【自己PR】締め方ひとつで面接や履歴書を好印象に!転職者向け例文を紹介

自己PRは転職活動の応募書類や面接で求められることが多く、採用する企業側の注目度も高い項目です。自己PRに何を・どのように書くかは転職希望者にとって悩みのタネになりやすい一方で、ほかの応募者と差別化しやすいポイントでもあります。この記事では、「締め方・終わり方」で自己PRを好印象にするテクニックを、Web/ゲーム業界への転職者向けの例文入りで解説します。

目次

自己PRの締め方はなぜ重要なのか?

自己PRで最も大切なのはアピールする内容ですが、それがどのように書かれているかも同様に重要です。

行動経済学の有名な理論の1つに、私たちは過去の経験についての記憶は「その経験の絶頂と終わりごろの出来事」の快・不快の度合いで決まるという「ピーク・エンドの法則」があります。これを自己PRに当てはめると、自己PRの最も印象的なエピソードと終わりの部分が採用担当者の期待に沿ったものであるかどうかが、採用の判断に影響する可能性があると考えられます。

以下、自己PRを考えるうえで締め方・終わり方が重要である理由を2点ご紹介します。

応募者の論理的思考能力が評価されるため

採用担当者は応募者の自己PRから「論理的に考え・伝えること(ロジカルシンキング)ができているかどうか」を読み取ろうとしています。論理的に考えるとは、自分が主張したいことについて、根拠や因果関係を明確にして考えること。論理的な伝え方とは、要点を絞り込み、相手が理解しやすいように整理して書いたり、話したりすることです。

応募者がアピールしたい点が明確に伝わるかどうかには、文章や話の終わり方が大きく影響します。そのため、論理的に考える力や伝える力の評価においても自己PRの締め方が重要なのです。

入社への意欲など、ほかの応募者との差別化に繋がるため

自己PRの締め方・終わり方は、ほかの応募者の自己PRとの差別化をはかるうえでも重要です。採用担当者は大量の応募書類に目を通し、大勢の応募者に対して面接を実施する中で、同じような自己PRを飽きるほど読み・聞いています。そのため、ある程度の企業研究をして、ありきたりな自己PRをしてもなかなか印象に残りません。

同じようなスキルや経歴を持った応募者が並んだときに、差別化に繋がるのは個人の人柄や入社への熱意です。あなたの入社後の活躍に対する採用担当者の期待度を高めるには、より踏み込んだ企業理解をもとに、熱意を感じてもらえるような締め方にする必要があるのです。

魅力的な自己PRとして締めくくるための4つのテクニック

あなたの「論理的思考能力」が評価され、入社への熱意や期待感の面でほかの応募者と差別化できるような自己PRにするには、文章やスピーチをどう締めくくればよいのでしょうか。ここでは、自己PRを魅力的にする締め方について、4つのテクニックをご紹介します。

Technic1

PRする要素を1つに絞る

1つ目のテクニックは、最後にPRする要素をあれこれ盛り込み過ぎないことです。多くのことをアピールすると、その分一つひとつの印象が薄くなります。最も相手の印象に残したいことを最後に入れるようにしましょう。

例文

NG

これまでに積み上げてきたデザインスキルや顧客志向の姿勢、コミュニケーション力を生かしながら活躍し、御社のデザインを通した商品・サービス価値向上、コミュニケーションを通した顧客価値向上やチーム力向上に貢献します。

OK

持ち前の「顧客志向」の姿勢を生かしながら活躍し、御社の顧客価値向上に貢献します。

Technic2

漠然とではなく、自信をもって言い切る

明確に、自信を持って言い切ることも大切です。自己PRの締めがあいまいな表現だと、自信のなさや意欲のなさなど、後ろ向きでネガティブな印象を相手に与えてしまいます。あなたの熱意や本気度が相手に伝わるよう、しっかりと言い切って締めくくりましょう。

例文

NG

もし御社に採用いただけたら、この知識や経験をチームに生かせるかもしれません。

OK

もし御社に採用いただけたら、この知識や経験をチームに生かすために、配属先でのナレッジ共有に積極的に取り組んでいきます。

Technic3

具体的なアクションに落とし込む

PRする要素は1つに絞り、自信を持って言い切るのとあわせて、より具体的な将来のアクションに落とし込んで伝えるのも効果的です。漠然としたビジョンを示すだけではあまり説得力がありませんが、具体的にすることで、将来におけるあなたの活躍を相手がイメージしやすくなります。ただし、まるで「それ以外の選択肢がない」かのように、将来像が限定されすぎないよう注意しましょう。

例文

NG

御社でより幅広い経験を積み、デザイナーとしてキャリアアップしていきたいです。

OK

御社でマーケティング分野の経験を積み、将来はデザインとマーケティングの知識を兼ね備えたディレクターを目指していきたいです。

Technic4

こだわりを強く出しすぎない

アピールしたいポイントを強調するために将来のビジョンを示すのは効果的ですが、あまり将来像を限定しすぎると「柔軟性に欠ける、使いづらそうな人材」という印象に繋がってしまうリスクもあります。とくに「〇〇以外はやりたくない」という意向が相手に伝わるようなネガティブな表現は避けるようにしましょう。

例文

NG

Webマーケターとしての知識と経験を生かして、月額の広告予算が少なくとも200万円以上の案件を複数手がけることで、キャリアアップを目指したいです。

OK

前職で培ったWebマーケターとしての知識と経験を生かし、より規模の大きな案件も経験して活躍の幅を広げていきたいです。

締め方パターン別!自己PRの例文

自己PRの終わりを魅力的にするテクニックが理解できたら、実際に締めの文を書いてみましょう。締めの1文では、アピールしてきた強みを再度強調したうえで、応募する会社や職種、業務内容と関連付けながら、将来に対する意思・意欲を示すことが大切です。

ただし、その際に、将来像が実際の業務内容とずれていると、応募する企業や職種に対する理解の浅さが露呈して逆効果になってしまいます。まずは募集要項や企業Webサイトを読み込み、業務内容や求められる人材像をしっかり理解しておきましょう。

以下、自己PRを締めくくる文の代表的なパターンを3つ、例文付きで解説します。あなたがアピールしたい内容に合いそうなパターンを選び、実際の自己PR文と繋がるようにアレンジしてみてください。

【例文】企業への貢献で締める「~貢献します」

1つ目は、自分が応募先企業に対してどのように貢献できるのかを伝えるパターンです。貢献内容を具体的に述べることで、自己PRの内容が入社後どのように生かされるのか、採用担当者がイメージしやすくなる効果があります。

例文

異なる立場を理解しながら目標にベクトルを合わせる「調整力」を発揮し、御社のチーム力向上に貢献します。
学んできた人間工学の知識と、プロダクトデザインの現場での経験を生かし、〇〇〇のUI/UX改善に貢献します。
これまで身に付けてきたプログラミングやAIに関する知識・スキルをさらに磨き、御社のマーケティング活動の効果・効率の向上に貢献します。

【例文】目指す人材像で締める「~人材を目指します」

次は、目指す人材像を伝えるパターンです。自己PRで伝えてきた強みや興味・関心を生かしながら、入社後どのような人材に成長していくのか、将来のポテンシャルが感じられる表現です。とくに未経験または経験の浅い職種へ転職する際は、具体的な将来像を伝えることで成長への意欲を示すとよいでしょう。

例文

前職で培ってきたリーダシップに加えてマネジメントの知識も身に付け、経営・制作チーム・クライアントを円滑に繋いでプロジェクトの価値を上げるディレクターを目指します。
フロントエンド開発のスキル・知識だけでなくバックエンドやデザインについての理解も深め、守備範囲広く活躍できるエンジニアとしてスキルアップを目指します。
データ解析に関する専門性を磨き、Webだけでなくリアルのデータも統合してより効果の高い施策を導き出せるマーケターを目指します。

【例文】入社後の抱負で締める「~に積極的に取り組んでいきます」

3つ目は、入社後の業務における抱負で締めるパターンです。自己PRでアピールした内容が実際の業務にどう繋がってくるのか、具体的に伝えることで、応募先企業や実際の業務内容を解像度高く理解していることが伝わります。

例文

ノーコード開発や生成AI活用のスキル・経験を生かし、制作の効率化に積極的に取り組んでいきます。
最新の技術やツールをいち早く取り入れられるよう、国内外の動向をアンテナ高くチェックし、情報の共有や業務への反映に積極的に取り組んでいきます。
きめ細やかな気配りと相手の立場に立ったコミュニケーションで、ディレクション品質の向上に積極的に取り組んでいきます。

よくある質問

最後に、自己PRについて転職希望者からよくある質問と、キャリアアドバイザーからの回答をご紹介します。自己PRの作成で迷ったときは、こちらも参考にしてください。

Q.1自己PRできることがないのですが、どうすればよいのでしょうか?

A.自己PRでアピールできることがないときには、「他人との比較ができていない」「企業が求めている人物像を見ていない」「視点が主観的になりすぎている」などの原因が考えられます。そんなときは、自分の応募する職種でほかの人はどんな自己PRをしているのか検索する、企業の「求める人材像」を読み込む、自分の長所について身近な第三者に聞く、などを試してみるのがおすすめです。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

Q.2自己PRと長所の違いがよくわかりません

A.自己PRとは、企業が求める人材像に対して自分がマッチする点を中心に、応募先企業に対して人材としてのあなたの魅力をアピールするものです。それに対して長所は、自分が持っている性質や能力で優れている点を中心に、それを応募先企業でどう生かせるのか伝えるものです。

自己PRと長所を書き分けるポイントや、職種別の例文は、こちらの記事をご覧ください。

自己PRに迷ったら、転職エージェントに相談しよう

転職活動での自己PRは、採用担当者があなたの入社後の活躍を具体的に思い浮かべることができるよう、ポジティブな印象を残すことが大切です。そのためには、決して締めの文にも手を抜かず、将来に向けた意思や成長への意欲をはっきり伝える必要があります。

そうは言っても、本当にこの企業、この職種が自分に向いているのか、自分がアピールすべき点は何なのか、自信が持てない場合もあるでしょう。そんなときは転職エージェントを活用するのも1つの方法です。Web・ゲーム・IT業界の転職なら、マイナビクリエイターのキャリアアドバイザーあなたの力になります。ぜひご相談ください。

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