Webプロデューサーが身に付けておくべき6つの主要スキル

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Webプロデューサー スキル WebプロデューサーはWebサイトの企画・制作プロジェクトを束ねる重要なポジションです。世の中に数多く存在するUI・UXの優れたWebサイトは、Webプロデューサーによる綿密な企画・計画により作られているのです。そのため、他職種に比べて高いスキルが求められる職種ですが、具体的に必要となるスキルとはどういったものを思い浮かべるでしょうか。

今回の記事は、Webプロデューサーへのキャリアアップを考えている方や、さらなるスキルアップを考えているというWebプロデューサーの方に向けて、主要となるスキルを6つに分けて解説していきます。

Webサイトの課題を解決!Webプロデューサーの主な仕事内容とは

Webプロデューサーの仕事内容は多岐にわたります。冒頭では、「企画・制作プロジェクトを束ねる重要なポジション」と述べましたが、ひと言で表すなら、Webサイト制作の「統括責任者」といったところでしょう。Webサイトの企画・制作にかかるコストや資金調達、マーケティングなどの計画的側面から実務面の統括的なマネジメントまで、そのプロジェクトに関わる全体を把握している必要性があります。

スキルの前に、まずはWebプロデューサーの具体的な仕事内容について少しだけ理解しておきましょう。

計画面での仕事内容

Webプロデューサーは、Web制作会社だけにとどまらず、事業会社、広告代理店、さらにはフリーランスでも存在します。Webサイトを制作するために、まずは「ビジネスを理解したうえで、どのように課題を解決していくか」といった視点を基に、綿密な市場や競合分析を行なった上でWebサイトの企画を行います。

その他にも、自社の人員配置やクライアントとの折衝、予算管理から制作のためのスケジュールなど、プロジェクトの実現に向けたあらゆることに対して、Webプロデューサーが軸となって進行していきます。

実務面での仕事内容

小〜中規模の案件ではWebプロデューサー自身がUI・UX、情報、システム、プロモーションの設計を手掛けるケースも少なくありませんが、より規模の大きな案件になれば、Webディレクターなどに設計の大まかな方向性を示すのもWebプロデューサーの仕事です。 なお、しばしばWebプロデューサーとWebディレクターは混合されがちですが、上記のとおり、より上流工程を担当しているのがWebプロデューサーです。そのため、トラブルなどが発生した場合の司令塔は基本的にWebプロデューサーにあります。

なお、WebプロデューサーとWebディレクターの違いについては、「WebプロデューサーとWebディレクターの違い」の記事でも紹介しています。是非参考にしてみてください。

押さえておきたい!最新のWeb制作リテラシー

Webプロデューサーはクライアントから依頼されたWebサイト制作だけでなく、プロジェクト実現に向けた制作進行の大枠を調整するところまで担います。そこで重要になるのが、Web制作に関わるリテラシーです。

最新技術に対する知見があれば、Webプロデューサーができる提案の幅は広がります。そのため多くのWebプロデューサーは、日頃からの情報収集を欠かしません。また制作知識や技術への理解があれば、現場スタッフとのコミュニケーションも円滑になり、プロジェクトの進行を加速します。

ちなみに、Webプロデューサーとしてスキルアップを目指したり、他の職種からのキャリアアップを考えている方におすすめの資格として、株式会社ボーンデジタルが運営する「Webプロデューサー試験」があります。こういった資格取得に向けた学習に取り組むのもよいでしょう。

Webプロデューサー試験

Webプロデューサー試験

Webプロデューサー試験 - 社団法人 全日本能率連盟登録資格 Web検定

決め手は「総合力」!Webプロデューサーに必要となるスキル

前項でもお伝えしたとおり、Webプロデューサーには企画や計画を立てるにあたり上流工程で求められるスキルが必要になります。一方で、総合的なヒューマンスキルやビジネスマンとしての素養も欠かせない要素と言えるでしょう。ここでは、Webプロデューサーに必要となる中心的なスキルについて解説します。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキル

ほぼすべての職種で重要視されるコミュニケーションスキル。とくに、Webプロデューサーの場合にはこの能力がより強く求められます。第一にクライアントとの対話です。先方が持つ悩みがどのようなもので、解決に向けてどのような要望があるのかなどを把握するためには、密なコミュニケーションが欠かせません。同時に、自身の考えを分かりやすく相手に伝えるスキルも必要になります。

次に、社内におけるコミュニケーションです。クライアントとのミーティングで得た情報を制作チームへ正確にフィードバックできなくては、プロジェクトがスムーズに進行しません。また、スタッフの考えなどを吸い上げ、課題を明確にするといったスキルもWebプロデューサーには求められます。

マーケティングスキル

マーケティングスキル

たとえば、受託業務をメインとするWeb制作会社の場合は、実にさまざまな業界の仕事が舞い込みます。Webプロデューサーは新たなクライアントに向き合う度に、そのビジネスの市場を調査し、トレンドなどに関わる知見を深めていかなくてはなりません。ただし、その知識やノウハウの積み重ねは大きな財産となり、その後の仕事に生かせるスキルにもなっていきます。

また、より細かな部分で言えば、数字を読み取り分析を行うマーケティングスキルも必要です。成果を数字で示さなくてはならない場面もWebプロデューサーには少なくありません。その際、分析ツールが算出したデータ(数字)が意味するものを理解できないと、正しい説明も行えないでしょう。もちろん、日々の解析結果はプロジェクトの進行・運営における課題発見のヒントともなります。プロジェクト戦略を立てるうえでも重宝するため、データを活用するマーケティングスキルは必ず身に付けておきたいスキルです。

マネジメントスキル

マネジメントスキル

案件の進行管理はプロジェクトマネージャーの仕事ですが、それを取りまとめるのはWebプロデューサーの役割です。その点において、Webプロデューサーにはプロジェクトマネージャーと同等かそれ以上のマネジメントスキルが求められると言えるでしょう。

具体的には、チームのモチベーションやスケジュールを適切にコントロールし、発生してしまったトラブルに対する課題解決能スキルも必要です。さらに、誰よりも先を予想し、リスクなどがあれば先回りして解決しておかなくてはなりません。

プレゼンテーションスキル

プレゼンテーションスキル

すでにお伝えしたとおり、WebプロデューサーはWebサイト制作・運営の最高責任者です。そのため、コストや納期は常に向き合わなくてはならないシビアな課題と言えるでしょう。そのため、クライアントに交渉のためのプレゼンテーションを行う機会もでてくることでしょう。

この際には、自社とクライアントがwin-winの関係性になるかを大局的に捉え、それぞれが納得する結果に向けた落とし所を探らなくてはなりません。交渉成功に導くためにプレゼンテーションスキルを養うことが、Webプロデューサーには重要なのです。

コーディネーションスキル

コーディネーションスキル

マネジメントスキルと被る部分もありますが、プロジェクトに関わるメンバーを適切に人員配置していくためのコーディネーションスキルも、Webプロデューサーに必要になります。誰をどこに配置すれば、よりプロジェクトが円滑に回るのかを見極めるスキルがWebプロデューサーには求められます。

加えて、それぞれのスタッフの力量を把握するために、普段からチーム全体や個々のメンバーから状況を把握するヒアリングの時間を持ち、メンバーが仕事しやすいように整備も行っておかなくてはなりません。

イマジネーションスキル

イマジネーションスキル

成功するプロジェクトとは、クライアントの要望が含まれつつ、その期待値を超えるようなアイデアが織り込まれたものです。これを実現するには、Webプロデューサーのイマジネーションスキルが必要です。今までにないWebサイトを打ち立てるために柔軟な発想力を持つWebプロデューサーにとって欠かせないスキルと言えるでしょう。

また、イメージしたものを、プロジェクトのメンバーに正しく伝える事もとても重要です。発想だけ飛びぬけていても、それを共有できなければプロジェクトを円滑に進めていくことは出来ません。いかに周りにズレなくイメージを共有できるのか、頭の中で整理できるようにしましょう

各職種からWebプロデューサーを目指すために身に付けておきたいスキル

次に、Webプロデューサーへのキャリアアップを考える各職種にとって必要となるスキルなどについても理解していきましょう。Webプロデューサーになるために、決まったポジションが存在しているわけではありません。どのWeb関連職からも、扱えるスキルによってはWebプロデューサーを目指すことができ、年収といった待遇面も大きく変える事ができます。

しかし、どうしてもWebプロデューサーになりやすいポジションと、なりにくいポジションはあります。先のキャリアを見据えて、ゼネラリストを目指すのか、スペシャリストを目指すのかを明確にしたうえで、Webプロデューサーという職種を考えるようにしましょう。

Webプロデューサーから他社のWebプロデューサーへキャリアアップ

Webプロデューサーから他社のWebプロデューサーへ

まずはWebプロデューサーから他社のWebプロデューサーへキャリアアップについてもみていきます。先述のとおり、市場におけるWebプロデューサーの需要は高く、経験と実績さえあれば転職において困ることはありません。しかし、より規模が大きくレベルの高い場所へチャレンジをしたいということであれば、現在持っているスキルをさらに伸ばしておく必要があります。

なお、企業規模が大きくなればそれだけ制作するWebサイトの規模も大きくなると予想されます。この場合、より強く求められるのはマーケティングスキルでしょう。加えてイマジネーションスキルや、クライアントとの折衝もよりシビアとなるため、より高いプレゼンテーションスキルも必要です。

まとめると、Webプロデューサーとしてさらなる活躍を希望するのであれば、計画面の能力をさらに磨き、総合力を高めることがキャリアアップ成功のカギになります。

Webプロデューサーへのキャリアアップに必要となるメインスキル

  • マーケティングスキル
  • プレゼンテーションスキル
  • イマジネーションスキル

WebディレクターからWebプロデューサーへキャリアアップ

WebディレクターからWebプロデューサーへ

Webプロデューサーにもっとも近い職種とも言えるのがWebディレクターです。小規模のプロジェクトであれば、Webプロデューサーに近い領域までこなしているという方も多いようです。そんなWebディレクターがWebプロデューサーへとキャリアアップするためには、プロジェクトをより対局的かつ事業的に捉えるスキルが必要になります。これまで現場の実務面を担当してきたのであれば、そのスキルはWebプロデューサーになった際に必ず活きるでしょう。

しかし、WebディレクターがWebプロデューサーを目指すならば、今まで以上に必要となるのが、「経営者的思考」です。Webディレクター以上に、Webプロデューサーは収益に対して最大限コミットできるよう施策を考えていかなければなりません。

しかし、それだけでは“プロジェクトの成功”というミッションを果たすことはできません。クライアントの要望を聞き出すのはもちろん、その中から市場に訴求できるポイントを見つけ出し、ビジネス的な視点でアイデアを生み出すイマジネーションスキルが必要となります。加えて、市場調査や分析に関するマーケティングスキルもより強く求められるようになるでしょう。

Webプロデューサーへのキャリアアップに必要となるメインスキル

  • コミュニケーションスキル
  • マーケティングスキル
  • プレゼンテーションスキル
  • イマジネーションスキル

WebプログラマーからWebプロデューサーへキャリアアップ

WebプログラマーからWebプロデューサーへ

Webサイトのシステム部分を担うWebプログラマーの場合は、仕様・設計に関わりはするものの、より上流工程の部分についてはまだ実務経験が少ないかもしれません。そのため、まずはWebディレクターやWebプロデューサーと共にクライアントの元へ訪れ、ミーティングに参加するなどの経験を積むことが必要です。そのうえで、チームの制作をまとめるリーダーポジションに就くことからはじめましょう。

プレイングマネージャーとして関わりながら、徐々にマネジメントよりの仕事を増やしていくことが大切です。また、これまでとは違った分野であるイマジネーションスキルを磨くことも必要です。「どうすればユーザーにとってより扱いやすいものになるか」を考え、UIに対して良いか悪いかの判断ができなければなりません。

なお、WebプログラマーからWebプロデューサーへと一気に駆け上がるというケースは、企業の規模にもよりますが多くはありません。まずはWebディレクターを経験したうえで、Webプロデューサーを目指すというのが一般的なキャリアパスです。ただし、自社で事業を展開している企業のWebプログラマーであれば、持ち得ているスキルがすばらしければ即登用ということもあり得ます。

Webプロデューサーへのキャリアアップに必要となるメインスキル

  • コミュニケーションスキル
  • マネジメントスキル
  • プレゼンテーションスキル
  • コーディネーションスキル
  • イマジネーションスキル

WebデザイナーからWebプロデューサーへキャリアアップ

WebデザイナーからWebプロデューサーへ

WebデザイナーからWebプロデューサーへのキャリアパスは、前項のWebプログラマー・Webエンジニアと同様、まずはWebディレクターへキャリアアップしてから、Webプロデューサーを目指すのが一般的です。ただし、Webデザイナーの場合にはWeb制作スキルの面、とくに技術部分については、関わりが薄いことも多いでしょう。

そのため、バックエンド部分の仕組みや技術などに関わる理解を深めることも求められます。ただし、高度で専門性の高いスキルをマスターすることが必須というわけではありません。あくまで理解・把握が大切というふうに捉えておきましょう。

Webプロデューサーへのキャリアアップに必要となるメインスキル

  • コミュニケーションスキル
  • マネジメントスキル
  • プレゼンテーションスキル
  • コーディネーションスキル

業務経験と高いスキルが必要だからこそ慢性的な人材不足

現在、Webサイトは多くの企業にとってブランディングや販促に欠かせないツールのひとつです。市場規模も拡大傾向になり、ますますIT関係者の需要は高まってきていると言えるでしょう。

一方で、Webプロデューサー職に関して言えば、慢性的な人材不足が懸念されています。理由は第一に、Webプロデューサーという職種に豊富な業務経験と高いスキルが求められるからです。すでに説明したとおり、Webプロデューサーは計画・実務両方のスキルを身に付けておかなくてはなりません。さらに、スキルの幅だけでなく、責任者という意味では高いスキルレベルも必要になるでしょう。

また、学術的な部分のみを身に付けたとしてもヒューマンスキルまでは磨けません。とくにコミュニケーションスキルやマネジメントスキル、プレゼンテーションスキルなどは、実際に経験を積まなくては習得が難しい部分です。しかしそれは同時に、スキルと経験があればどのシーンであっても重宝されるということです。そういった意味で、Webプロデューサーは将来性の高い職種であるとも言い換えられます。ebプロデューサーへのキャリアアップを目指す過程で、自主的にスキルアップを意識して上流の業務に関わりつつ、Webプロデューサーとしての資質を高めていけば、決して届かない職種ではないのです。

まとめ

Webプロデューサーには、コミュニケーションスキルやマーケティングスキルをはじめとした幅広い知識、そして日頃から最新情報をキャッチアップする前向きな姿勢が重要です。たとえ自分が得意な分野ではなくても、Webに関することには関心を寄せ、一つひとつを自分のスキルに結び付けていくとよいでしょう。Webプロデューサーにとって、これまでに培った経験とスキルは財産そのものです。

総合的なスキルと最新技術・トレンドへの深い理解が、より効果的なWebサイトへの提案に繋がっていきます。これからWebプロデューサーを目指すという方や、より高みを目指したいとお考えのWebプロデューサーは、是非今回の記事を参考にしてください。

この記事を書いた人

マイナビクリエイター編集部

マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。

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