クリエイターならではの自己PRとは?基本的な3つのアピールポイント
しかし、Web・ゲームクリエイターの場合、一般的な転職者とは、自己PRの書き方やアピールポイントが少し異なります。このページでは、クリエイター職種とそれ以外の職種とは、どのように自己PR方法が違うのかを見ていきたいと思います。
クリエイターは、培った経験・スキルをポートフォリオに語らせよう
事務職や営業職などの一般的な職種の転職者であれば、採用担当者に自分の実績やスキルを、口頭や職務経歴書で伝えることで、力量を推定してもらい、自己PRするしかありません。
しかし、クリエイターの場合は「ポートフォリオ」の提示によって「作品に語らせることができる」というもう一つの自己PRがあります。これはクリエイターならではの特権です。むしろ、自分がどれほど優れたクリエイターであるかを直接言葉や文章でアピールする方が、難しいと言えるかもしれません。自分の力量に関するアピールは、できるだけポートフォリオに任せた方が効果的でしょう。
ただし、ここで注意が必要です。採用担当者にポートフォリオを提示できるのは、ほとんどの場合、書類選考を突破し、面接に至ってからです。したがって、職務経歴書などに記載する自己PRでは、業績など「作品がもたらした成果」で、間接的に自分の力量をアピールできる書き方の工夫が求められるでしょう。
特にWebデザイナーやゲームデザイナーの転職活動に必要不可欠なポートフォリオ
ポートフォリオは、いわゆる「作品集」に該当するものですが、その作品には、クライアント情報や制作の意図、制作上の注意点、クライアントからの評価や実績、制作時間など、「業務としての制作状況・環境の過程」が把握できるような情報を細かく付加する必要があります。ポートフォリオについては、下記のページでも詳しく述べていますので、ぜひ参考にしてみてください。
クリエイターは、常に「これからの伸びしろ」をアピールしよう
Web・ゲームクリエイターは、何歳になっても「これからの伸びしろ」が重要です。今までのキャリアによって進めていける仕事は限られており、転職にあたっても斬新な想像力や新しい分野へのチャレンジスピリットが要求されます。
そのような「やる気」を自己PRの中でアピールするためには、単なる意気込みを語るだけでは不十分だと思われます。新しいことに取り組む意欲を示すには「新しい技術や手法を習得するためにすでに動いている」という努力の姿勢をみせるのが有効です。
例えば、プログラマーであれば新しい言語の習得などがあげられるでしょう。グラフィック分野であれば「最近、水墨画を勉強しています」など、一見ミスマッチに感じられる表現手法の研究も向上心の現れと評価されるでしょう。どの程度の期間を費やし、どの程度上達したのかを提示できる制作物があればさらに説得力が高められることは間違いありません。
ただし、「何のためにそのスキルを学んでいるのか」「転職先の職場でどのように活かせる可能性があるのか」といった、将来を見据えたビジョンやストーリーもセットで語らなければ、「単なる趣味」と片付けられてしまう可能性もありますので、ここは注意が必要です。
社会性・協調性のあるクリエイターであることをアピールしよう
クリエイターの自己PRで陥りがちなのは、芸術的なクリエイティブにとらわれすぎて「社会人・企業人としてのクリエイティブ能力」に言及しないというパターンです。
クリエイターには、アーティスト的な側面もありますが、応募先の会社で中途採用を検討される段階では「組織の一員としての自覚を持ち、会社の業績のために他の社員と協働できるかどうか」といった社会性や協調性が重視されます。
このため、自己PRで作品の完成度へのこだわりを強調するなど、あまりアーティスト指向の強さをアピールする書き方をしてしまうと「扱いにくい人材ではないか?」「他社員や顧客との関係性がうまく築けるだろうか?」といった不安要素につながりかねません。
こういった不安を払拭するため、自己PRにおいては「チームワークで難局を乗り切った経験」や「そこから学んだスキル」など、社会性・協調性についてもバランスよくアピールするといった書き方が望ましいでしょう。
まとめ - キャリアアドバイザーから一言コメント
クリエイターの自己PR方法は、このように一般的な転職者との様々な違いがあり、さらに難しく感じるかもしれません。しかし「転職は、自分という作品を顧客(転職先の会社)に提案するコンペのようなものだ」と考えれば、前向きな気持ちで意欲的に取り組めるのではないでしょうか。
また、上述した「面接時に、ポートフォリオを提示する」というのは、求人サイトから、直接求人案件に応募する転職活動のケースですが、私たちのような転職支援サービスでは、キャリアアドバイザーを介し、履歴書、職務経歴書の提出と同じタイミングで、企業にポートフォリオを提示することが可能です。そうすることによって、採用担当者とのファーストコンタクトから、作品(成果物)を通してあなたの実績を評価してもらうことができますので、ぜひご活用ください。