退職届はボールペンで書いてもいい?退職届を書く際のポイントや注意点を徹底解説
退職時に欠かせないのが退職届ですが、手書きで作成する場合、どの筆記具を使えばよいのか、ボールペンでもよいのかなど戸惑う方も多いでしょう。
そこで本記事では、そもそも退職届をボールペンで書いてよいのか、ボールペンを用いる際のポイントや書き方、注意点を解説していきます。
目次
退職届はボールペンで書いてもいいのか?
退職届を書くときは、ボールペンを使用して問題ありません。ただし、摩擦で消えてしまうタイプのインクは不適切です。簡単に消せてしまう鉛筆もおすすめできません。退職届のように重要な書類を書くときには、消えないインクのボールペンや万年筆を選びましょう。
ボールペンの太さ
退職届・退職願のような正式な書類には、文字がにじみにくく、読みやすい太さのボールペンを使うのが基本です。特におすすめなのは、0.7㎜程度の太さのボールペンです。この太さなら、文字のバランスがとりやすく、きれいに見えるため、読み手に整った印象を与えやすくなります。
一方で、0.3㎜のような極細のボールペンはインクが薄くて文字がかすれやすく、読みづらくなることがあるため避けた方がよいでしょう。逆に1.0㎜のボールペンは、筆圧を変えることで線に強弱がつけやすく、ていねいで美しい印象の文字が書けます。文字に自信のある方は1.0㎜がおすすめです。
縦書き?横書き?
一般的に退職届は、縦書きが正式な形式とされています。特に手書きで提出する場合、縦書きはよりかしこまった印象を与えるため、ビジネスマナーとしても無難で安心です。
ただし、外資系など英語を主に使う企業では横書きが一般的です。そのため、退職届・退職願も横書きで書くのが標準とされています。このように退職届を縦書きで書くか横書きで書くかは、会社によって異なります。退職届を作成する前に会社の文化や通例を確認しておきましょう。
退職届を書く際のポイント
退職届を手書きで作成する際には、ただ内容を書くだけでなく、文字の配置や形式にも気を配ることが大切です。ていねいに手書きされた退職届は、相手に誠意や感謝の気持ちが伝わりやすくなります。以下の7つのポイントを意識しながら、心を込めて書きましょう。
- 一行目の「退職願」「退職届」は、便せんの天地の中央よりやや上に書く(横書きの場合は中央)
- 二行目の「私事(または私儀)」は、便せんの下(横書きの場合は右端)に書いて改行する
- 退職理由は特別な理由がない限り「一身上の都合により」と書く
- 年月日は和暦・西暦どちらでも問題ないが、縦書きの場合は漢数字(一、二、三)を使う
- 所属部署を書く際、役職名は必要ない
- 自分の氏名は、所属部署名の次行の下(横書きの場合は右)に書くが、捺印のためのスペースを空けておく
- 代表取締役(社長)に宛てる体裁とし、代表者の肩書と氏名は文末に書く。敬称は「様」または「殿」が一般的

手書きは時間も手間もかかりますが、その分あなたの誠意や感謝の気持ちが相手に伝わりやすくなります。一文字一文字をていねいに書きながら、これまでお世話になった会社への感謝の気持ちを込めて書きましょう。
円満退職のためには、退職予定を報告するタイミングや、報告の方法などのマナーも事前にチェックしておきましょう。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
用紙のサイズ・色
退職届・退職願の用紙は、一般的なビジネス文書でもよく使われるB5またはA4サイズが適切です。用紙の色はフォーマルで清潔感のある白の無地が基本です。白地に薄い罫線が入っている便せんであれば問題ありませんが、色付きの用紙やワンポイントもしくは全体にデザインが入ったものなど、華美な用紙は不適切ですので避けましょう。
どんな用紙を使えばよいか迷った場合は、市販されている退職届専用の便せんと封筒のセットを利用すると安心です。また、サイズや色だけでなく、用紙の質感も配慮すると、よりていねいな印象になります。
用紙のサイズについては、次の記事もご覧ください。
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封筒のサイズは用紙に合わせる
退職届・退職願を提出する際は、書類のサイズに合った封筒を選ぶことが大切です。たとえば、B5サイズの用紙で書類を作成した場合は、「長形4号」の封筒がちょうどよい大きさです。A4サイズの用紙を使う場合は、「長形3号」の封筒を選びましょう。
封筒のサイズが合っていないと、書類を折ったり詰め込んだりすることになり、見た目の印象が悪くなることもあります。
封筒のサイズについては次の記事もご覧ください。
白色・無地の封筒が望ましい
封筒も退職届・退職願の用紙と同じく白くて無地のものを用います。白地・無地の封筒にすることで、その退職届・退職願が正式なものであることを示すだけでなく、かしこまった印象や会社に対する敬意を表すことができます。
退職届をボールペンで書くときの注意点
退職届・退職願をボールペンで書くときには次の3つの注意点に気を付けましょう。
誤字脱字がないかしっかりと確認する
退職届・退職願を書く際は、誤字脱字がないように書くことが大切です。書き終えたら、提出する前に何度も見直して確認しましょう。もし間違えてしまった場合は訂正に修正液や修正テープは使わず、新しい用紙に書き直すのがマナーです。
退職届や退職願は自分にとっても会社にとっても大切な書類です。スムーズに退職するためにも誤字脱字のないように心を込めて書くことが重要です。
インクの染みに注意する
退職届や退職願をボールペンで書く際はインクの染みにも注意しましょう。強い筆圧で書いたり、急いで書いたりすると文字が滲みやすくなります。文字の滲みを避けるには、インクの乾きが早い油性ボールペンや上質紙を使うのがおすすめです。
また、書き終わった後はすぐに畳んで封筒に入れるのではなく、インクがしっかり乾くまで触らず、インクが乾いてから封筒に入れるようにすることも大事なポイントです。
やり直しがきくように複数枚書くことを想定する
退職届や退職願は一回で完璧に書こうとせず、何枚か用意しておくことをおすすめします。誤字や脱字、書き間違いやインクの染みなどが発生する可能性があるため、予備の用紙を準備しておくと安心です。複数枚用意しておけば、万が一書き直す必要が出たときにも焦らず対応できます。
不安であれば退職届をPCで作成しても問題ない
退職届や退職願は、手書きするのが一般的とされていますが、最近の傾向や企業の方針によってはその限りではありません。特に手書きの指定がなかったり、手書きに自信がない場合や不安な場合は、パソコンで作成しても問題ないでしょう。その際は用紙サイズはB5またはA4を使い、退職届や退職願のテンプレートやフォーマットがあれば、それを利用すると便利です。
印刷後は、インクが滲まないように少し時間をおき、しっかり乾かしてから三つ折りにし、適切な封筒に入れるようにしましょう。
よくある質問
最後に、退職届をボールペンで書くことについてよくある質問とキャリアアドバイザーによる回答をご紹介します。
Q.1退職届について書いた経験がなく、体系的に情報が知りたいです
退職届は会社に正式な退職の意思を伝える重要な書類で、書き方や提出方法にはいくつかのマナーがあります。退職届と退職願の違いや手書き・パソコン作成の可否、適切な用紙や封筒の選び方まで、知っておくべきポイントは多岐にわたります。
まずは、退職する意思を直属の上司に口頭で伝え、その後、必要に応じて退職願を提出。そして最終的に退職日が確定したら、退職届を提出するのが一般的な流れです。書式やマナーについてもしっかり理解し、ていねいに準備することで、円満な退職に繋がります。
退職全般に関する情報については次の記事もご覧ください。
Q.2世の中では手書きが一般的なのでしょうか?
退職するにあたり、これまでお世話になった会社に感謝の意を伝えたいものです。その際、手書きは誠意や感謝といった感情が伝わりやすい表現であることから、一般的に退職届も手書きで作成されることが多いようです。
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退職届はボールペンで書いても問題ありません。ただし、ペンの太さやインクの色、用紙のサイズなどに気を配って、きちんとした印象になるよう準備しましょう。また、退職届を書く際には注意すべきポイントとして「1誤字脱字がないかしっかりと確認する2インクの染みに注意する3やり直しがきくように複数枚書くことを想定する」の3点があります。
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