卸しした自分のスキルや実績等を踏まえて、相手に伝わりやすいように論理立てて自己PR文を書きましょう。その際には、「映画のサウンドトラック制作を担当し、音楽部門で受賞されました」「ゲームのBGMを制作し、ユーザーアンケートで音楽が印象的と回答した割合が35%を超えました」など、携わった案件の成果を具体的な数値や結果で説明することで、説得力や信ぴょう性がアップします。また、自分と企業との共通点を見つけ出し、そこを重点的にアピールすることで魅力的な自己PR文を作成できます。
手順4何度も読み返したりフィードバックをもらいながら添削する
作成した自己PR文は自分で何度も読み返すだけでなく、ほかの人にも見てもらいフィードバックをもらってブラッシュアップしましょう。第三者の視点が加わることで、ロジカルに書かれているか、しっかりアピールポイントが伝わる内容になっているかを確認することができ、よりわかりやすく魅力的な自己PR文に仕上げることができます。
サウンドクリエイターへの転職|自己PRで重視されるポイント4つ
転職難易度の高いサウンドクリエイターへの転職を成功させるために、自己PRを作成する際は企業の採用担当者が見ているポイントをおさえておくことも重要です。
サウンドクリエイターに必要なスキルを持っているか
サウンドクリエイターには、一般的に以下のスキルが求められます。
企業がサウンドクリエイターに求める4つのスキル
- 基本的な音楽知識・経験
- 作曲・編曲スキル
- 関連ソフトを使った音楽制作スキル
- コミュニケーションスキル
サウンドクリエイターは、楽譜を読む・作成するなど基本的な音楽理論の理解・音楽知識は不可欠なうえに、自分で作曲や編曲するスキルも必要です。
また、主にチームで取り組むことが多いため、ほかのメンバーと円滑な人間関係を築けるコミュニケーションスキルも重要です。
サウンドクリエイターとしての経験や関連する経験があるか
サウンドクリエイターは、経験や実績が非常に重視される仕事です。そのため、サウンドクリエイターとしての経験がある場合はそこで得たスキルや実績をアピールしましょう。
しかし、直接的なサウンドクリエイターとしての経験がなくても、関連する経験をアピールすることができます。たとえば、個人での音楽制作活動、バンド活動、音楽イベントの企画・運営、音響エンジニアとしての経験など、音楽や音響に関わるさまざまな経験を詳細に記述しましょう。
業務に役立つ資格を保有しているか
サウンドクリエイターの仕事で必須の資格はありません。しかし、サウンドクリエイターの仕事に役立つ資格を有していることで、能力・スキルがあることの客観的な証明になります。
サウンドクリエイターに役立つ4つの資格
- 映像音響処理技術者資格認定試験
- サウンドレコーディング技術認定試験
- MIDI検定
- Pro Tools技術認定試験
まだ取得していなくても、現在取得に向けて取り組んでいる場合、その点についてもアピールしましょう。
入社への熱意や入社後のキャリアプランがあるか
サウンドクリエイターの自己PRには、「自分が作った音や音楽で作品をさらに魅力的なものにしたい」という強い熱意が欠かせません。入社後にどんな音楽や音でユーザーや視聴者にインパクトを与えたいかなど、入社後の仕事に対する意欲や方向性も採用担当者は重視します。
また、採用担当者は採用のミスマッチを防ぎ、自社で活躍する人材かどうかを判断するためにキャリアプランを質問するケースもあります。そのため、応募企業に在籍したうえでのキャリアプランも考えておきましょう。
すぐ使えるサウンドクリエイターのポイント別自己PRの例文

サウンドクリエイターへの転職時に役立つ自己PRの作成手順と重視されるポイントをこれまで解説してきました。ここでは、そのポイントを踏まえて具体的に経験者・未経験者別に自己PRの例文を紹介します。
経験者向け/サウンド制作に携わった経験などをアピールした例文
これまで3年ほどスマホゲームのサウンド制作を担当しておりました。ゲームの世界観やイメージに合ったBGM・効果音を作るために、企画段階から参加し、他のメンバーと意見をすり合わせながら制作しております。最も反響が大きかったゲーム『○○』では、「BGMが印象的で耳に残る」とユーザーからも好評でした。
私の強みは、これまであらゆるジャンルのゲームのサウンドを取り扱ってきたからこその幅広い知識と、CubaseやPro-toolsなどのDAWを使用した楽曲制作スキルの高さです。これからはこの強みを活かして、貴社が得意とされているスマホゲームをサウンドで盛り上げていきたいと考えています。
経験者向け/社風・傾向への理解をアピールした例文
これまでサウンドクリエイターとして、アニメやCMの仕事をメインに行なってきました。音という目に見えないものであるからこそ、聴いた人の記憶に残る音を作ること、音で作品を盛り上げることの2つをモットーに仕事に取り組んでいます。たとえば、アニメの主人公の登場シーンのBGMをキャラクターの個性を活かした音にしたところ、彼を表すテーマ曲にもなり、ファンにも喜んでもらうことができました。
キャラクターや作品の世界観を非常に重視している貴社と私のモットーや経験・スキルはフィットしていると感じ、貴社のプロジェクトにおいても世界観を活かしたサウンドを提供できると考えています。
未経験者向け/サウンドクリエイターに必要なスキルを持っていることをアピールした例文
私はこれまで個人の音楽教室で指導をしてきました。昔から作曲やアレンジ、編集をするのが好きで、学生時代には自作の曲を発表したり、演劇部を手伝ってBGMや効果音を作成するなど音楽と常に関わってきました。特に、高校時代には、劇の世界観や登場人物のイメージに合わせて作ったオリジナル曲が、部員だけでなく観客からもよかったと評価されました。それでさらに音楽への興味が湧き、DAWを用いたDTMスキルも身に付けました。
サウンドクリエイターとしての実務経験はありませんが、これまで培ってきた音楽制作でのスキルを活かして、貴社のサウンドクリエイターとして新たなキャリアに挑戦し、最高の作品の制作に音楽の面で貢献したいと考えています。
未経験者向け/仕事に役立つ資格を持っていることをアピールした例文
私は実務としての経験はありませんが、サウンドクリエイターとしてのスキルと知識を身につけるために、映像音響処理技術者資格認定試験とサウンドレコーディング技術認定試験を取得しました。映像音響処理技術者資格では高品質な音響と映像の編集技術を習得し、サウンドレコーディング技術認定試験では音響理論やレコーディング技術、音楽著作権について学んだことで、音楽制作において基本となる技術的なスキルを深く理解することができました。
また、前職では、プロジェクト管理やチームの調整などの業務を担当していたことから、さまざまな立場の人と円滑な人間関係を築き、業務をスムーズに進行させるスキルを磨くことができました。これらの経験は、サウンドクリエイターの業務でも発揮できると考えています。未経験者ではありますが、資格取得を通じて培った技術と前職の経験を活かして貴社に貢献していきます。
サウンドクリエイターへの転職を成功させるために自己PRの添削をマイナビクリエイターがお手伝い

サウンドクリエイターとして転職を成功させるには、「作品を音や音楽でよりよいものにしたい」という強い思いと共に、自己PRで重視される4つのポイント「1サウンドクリエイターに必要なスキルを持っているか2サウンドクリエイターとしての経験や関連する経験があるか3業務に役立つ資格を保有しているか4入社への熱意や、入社後のキャリアプランがあるか」の各ポイントをおさえておくことが重要です。ゲーム業界では転職の難易度が高いと言われているサウンドクリエイターですが、自己PRが採用担当者に響けば、転職成功の確率も一気に高めることができるでしょう。
サウンドクリエイターへの転職を考えて自分で自己PRを作ったものの、自信が持てない方はマイナビクリエイターへご相談ください。キャリアアドバイザーがあなたの自己PRを添削し、ブラッシュアップします。