自分の本当にやりたいことが打ち出せるポートフォリオを。新たな可能性は面接の場でも生まれる ―― 株式会社ミクシィ中村圭介さん(41歳・男性)

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img_matchbox-review-0010_01.jpg 株式会社ミクシィと言えば日本のソーシャルネットワーキングサービスの草分け。近年では『モンスターストライク』の大ヒットで、ソーシャルゲームの分野でも大いに注目を集める企業である。そんなミクシィに最近転職を果たしたゲームクリエイターに中村圭介さんがいる。3DCGによるキャラクターモデラーの募集に応募した中村さんとミクシィの間でポートフォリオに起因する意外な化学変化が...。応募時よりも面接でさらに可能性が広がった中村さんの転職活動をインタビューで追ってみよう。

プロフィール紹介

中村 圭介さん
株式会社ミクシィ アートディレクター

前職では大手ゲームメーカーでコンシューマーゲームのAAAタイトルのキャラクターモデルをリード。3DCGアーティストとして18年の実績を持つ。ニンテンドーDSのプラットフォームでは、UIデザイン、キャラクターデザインを含むアートディレクターも担当。自身の仕事人生をより豊かにしたいと考え、これまでとは違う経験を求めて株式会社ミクシィで新規ソーシャルゲームの開発に挑む。

前職に不満ナシ。それでもこれからの仕事人生で今までとは違う一歩を踏み出したかった

―― 今回はインタビューにご協力いただきありがとうございます。まずは中村さんが株式会社ミクシィに転職した経緯を教えてください。

中村さん:私はコンシューマーゲームを作るゲームメーカーで18年間デザイナーをやってきました。仕事のメインは3DCGのキャラクターモデラーで、プラットフォームによっては原画やUIなどもやっていました。忙しく仕事をさせてもらえてきたのですが、1つの大きなプロジェクトが終わって、少し余裕ができ、やってみようと思ったのが転職だったのです。

―― 転職しようと思った理由は何だったのですか?

中村さん:前職に特に不満があったわけではないんです。「それならばなぜ転職を?」とよく聞かれてしまうのですが、1社だけの経験で、自分の仕事への向き合い方や価値観を決めてよいのかなと思ったんです。前職は働きやすく居心地もよい。でもそれが、自分にとって本当によいことなのか。

それに前職でも同業他社や他業界から転職してくる人に出会うことができました。そしてその人たちの視野の広さや価値観にものすごく影響を受けたんです。人生の中で自分ももう1社経験して、違う視点を手に入れたい。その思いが私に今回の転職を決意させたんです。

自分の発想の外からの提案。1人では見つけられない魅力的な会社と出会えた

―― どんな方法で転職しようと思われましたか?

中村さん:3社の転職エージェンシーに登録して転職活動を始めました。しかしその前に転職先を探す期間は3ヵ月とあらかじめ決めていました。転職には当然タイミングというものがあると思います。今回プロジェクトの狭間で時間的に余裕ができるのは3ヵ月。その間に進展がなければ、転職を諦めてもとの仕事を続けるつもりでいました。転職を実行するにはこのタイミングで自分が働きたいと思える会社を見つけられることも大事だと思っていたんです。

―― 3社の転職エージェントに違いはありましたか?

中村さん:相性があると思いましたね。私は1社1社じっくり検討したいタイプだったので、マイナビクリエイターとの相性が一番よかったです。マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーさんは私の希望を聞いて厳選した会社を紹介してくれました。他社は多くの会社を提案してくれて「20社提案しますので10社は応募してください」みたいな。3ヵ月と期限を切っている私にできるだけ多くの会社を紹介してくれようとしたのかもしれませんが、プロジェクトの合間とはいえ、在職中の私にはちょっとペースが合いませんでしたね。結局応募する企業にしっかり向き合えたのはマイナビクリエイターが紹介してくれた企業が中心でした。

―― 転職先として株式会社ミクシィを選んだ理由は?

中村さん:ゲーム業界の転職では、作っているタイトルや作風によって会社を選んでいる人が多いようですが、私は転職先としてどの会社がいいという具体的な希望はまったくなかったんです。それでも漠然とコンシューマーゲームを作っている会社を考えていたのですが、マイナビクリエイターでミクシィをすすめてもらいました。コンシューマーゲームとソーシャルゲームという違いはありましたが、ミクシィは私の求める働き方や、将来のビジョンが一致していると感じました。応募して面接を受けてみると、他の会社と比べても仕事内容や私に求められているものが具体的で、入社して働く自分をリアルにイメージできました。最後まで迷った会社もありましたが、ミクシィのコミュニケーションをテーマとしたビジネスに自分はゲーム作りで貢献していけると考え転職を決めました。

臆せず自分のやりたいことをポートフォリオに込める。ミクシィとの出会いで思わぬ化学変化が

―― ポートフォリオはどんなふうに準備されましたか?

中村さん:キャリアアドバイザーさんからポートフォリオがないと応募できないと言われてすぐに作りました。海外のポートフォリオのサービスサイトも触ってみたのですが、シンプルで扱いやすい『MATCHBOX』がよかったです。仕上がりがPDFになってくれるのもいいですね。18年間デザイナーをやっていますので、関わった作品は数え切れないほどあります。でもポートフォリオとなると、できれば最近のもので、仕事上のものならすでに公開されていて、載せても差し支えないものでなければなりません。そうすると思ったほどたくさんはなくて、ポートフォリオに掲載する作品はすぐに決まりました。

―― どんなコンセプトでポートフォリオ作りをされましたか?

中村さん:自分のできることと自分のやりたいことをわかりやすく伝えることを目指してポートフォリオを作りました。1つ目の項目としてキャラクターモデラーのスキルを見せられるコンテンツを、2つ目の項目としてアートディレクターとしての実績を表せるものを、そして3つ目に仕事ではなく個人的に描いたイラストレーションを集めて載せました。キャラクターモデラーのスキルはもちろん持っているけれど、ゲーム全体のアートやイラストにも発展性を持っていて、今後は仕事の幅を広げていきたいという私なりのアピールであり、意思表示でもありました。

中村さんのポートフォリオ(一部抜粋)

―― 面接での反応はいかがでしたか?

中村さん:正直に言うと面接での会話ではほとんどポートフォリオの話にはならなかったんです。ただ1次面接の担当者の反応から、ポートフォリオをかなりしっかり見てくれていることは感じられました。会話の中で今ミクシィがゲーム作りにおいてやろうとしていることと、私がやりたいと思っていることが一致していることがわかりました。面接も大いに盛り上がって、気がつくと1時間の予定が2時間に。そして応募したときは既存ゲームのキャラクターモデラーの採用だったのですが、この面接で新規開発ゲームのアートディレクターへとポジションも仕事内容も変わっていったのです。

ソーシャルゲーム、アートディレクター、新たな挑戦の中で掴んだこれまでにない充実感

―― 2次面接、最終面接を経て内定、入社へ。その後転職への気持ちに変化はありませんでしたか?

中村さん:2次面接、最終面接では雰囲気ががらりと変わって、仕事のスキルよりも私自身がミクシィという会社にマッチするかどうかが見られていたんだと思います。私も1次面接より少し緊張しました。その中で担当者の話からミクシィがゲーム専業の会社ではなく、コミュニケーションをテーマとした会社としてゲーム作りを行っているということを改めて感じました。ゲームでコミュニケーションの場を築いていくというのはまさに私がゲーム作りの中でやりたかったことで、ここで仕事をしてみたいという気持ちがさらに強くなりました。

―― 入社後1ヵ月を経過して、今の仕事にどんな感触を持っていますか?

中村さん:ソーシャルゲームの開発に入って今一番感じていることは、プロデューサーを含めたすべての開発メンバーと近い距離で仕事ができるということです。大規模なメンバーと長い期間で行うコンシューマーゲームはどうしてもプロジェクトの中心であるプロデューサーや他の職種のメンバーと距離があり、意志の疎通が上手くいかないことがありました。開発の中で起こるさまざまな問題を当事者同士が直接会って話して解決できるソーシャルゲームの開発はテンポも速くダイナミックです。新規開発ゲームのデザインを全体で見渡せるアートディレクターの仕事は自分の全力をもって臨める本当にやりがいを感じられる仕事です。

―― 最後に転職を考えるクリエイターへのメッセージをお願いします。

中村さん:私は妻に内緒で転職活動を始めたので、『MATCHBOX』は本当に便利でした。実はポートフォリオのほとんどをスマホで通勤電車の中で作ったんです(笑)。忙しくてポートフォリオを作る暇なんてないという人には特におすすめです。

どうすればその会社に入れるかではなく、どんな会社が自分に合っているのか。それを見極めるためには自分の意志をしっかりポートフォリオで相手に伝えることが大切です。例えどんな有名で大きな会社に入れても、自分の大好きなゲームを作っている会社に入れたとしても、自分のやりたいことができなければその転職は成功とは言えません。スキルを表すだけでなく、あなたのやりたいことをポートフォリオに込めること。それが転職成功への一番の近道ではないでしょうか。

ミクシィ 採用担当者からのメッセージ

新規デザインゲームグループマネージャー
中村 良一氏

中村さんのポートフォリオにおけるキャラクターモデラーのスキルは抜群で、同時期の応募の中でも突出していました。キャリアを考えてもキャラクターモデラーの書類審査としては軽々クリアのレベルです。しかし私たちが注目したのは2番目、3番目に上げられていたアートディレクターのスキルやイラストレーションのスキルでした。特にイラストは業務外で描かれた個人作品ということで、中村さんが何をやりたくて当社に応募してくれたのかが直接伝わる部分です。業務で作った作品はスキルこそわかりますが、その人が本当に何をやりたいかがわかりません。だから中村さんに限らずポートフォリオの中の個人作品は必ず注目しているのです。

面接で実際に会ってみると、キャラクターモデラーが自分の専門領域に特化した仕事の仕方をするのが一般的なのに対して、中村さんはキャラクターデザインをするときも全体から考えてデザインするとのこと。アートディレクターの実績もすでにあり、それなら新規開発ゲームのアートディレクターを引き受けてもらえるのではと。そんないきさつで今当社で活躍する中村さんがいるのです。面接では「カジュアルで多くの人に楽しんでもらえるソーシャルゲームを作りたい」と語った中村さん。この会社でこれから共に働けることがとても楽しみです。

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クリエイター集団「PARTY」と共同開発したポートフォリオサービス『MATCHBOX(マッチボックス)』。

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マイナビクリエイターに申し込むと、MATCHBOXを無料ですぐにご利用できます。ぜひご活用ください。

MATCHBOXの詳細はこちらをご覧ください。

この記事を書いた人

マイナビクリエイター編集部

マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。

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