二次面接の通過率を上げるには?よく聞かれる質問と回答例をポイントとあわせて解説
中途採用における二次面接では、一次面接のときと面接官が変わり、質問内容についても、より現場に近い話題やスキル周りの踏み込んだものが多くなるでしょう。
この記事では、二次面接を通過するためのポイントや具体的な対策について解説します。二次面接でよく聞かれる質問、聞くべき逆質問についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
二次面接の目的
二次面接の目的は「実際に入社した後のこと」を面接官と応募者の両者でイメージし、問題やミスマッチはないか検討することです。そのため、一次面接で確認できなかった詳細な職務経歴や業務レベルでのスキルについての質問が増えるでしょう。
さらに二次面接では「キャリアプランの方向性」「仕事に対するビジョンや哲学」といった内面的な掘り下げが行われ、応募者のプロ意識や将来性も見極められていきます。
二次面接が最終面接の場合もある
中途採用の場合、面接選考は3回に分けて行われることが多いですが、企業によっては、2回に分けて実施されることもあります。その場合、面接の位置づけとしては、二次面接=最終面接となり、あなたを採用するかどうかの最終的な判断をするための場になります。
二次面接の特徴とは?一次面接・最終面接との違い
ここからは、一次面接・最終面接との違いを比較しながら、二次面接の特徴について、解説します。
一次面接 | 二次面接 | 最終面接 | |
---|---|---|---|
評価ポイント | 基本的なビジネスマナー コミュニケーション能力 |
求める能力に対するスキルマッチ感 人柄・性格 |
企業文化とのマッチ感 志望度の高さ |
面接官 | 人事部(採用担当者) | 現場の管理職以上 | 社長、役員 |
所要時間 | 60~75分 | 60~75分 | 30~45分 |
通過率 | 30% | 70% | 80% |
結果通知までの日数 | 2~7日 | 2~7日 | 7~10日 |
一次面接 | 二次面接 | 最終面接 |
---|---|---|
評価ポイント | ||
基本的なビジネスマナー コミュニケーション能力 |
求める能力に対するスキルマッチ感 人柄・性格 |
企業文化とのマッチ感 入社意欲 |
面接官 | ||
人事部(採用担当者) | 現場の管理職以上 | 社長、役員 |
所要時間 | ||
60~75分 | 60~75分 | 30~45分 |
通過率 | ||
30% | 70% | 80% |
結果通知までの日数 | ||
2~7日 | 2~7日 | 7~10日 |
※マイナビクリエイター調べ(2023年7月)
評価ポイントは、スキルマッチ感や人柄
二次面接での評価ポイントは、2つ。現場が求めるスキルがあるかという点と、チームメンバーとして一緒に働くことができる人柄・性格かという点です。つまり「クリエイターとして即戦力になるのか」「ほかのメンバーと協働できるのか」という点を重点的に見ています。
書類選考、一次面接を通過している時点で、「採用に際して現場から要求されたスキル」も「ビジネスパーソンとしての素養」も備わっているわけですが、二次面接ではそこからさらに踏み込んで、実際に現場で活躍できる人材かどうかを評価していきます。
面接官は、現場の管理職以上が担当することが多い
面接選考を3回で設定している企業の場合、二次面接では、制作責任者や配属予定チームの上司など、現場の管理職以上が面接官を務めることが多く、あなたの業務レベルでのスキルを見極めていきます。
入社したら一緒に働くことになるので、それをイメージしながら、スキル面はもちろんのこと、同じチーム内のメンバーと現場でうまくやっていけるかどうかなど、対人面についても重点的に見ています。
所要時間は、およそ60~75分
二次面接の所要時間は、一次面接同様、一般的に60~75分程度の場合が多いです。ただし、これはあくまでも目安であり、企業の方針や担当する面接官のタイプによっても異なるので一概には言えません。
通過率は、70%
マイナビクリエイターを利用して転職活動をした求職者のデータ(2022年8月~2023年7月)によると、中途採用における二次面接の通過率は、およそ70%です。ただし、選考通過率は、企業規模や応募状況、企業の方針によっても大きく異なる部分であり、一般的には50%前後、もしくはそれ以下とも言われています。
二次面接を通過するための3つの対策
続いては、二次面接を通過するための事前準備や対策について解説します。
一次面接での回答を振り返る
二次面接では、これまでの回答内容と一貫性を保ちつつも、より深い内容で回答することが重要です。そのため、一次面接ではどんなことを発言したのか、事前に振り返り整理しておきましょう。「志望動機」や「転職理由」など、二次面接でも改めて質問される可能性があるものは、特に注意してください。
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自己分析を深めておく
二次面接では、たとえ一次面接と同じ質問でも、内容的には、より踏み込んだ質問をされることがあります。そのため、どんな質問にもスムーズに回答できるよう、自己分析を深めておきましょう。
転職理由にしても「なぜ転職をするのか」から始まり、「どうしてそう思ったのか」「転職してどうなりたいのか」「転職後のキャリアビジョンはあるのか」など、「なぜ」「どうして」を自問自答し、思考を深めておくことが重要です。
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スキル・経験・実績を具体的にまとめておく
二次面接では、制作現場をよく知る責任者が面接官を務め、あなたが入社後、スキルや人間性をどのように発揮してくれるのか、短い二次面接の時間でできるだけ知りたいと考えています。そのために、あなたはどんなスキル・経験・実績があるのか、具体的に伝えアピールに繋げる必要があるでしょう。
採用の可否においても、現場の意見が重視されることは言うまでもありません。面接官を納得させるだけの材料をしっかりまとめておき、入社後にそれをどのような形で活かせるのか話せるように準備しておきましょう。
二次面接でよく聞かれる質問と回答例
ここからは、二次面接でよく聞かれる質問とその回答例、回答ポイントについてご紹介します。回答を丸暗記するのではなく、質問の意図を捉えたうえで、自分なりの回答を組み立ててみてください。
自己紹介に関する質問
質問例
- 自己紹介も兼ねて、これまでの職務経歴について教えてください。
- 前職ではどのような業務を任されていましたか。
- 具体的なスキルレベルについて教えてください。
回答例
- ○○○○(氏名)26歳です。現職ではデザイン会社▲▲に3年間、Webデザイナーとして従事してきました。業務スキルとしては、Illustrator、Photoshopなどのソフトを使ったデザイン業務から、HTML/CSS、JavaScriptによるコーディングまで、ひと通り経験があります。代表的な実績としては、○○のキャンペーンサイトとLP制作においてデザインと実装を担当しました。これまでさまざまなクライアントワークを経験する中で得たデザインのアイデアを今後の業務にも存分に活かし、御社ではより××な取り組みができたらと思います。
回答ポイント
- 氏名、年齢、現職、経験(仕事内容)、実績など、1分以内で簡潔かつ具体的に話せるようコンパクトにまとめる
成功体験・失敗体験に関する質問
質問例
- これまでに経験した成功体験、失敗体験があれば教えてください。
回答例
- 成功体験としては、チームで案件に取り組む際、ディレクターとの合意形成をしっかり意識したことで、言った言わないのトラブルを回避しながら手戻りを防ぎ、スムーズな制作ができたことです。失敗談については、その逆で、合意形成を怠り、ディレクターと同じゴールを見ることができず、何度もリテイクが続いたことです。度重なる修正指示に疲弊してしまい、本来の力が発揮できませんでした。この苦い経験があったことで、今では合意形成はもちろん、コミュニケーションの重要性を再確認し、業務に取り組んでいます。
回答ポイント
- 失敗体験は、困難を乗り越え、今それをどのように活かしているのかまでセットで語る
転職理由についての質問
質問例
- なぜ退職しようと思ったのですか。
- 転職を決意した理由を教えてください。
回答例
- 現職は、これまでの慣例を重んじる社風があり、新しい提案や挑戦がしづらく、このままでは自分が思い描くキャリアプランを実現できないと思い、退職を決意しました。
御社なら、これまで培った経験との親和性も高いので、○○に即戦力として貢献しながら、前向きな挑戦ができると思い転職したいと思いました。
回答ポイント
- 退職理由にはネガティブな要素があっても問題ないが、転職理由はポジティブにまとめたほうがいい
志望動機に関する質問
質問例
- 当社への志望動機について教えてください。
- なぜ当社を志望されるのですか。
回答例
- 御社が展開する○○のサービスには、他社にはない○○の魅力を感じており、自分もその分野に貢献したいという強い気持ちがありました。またその分野において、私のこれまでの経験と○○スキルは、即戦力として発揮できると思い、御社を志望しました。
回答ポイント
- 「御社」に転職して何を叶えたいのか、自分のどんなスキルが即戦力として発揮できるのかアピールする
キャリアビジョンに関する質問
質問例
- 入社後は、どのようなキャリアプランを描いていますか。
- 理想の将来像を教えてください。
回答例
- これまでWebデザイナーとして培ってきた知見やノウハウを発揮し、まずはチームに貢献したいです。将来的にはマネージャーとしてそのチームの底上げを図り、会社に貢献できるチーム作りにも挑戦したいと思います。
回答ポイント
- 採用後の意識、中長期的なビジョン、キャリアアップの意欲などを、自分軸だけでなく、組織的な視点からも語る
二次面接で聞くべき逆質問とNG質問
二次面接では、面接官が現場の管理職以上になることが多いため、現場の雰囲気や具体的な業務内容について、詳しく聞くことができます。逆質問を通して、わからないことを解消しつつ、企業への熱意や志望度の高さを伝えていきましょう。
入社意欲や熱意をアピールする質問
質問例
- 制作現場はどのようなチーム構成ですか。
- 1つの案件に、何人くらいのチーム体制で臨むのでしょうか。
- 配属予定の部署で、自分は具体的にどのような業務を担当しますか。
- 業務上、今の自分に足りないスキルと思われるスキルがあれば教えてください。
- どういった案件が多いか、クライアントの傾向はありますか。
ポイント
- 明日からでも働けるような視点を意識し、具体的な質問をする
- 「活躍したい」「即戦力になりたい」という気持ちをアピールする
逆質問のNG例
質問例
- 特にないので、大丈夫です。
- ○○について、もう一度、教えてください。
- 御社の企業理念や事業内容について教えてください。
- 残業はありますか。
- 休日出勤はありますか。
ポイント
- 自分をアピールするチャンスなので、「特にありません」はNG
- 面接の中ですでに説明されたことを、もう一度聞くのは、印象がよくない
- 企業のホームページ等で確認できることは質問しない
- 絶対に譲れない条件ではない限り、待遇や労働条件に関する質問は直接聞かないほうがいい
二次面接で落ちる人の特徴
二次面接で落ちる人には、逆質問でNGの質問をしてしまう以外にも、面接での話し方や態度に共通の特徴がありそうです。詳しく見ていきましょう。
一次面接からの発言に一貫性がない
スキル・経験・自己アピールが足りない
転職の二次面接において「即戦力になるか」は評価ポイントの1つです。入社後、上長となる可能性も高い現場責任者との出会いの場でもある二次面接は「プロフェッショナルとしての力量」として、これまでのスキルや経験を具体的にアピールする最大のチャンス。しかし、ここで業務に必要なスキルや十分な経験がなかったり、自己アピールが足りないと面接官に「即戦力」として人材的魅力が伝わらず、評価にも繋がりません。
志望動機が弱い・入社意欲が伝わらない
二次面接では、「入社後のあなた」をイメージすべく、より具体的な質問をされるでしょう。そんな中、汎用性があり、「当社」じゃなくても使え回せそうな志望動機を語る、業界・企業研究が不十分で踏み込んだ質問に回答できない、といった態度では、志望動機が弱いと判断される可能性があります。
また、自己分析ができておらず、キャリアプランなども明確に語れなければ、入社意欲が伝わらず、面接官にマイナスな印象を抱かせてしまうでしょう。
二次面接が終わったらやるべきこと
二次面接のための対策を講じ、無事面接が終わったら、ひとまず採用担当者にお礼のメールを送ります。
メールを送ったか送らないかで選考結果に影響する可能性はほとんどありませんが、もし送るのであればできれば当日中、遅くとも翌日には送りましょう。
面接の手応えの有無は関係ありません。一次面接に続き、二次面接でも時間を割いてもらったことに対する感謝の気持ちを伝えます。
二次面接のお礼メールを送る
以下、二次面接に対するお礼メールの例文をご紹介します。
実際に面接の中で感じたことやエピソードにも触れながら作成してみてください。
ただし、あくまでも「二次面接を実施してくれたこと」に対する感謝を伝えるものなので、それ以外の話であまり長くならないように、気を付けましょう。
件名:○月○日二次面接のお礼(毎日 太郎)
株式会社○○
人事部 ○○様
本日、二次面接を受けさせていただきました毎日 太郎と申します。
ご多忙の中、お時間を割いていただき、誠にありがとうございました。
○○様の話の中で、具体的な業務内容を知ることができ
ますます貴社で、自身のスキルを発揮したいという気持ちが強まりました。
もし貴社とのご縁がありましたら、最終面接でも改めてお伺いできますと幸いです。
取り急ぎ、二次面接のお礼を申し上げます。
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毎日 太郎
〒000-0000
東京都新宿区○○
連絡先:090-0000-0000
E-mail:xxx@xxxx.jp