面接でマスクは外す?着用マナー・選び方・注意点を解説!

近年の社会情勢の変化を受け、マスク着用は外出時の新しいマナーとして広く認知されるようになりました。とはいえ、刻一刻と世の中の認識や状況が変化する中で、面接時のマナーについて迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、面接時のマスク着用について、着用したままでいいのか、それとも外した方がいいのか、気を付けたいマナーや注意点について、実際にあったエピソードと合わせて解説します。
目次
対面の面接でマスクを着けていてもマナー違反ではない

これまで、企業との大切な面接では、特別な事情がない限りマスクを外して臨むのが一般的なビジネスマナーとされてきました。しかし、昨今では感染症予防の観点から、日常的にマスクを着用することが新しい生活様式の1つとして、広く社会に認知されています。そのため、このような状況下においては、企業の面接時にマスクを着用していてもマナー違反にはなりませんし、面接官への印象を下げることもないでしょう。むしろ、面接先の企業からマスク着用を求められることのほうが多いかもしれません。
ただし、この状況は社会情勢や企業の方針によって変わるので、もしマスク着用の有無について不安があるのなら、面接の冒頭にその旨を確認しておくと安心です。具体的には、面接会場にて名前が呼ばれ部屋に入った後、採用担当者にあいさつをするタイミングで、「マスクを着用したままでよろしいでしょうか」と確認すればよいでしょう。その後は企業からの指示に従います。
場合によっては面接中にマスクを外すタイミングも
先述の通り、時節柄、面接でのマスク着用がマナー違反になることはありませんが、企業によっては、本人確認の一環として一時的に「マスクを外してください」と面接官からお願いされるケースがあります。その際は、「失礼します」とひと言添えてからマスクを外します。注意したいのは、自らの判断でマスクを外すのではなく、あくまでも企業からの声がけがあってから対応するというスタンスでいることです。また、外したマスクを机等の上にそのまま置くのは不衛生なので、マスクケース、鞄、着用している服のポケットなどにしまいましょう。
本人確認が終わった後、基本的には面接官側からマスクの再着用を促されるケースがほとんどですが、もしアナウンスがなく、マスクを着用するタイミングに悩む場合、面接官に「マスクを着用して、お話しさせていただいてよろしいですか」とひと言添えてから面接に臨みましょう。
このように、いくらマスクを着用したままでの面接が浸透しているとはいえ、場合によっては面接中にマスクを外すタイミングがある可能性もあります。口元などマスクで見えない部分の身だしなみにも気を抜かないようにしましょう。
Web面接の場合でもマスクは必要?

Web面接(オンライン面接)は、もともと企業の採用活動において導入されており、遠方にお住いの方などを選考するために利用されていました。しかし昨今では、感染症予防対策のため、非接触で選考できるという利点から、Web面接が主流になってきました。
そんなWeb面接において、マスクの有無はどうしたらいいでしょうか。マスク着用はあくまでも感染症予防のためなので、周囲に人がおらず、非接触で行えるWeb面接の場合、マスクの着用は不要です。むしろWeb面接は対面面接と比べ、表情や声が伝えづらいといった難点もあるので、スムーズなコミュニケーションをするためにもマスクは着用しないほうがよいでしょう。
なお、Web面接の場合、マスクの有無に限らず、通信環境や実施する場所、話し方や目線の高さなど、注意しなければならないポイントがあります。詳しくは「初めてでも安心。Web面接(オンライン面接)の準備からマナーまで徹底解説」もご覧ください。
マスクの種類や色は何が適切か?
面接時のマスク着用は問題ないとはいえ、採用面接は、企業にあなたのことを伝える大事な場であることにはかわりありません。服装と同様、ビジネスシーンに合ったシンプルで派手すぎないマスクを選びましょう。
具体的には、不織布で無地の白マスクが無難です。不織布であれば、立体型・プリーツ型どちらでもよいでしょう。色に関しては、白以外でも、無地で、淡色系の控えめな色であれば問題ありません。

プライベートでファッションの一部として着用するような色の印象が強いマスク、キャラクターや柄がプリントされたマスクは、カジュアルすぎて面接の場にふさわしくないでしょう。また、マスクの印象があなたへの先入観となり、面接官に余計な情報を与えてしまう可能性もあります。面接時のマスクは悪目立ちせず、できるだけあなたの印象を邪魔しないものを選びましょう。
マスク面接の3つの注意点

感染症予防の観点から、面接時のマスク着用はマナー的に問題ありませんし、応募者、企業側両者にとって、安心感にも繋がります。しかし、マスクを着用することで、表情が伝わりにくい、声が届きにくいといった問題も起こりうるでしょう。
ここからはマスク着用の面接で気を付けたい3つの注意点をご紹介します。
注意点1 | 声の大きさや話し方を工夫する

マスク着用で会話をすると、どうしても声がこもって聞き取りにくくなります。面接官にしっかりと言葉が届くように、普段より高いトーンの声を意識し、抑揚をつけながら大きめの声量ではっきりと話すようにしましょう。
また、面接の場において、緊張から早口になってしまう場合もあります。マスクを着用したうえで早口だと、さらに聞き取りづらくなる恐れがあるため、リラックスし、ゆっくり話すことも心がけましょう。
注意点2 | ジェスチャーをおりまぜ、身体全体で表情を演出する

マスク着用時は表情が見えづらいので、感情や反応が伝わりにくくなります。そんなときは、表情が出やすい眉毛や目元を動かしたり、ジェスチャーを交えたりして伝えるようにしましょう。
たとえば、面接官の話に「はい」と返事をするときは、首を縦に大きく振りながら頷いたほうが伝わりやすいです。マスク越しだと、声がこもってしまい、もしかしたら面接官に返事が聞こえておらず「質問に対しての回答に自信がないのでは?」といった誤解をされてしまう可能性があるからです。面接官に返事をするときは、目を合わせて、しっかり大きく頷くように心がけましょう。
また、「志望動機が3つあります」といった数値を伝えるシーンでは、3本の指で表現するなど、普段より少しオーバーに身振り、手振りを意識してみるといいでしょう。
注意点3 | 顔に髪がかからないヘアスタイルにする

マスクを着用すると、目元の表情しか相手に伝わりません。そのうえ、前髪が目にかかっていたり、顔を覆ってしまうようなヘアスタイルだと、表情はもちろん、あなたの印象そのものを暗くしてしまう可能性があります。
面接官に自分の感情を伝えやすく、そして少しでも明るい印象を与えるためには、できるだけ顔に髪がかからないヘアスタイルで面接に臨みましょう。もし前髪が長い場合は、整髪料で整えたり、ピンなどを使って目にかからないようにしたほうがよいです。
マスク面接で失敗しないための3つのアドバイス

これまでのビジネスマナーとは異なる、対面面接時のマスク着用を巡って、実際に現場で起こったエピソードをもとに、マスク面接で失敗しないための具体的なアドバイスを3つご紹介します。マスクを着用した場合の面接対策として、ぜひ参考にしてください。
1曇り止め機能のあるメガネでスムーズなコミュニケーション

曇り止め機能のあるメガネを使ったことで、面接中も不快なストレスがなく、最後まで集中することができました。
普段からメガネを使っている方は、マスクの着用によるレンズの曇りに日々悩まされているのではないでしょうか。面接時、話すたびにレンズが曇っていては視界が悪く、話にも集中できません。マスク面接に臨む際は、メガネの曇り止め対策をしたほうがよいでしょう。スムーズなコミュニケーションが好印象に繋がります。
2予備で新品の白い不織布マスクを携帯しておく

せっかく白いマスクで臨んだものの、「使い込んだマスク」だったため清潔感に欠ける印象を与えてしまいました。
面接時のマスクは清潔感のある新品の白い不織布マスクが無難です。せっかく白いマスクで面接に臨んだとしても、使用感があって汚れていては第一印象がよくありません。求職者のマスクは面接官の目につきやすいので、選考の場ではマスクも服装の一部として清潔感を第一に選ぶようにしましょう。予備で白い新品の不織布マスクを持っておけば、マスクの破損や汚れなど万が一トラブルがあっても対応できます。
3マスクは自分の判断で外さない

面接にマスク着用のままで臨むのは失礼かもしれない、と思い、マスクを外して面接会場に入室したら、注意を受けてしまいました。
これまでは、面接時にマスクを外すのがビジネスマナーだったかもしれませんが、昨今では感染症予防の観点から、マスク着用がマナー違反になることはありません。マスクを外すかどうかは、応募先の企業に聞いてから判断したほうが賢明でしょう。対面面接の案内に、マスクの着用について記載している場合もあるので、事前にチェックしておくと安心です。
まとめ

社会的に感染症予防への意識が高いうちは、企業も対面面接時のマスク着用を求めるでしょう。そんな中、マスク着用を理由に、印象が悪くなったり、面接がうまくいかないのはとても残念です。事前に対策していれば、マスクを着用したままの面接でも問題なく臨めるはずです。ぜひこの記事を参考に、いつも通りの力が発揮できるよう、面接対策をしてみてください。