実務経験より確かな強み。「好き」な気持ちを圧倒的成長に繋げる ―― アルサーガパートナーズ株式会社小俣泰明氏インタビュー

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2020年1月をもって設立5周年を迎えたアルサーガパートナーズ株式会社。総員90名のコンパクトな組織でありながら、日本のナショナルクライアントを筆頭に、すべての案件を直接取引で行う実力派企業である。

また、営業組織を持たない完全制作集団であることも大きな特徴。基幹システムからWeb・アプリ開発、インフラやゲーム、IOTまでITサービスを全方位的に網羅。すべてをワンストップで提供するだけでなく、クオリティの高さも信頼へと繋がり、クライアントからの問合せも絶えない状況が続いているとのこと。

そして、その実績を作り上げている社員の7割以上がポテンシャル入社というから驚きである。今回は、会社や仲間に対する想い、これから入社される方への期待や教育体制など、さまざまな視点から代表を務める小俣氏の考えを伺うことで、同社で働く魅力に迫る。

プロフィール紹介

小俣 泰明氏
アルサーガパートナーズ株式会社 代表取締役社長 CEO/CTO

日本ヒューレット・パッカードやNTTコミュニケーションズなどの大手ITベンダーで技術職を担当し、システム運用やネットワーク構築などのノウハウを習得。その後、2009年にソーシャルゲーム開発において業界トップクラスであり、東証JASDAQに上場の大手IT企業(クルーズ株式会社)に参画し、同年6月に取締役に就任。翌年5月同社技術統括担当執行役員に就任。CTOとして大規模Webサービスの開発に携わる。2012年6月に退任、2012年からITベンチャー企業を創業。代表として3年で180名規模の会社にする。2015年辞任。2016年ITサービス戦略開発会社アルサーガパートナーズ株式会社を設立。

下請け仕事はしない、下請けにも出さない

―― 御社では受注した案件すべて、自社内で開発していらっしゃると伺いました。

小俣氏:皆さんもご周知の通り、日本のIT産業は建築業界と同じように、元請けが複数の下請け、孫請けへと仕事を下ろしていく構造が確立されています。そして、下請け・孫請けとなって現場で働くエンジニアやデザイナーは、決してよいとは言えない就業環境の中で、言われたこと“だけ”を忠実にこなすロボットになってしまうのです。これでは人材も育ちませんし、何より人間らしくありませんよね。けれど、これが日本のIT業界の現状なのです。

しかし、アルサーガパートナーズは、下請け仕事をすることも、仕事を下請けに出すこともありません。私たちがそれをやってしまっては、IT業界の現状は変えられない。だから、コンサルティングから開発、デザイン、IOTまで、ワンストップですべてのITサービスを自社の社員のみで提供しています。

―― すべてのITサービスを自社でまかなうとなると、多くの人材が必要な印象ですが。

小俣氏:現在の組織規模は90名ほどですが、「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、プロジェクトをさらに遅らせるだけである」とブルックスの法則にもあるように、人数を増やせば効率が上がるわけでもありません。一番重要なことは、適切な人数でプロジェクトを進行していくこと。

当社では、一人ひとりが自由に自分の意見を発信できる立ち位置におり、自分の頭で考え、セクションを超えて仲間たちと議論を重ねながらベストを追求しています。加えて、完全自社開発によるノウハウの蓄積と先端ツールの活用も、クリエイターの成長やプロジェクトのスピードを上げている要因の1つ。こうした環境が整っていれば、90名でも充分にスピードとクオリティの両方を担保しながら、複数のプロジェクトを回していくことができるのです。

―― クライアントからはどんな部分が評価されているのでしょうか?

小俣氏:私たちは、全方位でITサービスをワンストップで提供しているため、社内にはあらゆるセクションのエキスパート人材がそろっています。ITが好きで、気づけばITに没頭している、そんな「IT愛」にあふれるクリエイターがワンフロアに集まっているので、クライアントからの課題をスピーディに共有でき、期待値を超えるほどのクオリティの高い成果物で応えることができる。これこそ私たちが多くのクライアントから評価されている大きな理由ではないでしょうか。

挑戦を楽しみながら成長してほしいから、バグは否定しない

―― 業界経験の少ない“ポテンシャル人材”も積極的に採用されていると伺いました。

小俣氏:全体の7割以上がポテンシャル採用で入社したクリエイターです。今は別の仕事をしているけど、家に帰ったら必ずデザインを描いているとか、趣味で作ったアプリがたくさんあるとか、とにかくみんな「IT愛」にあふれている人たちですね。実務経験がなかったとしても、心の底から開発やデザインが好きという方なら歓迎しています。なぜなら、そういう人の方が圧倒的に成長してくれるからです。

実際、新卒で入社した23歳のデザイナーが、アンドロイドエンジニアと相談を重ねることで、発明に近いUXを提案してくれたことがあります。そのデザインは、大手企業にコンペで勝ってしまったほど。設立5年のベンチャー企業が、デザインやクオリティで大手企業を上回る評価を受ける。これって、すごく夢のある話だと思いませんか?そのデザイナー自身も、とても楽しそうに働いてくれています。当社には大手企業と肩を並べる案件が多くあるため、そのようなチャンスが回って来やすいのです。

―― 経験者のスキルチェンジや入社後のキャリアチェンジも可能ですか?

小俣氏:もちろん、可能です。フルスタックな人材になることも、とても重要だと考えていますので。当社にはITのすべての領域がありますし、各分野のエキスパート人材がいるため、新しい分野にも挑戦しやすい。本人の希望があれば、スキルチェンジやキャリアチェンジも歓迎しており、デザイナーがフロントコーディングへと異動した実績もありますね。また、先に挙げたデザイナーのように、普段からセクションを超えた仲間との交流も盛んです。スキルを広げたいと思う人は、自主的に勉強会なども行なっていますし、学ぶ意欲さえあればどんどん成長できます。

―― ポテンシャル人材を採用した際の、入社後の流れを教えてください。

小俣氏:最初の3ヵ月間はポジションに合わせて、先端ツールの使い方をマスターしてもらう研修などを用意していますが、原則的には仕事をしながら学んでもらうOJTです。あるメンバーは、「ほかの会社の1年分の成長がここでは3ヵ月で得られる」と話していましたが、確かに入社後まもなく担当する仕事としてはOJTとはいえ、難易度が高いと思います。ですから当然、失敗することもあるでしょう。

しかし、そういった失敗や、バグを否定することはしません。クリエイターがよいものを作ろうと挑戦してくれた結果が、仮に失敗であったとしても、そこから学んでもらえればよいのです。クライアントはきっとお怒りになりますが、頭を下げるのは私の役割。過去の実績をコピーするだけのロボットのようなクリエイターになってしまうより、失敗を恐れず、挑戦を楽しみながらどんどん成長する人間らしいクリエイターになってほしいと思います。

もし仕事で困ったら、各セクションのエキスパートにレビュアーとして自身の仕事をチェックしてもらうこともできます。また、先輩社員がメンターとして入社したばかりのメンバーをフォローするなど、コミュニケーションをとりやすい環境もありますので、ぜひ臆せず挑戦を続けてほしいですね。

目指すのは、途絶えることなく求められ続けるクリエイティブ集団

―― これからの展望や叶えたいビジョン、新しいメンバーに対する想いがあればお聞かせください。

小俣氏:アルサーガパートナーズに集う仲間は、全員が「IT愛」にあふれているんです。もちろん、私もその1人。気づけばITに没頭しているような自分にとって、「自分が必要とされる仕事が常にあること」はとても幸せなことだと思っていて。だからこそ、「いつまでも仕事をやり続けられる」という状況を生み出すことに重きを置いています。たとえば、当社でもいくつかの自社サービスを行っていますが、その1つがヒットしたとしても、サービス名で語られるような会社にはしたくありません。なぜなら、IT技術の進化スピードは早く、今売れているサービスもいつかは廃れてしまうからです。その点、私たちが本業としている“技術”自体は、習得を重ね続けることで需要はどんどん広がっていきます。

「クリエイティブに関するすべての技術を提供し続ける集団=社員が幸せな状態を作り続けること」が、社長である私の目標。それを叶えるためにも、まずは大手SIerと横並びできる規模へ、具体的には1兆円・1万人規模を目指します。現状では150%成長を維持できているので、10年では難しくても近い数字で達成したいですね。

―― 最後に、未経験からクリエイター職に転職を考えている方に向けてメッセージをお願いします。

小俣氏:繰り返しになりますが、アルサーガパートナーズは「IT愛」にあふれる人が集まる場所。食事中でもデート中でも、ふっと面白いアイデアが浮かんでしまったり、電車に揺られていても中吊り広告のレイアウトが気になってしまったりと、日常の中にITやデザインへの想いが溶け込んでいるような方なら、当社は魅力的なフィールドになると思います。3ヵ月毎に昇給のチャンスもあり、中では年間で200万円以上の年収アップを叶えた人もいます。IT領域に関してはデザイン、コンサルティング、Web・サービス開発などすべての領域を網羅しているので、努力を喜びに変えながら自己成長できる環境がありますよ。実務経験がないからと諦めず、自分の「好き」な気持ちを強みに、ぜひクリエイター職を目指してみてください。

インタビューを終えて

「個性を発揮してほしいから、かなり自由。社内は動物園状態なんですよ」と笑顔でお話してくださった小俣氏。オフィス内の雰囲気もとても活気があり、黙々と作業だけに没頭する静まりかえった環境とは無縁。ワンフロアにすべてのクリエイターが集結しているのだが、わずか2時間程度のインタビュー中にも、ガラス張りの会議室の向こうでは、膝を突き合わせて仲間と何かを相談していたり、複数名でミーティングをしているスタッフの姿を頻繁に目にした。

また、インタビューのお話の中心が“技術”ではなく、常に“人”であったことも印象的。精神論に訴えかける体育会系マネージメントも、「こうしたらいいよ」といったOne Wayな指導方法も、いわゆるロボット人材を育んでしまう恐れがあることは一切取り入れない。そのような徹底した姿勢は、クリエイターに人間らしく活躍してほしいという想いの現れだろう。

「IT愛」はもちろん、人間愛にもあふれた職場で、未経験からのキャリア形成をぜひ考えてみてほしい。

この記事を書いた人

マイナビクリエイター編集部

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