転職活動にふさわしい計画の立て方とそのメリットとは?
転職活動は順調にいっても約1ヶ月、平均的な期間でも3〜4ヶ月、長くかける場合は6ヶ月いうケースも珍しくありません。クリエイターの皆さまも、普段の業務の中で、納期に迫り、時間との戦いになることが多々あると思いますが、転職活動もそれと同様、転職の成功という「ゴール」までを見据えた計画を立てることが、結果にコミットするために非常に大切になってきます。
転職活動の計画は逆算方式で立てていこう
転職活動の計画は、「転職を完了させたい時期(例えば、今年の○月中などおよその目安)」をゴールとし、逆算方式で立てていきます。
そこで、月次カレンダー形式の計画表と1日のスケジュールが管理できるスケジュール帳の2種類を用意しましょう。システム手帳やスマートフォンの手帳アプリを利用するのもいいでしょう。
ゴールを決めたら、「この時期までには〇社、二次面接に進んでおく」「この時期には〇社、書類選考を突破したいから、応募書類の提出はその2週間前までには済ませておく」など、逆算方式でスケジュールを手前から埋めてゆきます。
このやり方であれば「応募できるのは○社くらいだろう」という総応募数の見切りもできます。「自己分析と企業研究にかけられる期間はこのくらいだな」という見当もついてくるでしょう。
スケジュールを可視化することで漏れ、抜け、落ちが防げる
このような計画表・スケジュール帳を作成することには3つのメリットがあります。
- 第1に「1日にやるべき作業内容」が把握できます。
- 第2に「やるべきこと」の全容が俯瞰できるので、作業や手続きの漏れ、抜け、落ちが防げます。
- 第3が意外に大切です。計画が可視化されることで「転職」についての現実感が増し、モチベーションを保ちやすくなります。転職は、慣れない作業が多く、体力的にも精神的にも浮き沈みがありがちなものです。時に不安感が強くなり、投げ出したくなるような気持ちになることもあるかもしれません。しかし、現実的に転職活動を始めている自分を客観的に見ることができれば、漠然としたイメージに戸惑うことがなくなります。
これが計画表・スケジュール帳を作る利点です。
時間を無駄なくフル活用できるようになる
次に、計画表に沿って、スケジュール帳には「この日までにやっておくべきこと」をなるべく細切れの作業に区分して記載していきます。
例えば「A社用の履歴書を書く」という場合には、「証明写真を撮影する」「A社用の志望動機をまとめる」などのように「履歴書を作成する」という作業を分解して書き出します。
こうすることで「今日はちょっと時間があるから写真を撮影しておこうか」というように「すき間時間」を活用して準備をどんどん前倒しにしていけるからです。
まとまった時間は自己分析とポートフォリオの作成にあてる
すき間時間を活用することで、週末などのまとまった時間を、自己分析をしたり、ポートフォリオを充実させたりといった「じっくり腰をすえて進めたい作業」に割り当てることができます。
こういう作業はすき間時間に少しずつ片づけるとどうしても雑になってしまいます。Webクリエイター、ゲームクリエイターの転職は、自分をどれだけ掘り下げ深く自分が語れるか、自分の作品をどれだけ魅力的に提示できるかで人材としての価値が大きく左右されます。
もっとも時間をかけるべき作業が、雑務で圧迫されるというのは本末転倒です。クリエイターの転職に計画性が必要な理由は適正な時間や集中力の配分を意識するためでもあるのです。
「今の会社を辞める時期」と「辞め方」もスケジュールに組み込もう
在職中に転職活動を進めている人は、退職に対して後任者の決定や業務の引き継ぎ準備なども必要です。
円満退社のため、転職のメドが立ったのであれば、できるだけ早く今の会社にその旨を伝えるべきですし、進行中のプロジェクトなどがあれば、自分の果たすべき役割に一応のメドもつけておくべきでしょう。
こうしたことを考えると、計画表には「どの段階で今の会社に退職の意志を伝えるか」「引き継ぎはどうするか」についても組み込んでおいた方が良いでしょう。引き継ぎをスムーズにするためには、引き継ぎ資料を文書化しておくべきですが、そうした時間をどう捻出するかについてもスケジューリングが必要になります。
まとめ
計画性を持つことで限られた時間内に多くの業務を正確に完了できる。理想的な転職を実現させるためには計画性が欠かせないということが分かってもらえたと思います。
ただ転職は転職先という相手があってのことになります。そのため、自分ではコントロールできない予定変更が発生することも十分に考えられます。そこで常に予定変更があり得ることを念頭に置き、若干の余裕を持ってスケジュールを組んで、重要な予定に対しては再調整できるような準備をしておくといった周到さも重要になるでしょう。