ポートフォリオで就活や転職活動に差をつける!作り方のポイントを職種別に解説

ポートフォリオは、クリエイターとして就職や転職を目指す人には必須のアイテムです。
履歴書などの応募書類とは違って、ポートフォリオには決まったフォーマットが存在しません。だからこそ、どうしたらクリエイターとしてのあなたの個性やポテンシャルを最大限に伝えることができるか、作り方に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、就職や転職でクリエイター職を目指す人に向けて、採用担当者の視点やポートフォリオ作成のポイントなどについて解説していきます。
目次
そもそもポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、もともと「紙ばさみ」や「書類を入れる折りカバン」などの意味を持つ言葉です。そこから派生して、アートやクリエイティブの分野では「作品集」、金融の世界では「さまざまな投資商品を組み合わせたパッケージ」、教育の世界では「児童・生徒の学習成果をファイルにまとめたもの」と、それぞれ異なった意味で使われています。
ひと口にポートフォリオと言ってもさまざまな意味がありますが、この記事ではデザイナーなどが就職・転職活動の場で自分のスキルを応募先に示すために用意する「作品集」としてのポートフォリオについて解説していきます。
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就活で採用担当者はポートフォリオの何を見ているか?
ポートフォリオを作る前に、企業の採用担当者が応募者のポートフォリオから何を読み取ろうとしているのかを知っておきましょう。
採用担当者が知りたいのは、企業が求めている人材像にあなたがマッチしているかどうかです。具体的には、募集している職種に対してあなたが十分なスキルや経験を持っているか、またはこれから成長していくポテンシャルがありそうか、企業や職場の文化にフィットして周囲とうまくやっていけそうか、ということです。
ポートフォリオ自体の構成や見やすさはもちろんですが、そのほかにも採用担当者は、ポートフォリオを通じて以下のような点を知りたいと考えています。
作品・成果物そのもののクオリティやテイスト
最も重要なのは、ポートフォリオに掲載されている作品そのものの内容や品質です。成果物が会社の求めているクオリティに達しているか、作風が会社自体や配属予定のポジションにマッチしそうか、などが見られています。
作品・成果物にいたるプロセス、担当業務
採用担当者は、成果物そのものだけでなく、その背景にあるプロセスや意図なども含めて評価します。同じアウトプットでも、単に指示通りに作ったものなのか、与えられた課題を自分なりに解釈した結果なのかをチェックしています。
また、チームで制作した作品の場合、応募者がどの部分を担当したかも重要です。ほぼ1人で制作したのか、全体の1部分のみ担当したかによって、評価は変わります。
使用できるツール・スキルレベル
業務で必要となるツールの使用経験があるか、どの程度使いこなせるか、という点も見られています。制作系の仕事は、同じ業務であっても企業によって使用ツールが異なる場合があります。入社後すぐに実務に対応できるか、トレーニングが必要かは重要なチェックポイントです。
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就活で評価されるポートフォリオに載せるべき項目
ただ作品だけを並べても、伝わるポートフォリオにはなりません。ポートフォリオの構成や見やすさには、あなたが仕事において課題や目的、ユーザーのニーズをどれだけ的確に理解できるかがあらわれます。
ポートフォリオのユーザーは採用担当者です。採用担当者のニーズに応え、「ひと目でわかる」構成にするために、以下の項目は必ず入れるようにしましょう。
1自己紹介(プロフィール)
ポートフォリオの冒頭には、あなたの経歴や実績がわかるように自己紹介を入れます。氏名・顔写真・職種・生年月日といった基本情報のほか、新卒採用への応募であれば学歴、中途採用であれば職務経歴が必須です。そのほかに、応募職種に関連する資格や受賞歴、クリエイターとしてのこだわりや信念、得意分野などの自己PRも記載するとなおよいでしょう。
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2スキルレベル
自己紹介とあわせて、応募職種の業務に関連するスキルセットやスキルレベルも記載しましょう。たとえばデザイナーなら「Photoshop」や「Illustrator」、フロントエンドエンジニアなら「HTML」や「CSS」、といったように具体的なツール名や言語を挙げ、使用歴や使用頻度、スキルレベルを伝えます。文章にすると冗長になりがちなので、5段階評価で星をつけるなど、ひと目で伝わる工夫があるとよいでしょう。
3将来のビジョン
クリエイターとして目指したい将来像、そのためのスキルアップ目標などを記載します。応募する企業が求めている人物像や、会社が目指す方向性と一致するようなビジョンが書かれていると、採用担当者の好印象に繋がるかもしれません。
※「1.自己紹介・プロフィール」「2.スキルレベル」「3.将来のビジョン」は、3項目合わせて1ページまたは見開きに収まる程度の分量で、コンパクトにまとめるのがおすすめです。
4作品紹介
ポートフォリオの主役は作品紹介です。応募する企業の事業内容や、応募職種で求められる人材像にあわせて作品を厳選し、採用担当者が知りたい情報と共に掲載しましょう。
作品は10~20点程度をピックアップし、1ページに1点ずつ掲載するのがおすすめです。とくにアピールしたい作品やインパクトのある作品を最初のほうに入れ、それぞれの作品には必ずディスクリプション(作品説明文)をつけます。
ディスクリプションの内容は、以下の項目から応募職種にふさわしいものをピックアップするとよいでしょう。
- 作品タイトル(Webサイトの場合はURLも記載)
- 作品のビジュアル(写真、スクリーンショットなど)
- 作品の狙いや目的(例:新商品の広告キャンペーン、コンバージョン率の向上など)
- 作品のコンセプトやポイント
- 制作年月日
- 制作時間
- 使用ソフト、使用言語などの制作環境
- プロジェクトチームで制作した作品の場合はあなたの担当領域とポジション
- ターゲットユーザー
業務として手がけた作品であれば、クライアント名やクライアントの意向、制作上の制約などの経緯を記すのもよいでしょう。ただし、著作権の侵害や守秘義務違反には十分に注意してください。
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就活における職種別ポートフォリオ作成のポイント
就活の際、応募する職種によって、ポートフォリオに盛り込む内容や、気をつけるべきことは少しずつ違ってきます。ここでは、Web/IT業界やゲーム業界のクリエイターに応募する際のポートフォリオ作成について、職種別のポイントを解説していきます。
Webデザイナー/UIデザイナー
WebデザイナーやUIデザイナーに応募する際のポートフォリオで大切なのは、「デザインの狙いや意図」を明確に記載することです。なぜなら、表面的に美しいデザインを示すだけでなく、なぜそのデザインなのか、どのようなユーザー体験を意図しているのかなどをロジカルに示すことで、デザイナーとしての専門性の高さや問題解決能力をアピールできるからです。
もちろん、掲載している作品の質やポートフォリオ自体の見やすさは重要ですが、それはデザイナーとして最低限の条件。ポートフォリオの見た目ばかりに力を入れてディスクリプション作成の手を抜くことがないよう、気をつけましょう。
Webディレクター
Webディレクターのポートフォリオでは、掲載する作品や成果物に関して「どのような体制(チーム)で制作したのか」「その中で自分はどのような役割を果たしたのか」を明確に示すことが重要です。
Webディレクターとして求められるスキルは、成果物のビジュアルにあらわれる以外の場所で発揮されている場合が多々あります。たとえば市場調査や企画、要件定義、関係者への指示出し、クオリティチェック、予算管理などです。どのような規模のチームでどの範囲を自分が担当したのかを記載し、可能であれば最終アウトプットだけではなく、企画書や要件定義書など自分が担当した業務のアウトプットを盛り込むとよいでしょう。
Webディレクターとしての実務経験がない場合、新卒であれば学校での研究プロジェクト、中途採用であればほかの職種でのプロジェクト推進経験などから、Webディレクターの業務に生かせそうな経験をピックアップしてみてください。
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ゲームディレクター/ゲームクリエイター/ゲームデザイナー
CGデザイナー/グラフィックデザイナー
CGデザイナー/グラフィックデザイナーのポートフォリオも、Webデザイナーと同様に、作品の質やポートフォリオ自体の見やすさはもちろんのこと、関連する情報をしっかり記載することが重要です。原案からフィニッシュまですべて自分が行ったのか、チームで分業して制作した場合はどの部分を担ったのかを明確にしましょう。
作品を選ぶ際にはバリエーションが重要です。動画の作品であれば動きを表現できるカットを複数掲載し、3次元のCG作品であれば1つのキャラクターや造形物に関して、異なるアングルのカットをいくつかピックアップします。新卒採用であれば学校の課題、中途採用であれば前職の業務で手がけた作品が中心になると思いますが、そのほかにオリジナルの作品があればそれも盛り込みましょう。デザインの基礎能力や、対応できるテイストやジャンルの幅広さをアピールすることができます。
ポートフォリオ作成の3つの注意点
就活や転職活動のためにポートフォリオを作成する際は、応募職種にかかわらず共通して注意すべき点がいくつかあります。以下の3つの注意点を確認してください。
著作権や公開前情報の記載に注意する
前職やアルバイト先での実績をポートフォリオに掲載する場合は、著作権の侵害や守秘義務違反に注意が必要です。
業務の中で手がけた制作物の著作権は、通常はクライアント企業に帰属します。また企業に就職する際や、クライアントから制作を受託する際には通常、守秘義務契約を結びます。もし、公開前のプロジェクトの情報をポートフォリオに掲載してライバル企業などに知られてしまえば、機密情報の漏洩として訴訟などに発展するリスクもあります。
著作権や守秘義務にしっかりと配慮されたポートフォリオを作るには、出典の記載や企業への許諾申請などの手間はかかります。しかし、義務や権利に配慮して忠実に作られたポートフォリオは、採用担当者にも好印象を与えるでしょう。ルールを守ったポートフォリオ作りを心がけてください。
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紙のポートフォリオも準備しておく
オンライン面接が主流になっている現在はWebポートフォリオがあれば十分、と思っている人もいるかもしれません。しかし、Webだけでなく紙のポートフォリオが必要になる場面もあるので、両方用意しておくとより安心でしょう。
紙のポートフォリオは、ネットワーク環境などの制約に左右されずにすぐ見せることができる、一覧性が高い、といったメリットがあります。選考が進んだ段階で行われる対面の役員面接などでは、Webよりも紙のポートフォリオのほうが使いやすく、より効果的に作品をアピールできる場合もあります。
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掲載する作品数は厳選する
ポートフォリオに掲載する作品数は、多ければ多いほどいいというわけではありません。作品数が多すぎると、日々大量のポートフォリオに目を通す採用担当者にとって負担となり、一つひとつの作品の印象が薄れるなど、逆効果となる場合もあります。
マイナビクリエイターのおすすめは、10~20点程度の作品を厳選して、15~25ページ程度のポートフォリオにまとめることです。ぜひ参考にしてください。
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よくある質問
最後に、クリエイターの就活や転職でよくあるポートフォリオ関連の質問と、キャリアアドバイザーからの回答をご紹介します。
Q.1エンジニアの転職においてもポートフォリオは必要でしょうか?
エンジニアの転職活動でポートフォリオは必ず求められるものではありませんが、あったほうがベターです。
これまで手がけた仕事について、最終成果物のビジュアルとあわせてスキルセットやあなたの担当範囲を示すことで、採用担当者にあなたのスキルや経験をより具体的に伝えることができます。それによって採用後のミスマッチを防ぐ効果も期待できるでしょう。
また、ポートフォリオを作る過程で自分のスキルや経験の棚卸しをすることが、自分自身の強みの理解に繋がり、面接などでの自己PRにも役立ちます。こういった理由から、マイナビクリエイターではエンジニアの転職でもポートフォリオの作成をおすすめしています。
Q.2転職においても、学生時代の頃の実績をポートフォリオに記載してもいいのでしょうか?
社会人経験のある方は、基本的に業務で手がけた成果物を中心に掲載したほうがいいでしょう。
採用担当者が知りたいのは、仕事においてあなたがどのような課題に対してどのようなアウトプットを出したのか、その背景にはどのようなロジックがあるのか、という点だからです。具体的な売り上げやコンバージョンなどの数字も入れるとなお効果的です。
ただし、学生時代の実績が絶対にNGというわけではありません。社会人経験が浅くて実績が少ない場合や、応募する企業や応募職種に関連の深い実績が学生時代にある場合などは載せてもよいでしょう。
Q.3就活目的だけでなく、今後の自分の実績集としてもポートフォリオを作成したいと思います。その場合の留意点について教えてください。
就活や転職活動の目的だけに限らない用途でポートフォリオを作る場合も、この記事で紹介した項目はしっかり入れるようにしましょう。多くの人の目に触れる、メンテナンスしやすいといった点から、Webポートフォリオとして作ることをおすすめします。
ただし、Webポートフォリオをあまり凝ったデザインにすると、作品自体の印象が薄くなったり、見る人が操作に迷ったりする場合があります。あくまでユーザーの利便性を優先したUI設計で、シンプルなデザインにするとよいでしょう。こちらの記事でさまざまな事例を紹介しているので、参考にしてください。
就活や転職活動のポートフォリオ作成にプロのノウハウを活用しよう
クリエイターの就活や転職活動に欠かせないポートフォリオですが、応募職種によって内容や注意すべき点は少しずつ異なり、自分でゼロから考えて作るのは時間がかかるものです。時間をかけずにポートフォリオを作るためには、便利なポートフォリオ作成ツールの活用がおすすめです。
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