A4かA3か?ページ数は?ポートフォリオに最適なサイズとボリューム
ポートフォリオは、転職の際、その見栄え自体も評価の対象となることから、紙のサイズや種類にもこだわりたいところ。しかし、実際にどれくらいの大きさの紙で作成することが最適なのでしょうか。そもそもポートフォリオの作成サイズにルールはあるのでしょうか。
もちろん一般的に言えば、A4やA3の大きさがよく使用されるでしょう。しかし、よく考えてみると、この2つのサイズには、共にメリット・デメリットがあることに気付きます。今回は、転職におけるポートフォリオの最適な用紙サイズや種類について考えたいと思います。
目次
ポートフォリオに最適なサイズは?サイズ別に見るメリット・デメリット
ポートフォリオに最適なサイズとして一般的なのはA4かA3です。ただし、ポートフォリオには特に決められた形式があるわけではないので、そのサイズで作成しなかったからといってマイナス評価を受けることはありません。特別に個性的なポートフォリオを作成するとき以外は、日常的にもよく使われるA4かA3サイズを選ぶ人が多いです。
ではここで、A4とA3サイズのポートフォリオを比較して、それぞれのサイズによるメリット・デメリットを確認しておきましょう。あらかじめ、どんな違いがあるのか念頭に置いておけば、ポートフォリオを作成する際に迷いがなくなり、最適なサイズを選ぶことができるはずです。
A3で作るメリット・デメリット
メリット
- 見た目の物質的インパクトが大きい
- 大きな作品を見せたい場合はページが映えるので採用担当者の印象に残りやすい
- 大きく見せることができるので、細部まで表現が伝わりやすい
デメリット
- 持ち運びが大変
- A4に比べ用紙やインクなどにコストがかかる
- 家庭用プリンターがA3非対応の場合、民間の印刷サービスを利用しなければならない
A3サイズは、やはり大きく作品を見せられるという点で、採用担当者に強い印象を与え、対面型でじっくりと見てもらいたい場合に適したサイズと言えます。ただし、持ち運びが大変、コストがかかるといった難点もあります。A3でポートフォリオを作成する際は、こうした点を踏まえて着手しましょう。
A4で作るメリット・デメリット
メリット
- 手軽で管理がしやすい
- 家庭用プリンターで対応できるのでスピーディーにポートフォリオの作成や補充ができる
- ビジネスバッグに収納できるので転職活動でも持ち運びが便利
- 企業側も管理がしやすい
デメリット
- サイズの大きい作品をA4に縮小する場合、見栄えが劣る
- A3に比べデザインを細部まで表現できない可能性がある
A4サイズは、持ち運びがしやすく、なおかつ一番広く使用されているサイズのため、何よりも管理側は助かるといった点でとても便利なサイズです。
ただし、作品が大きい場合は縮小しなければならないため、実際の作品の見栄えが損なわれてしまう可能性も。ロゴなどの「小さくなってしまう。でもしっかり見せたい」というデザイン箇所は、その部分だけ拡大するといった工夫が大切です。自分の作品のよさがどこにあるのか、改めて振り返り、作品の印象がこぢんまりとしたものになってしまわないよう意識していきましょう。
マイナビクリエイター推奨 - A4とA3を両方作成し用途によって使い分ける
これらのことを踏まえ、ポートフォリオを「持ち込み用」と「送付用」で分ける方法もあります。
面接時など、対面した相手に直接見せる用として、大きなサイズ(A3)を用意する。そして送付する場合は送りやすい一般的なサイズ(A4)にする。これであれば、面接時に大きな作品を見てもらうことができるため、きちんと印象にも残ります。加えてストックに関しても、管理や補充に手間がかかりません。
マイナビクリエイターが取引させていただいているデザイン会社やWeb制作会社、ゲーム会社でも、ポートフォリオのサイズを指定してくる企業はほとんどありません。しかし、見る側の目線に立ち、ポートフォリオのサイズを企業に合わせて変えていくのは有効でしょう。細かい決まりがない分、ポートフォリオのサイズは自分の作品の見せ方や企業の指示に合わせて柔軟に対応することが大切です。
ポートフォリオに最適なページ数は?
ポートフォリオに最適なページ数は、表紙や目次、プロフィール等も含め、一般的に15〜25ページほどです。多くても30ページ以内に収めるのがいいでしょう。あまり多くても、連日多数の応募者のポートフォリオを見なければならない採用担当者にとって負担がかかりますし、逆に少なすぎるとあなたへの評価が十分にできなくなる可能性があります。
ポートフォリオを見る人への配慮もしながら、自身を十分にアピールできるページ数であることを意識して作成しましょう。
詳しくは「ポートフォリオに最適なページ数・作品数は?」ページでもご紹介しています。ぜひ参考にしてみてださい。
ポートフォリオの印刷用紙には、やっぱりスーパーファイン紙
ポートフォリオを作るうえで、用紙の性質によって作品の見栄えは変わってきます。用紙にこだわると、それだけコストはかかってしまいますが、せっかく作るのであれば自分の作品が一番よく見える用紙で作成する方が、よい結果への可能性は広がります。
ポートフォリオを作成する用紙でおすすめなのは、「スーパーファイン紙」です。デザイナー経験のある方からしたら当たり前かもしれませんが、これは普通紙に比べて良質のため、カラーがきれいに表現されます。実際にウィンドウで見る色味と印刷をした色味はどうしても差異が生じてしまいますが、用紙にこだわることでこの差をできるだけ小さくすることができます。また、用紙だけではなく、プリンターにもこだわることで、よりきれいな色味のポートフォリオを作成することができるでしょう。
見る人への配慮を考え、縦横の向きはそろえる
ポートフォリオのサイズに一定の決まりがないのと同様に、向きについても特に決まりはありません。横か縦かは自分の好みや作品の見栄えなどを考慮して決めましょう。
ただし、ポートフォリオの中身の向きを統一することは大切です。縦向きのページをめくったら、次は横向きで作品が載っているという形式になってしまうと、とても見づらいものになってしまいます。向き自体はどちらでもかまいませんが、必ず中身の向きは統一するようにしましょう。
重要なのは、ポートフォリオを見た人に「自分の本質」を伝えること
ポートフォリオの各サイズのメリット・デメリットや、用紙の種類・向きなどについて紹介してきました。ごくまれに、ポートフォリオのサイズは大きければ大きいほどいいと言うクリエイターもいます。ただし、ポートフォリオはサイズによって、そのクオリティーが決まるわけではなく、結局は内容の充実度が大切であり、「相手にどれだけ自分の本質が伝わるか」です。採用の際、面接担当者はポートフォリオに載っている作品を見て、あなたの「今の実力」と「今後の可能性」を見極めます。その企業であなたと一緒に働けるのかどうかの人材的価値を判断するのです。
見やすいサイズや用紙の種類、レイアウトなど、相手に対する配慮を最低限押さえ、十分に中身で勝負ができるポートフォリオを作成することによって、より満足度の高い転職を実現していきましょう。
作成したポートフォリオが見やすいか、人材的価値が伝わるものになっているかどうかなど、ご自身で判断するのが難しいときは、ぜひキャリアアドバイザーにご相談ください。