やっぱり制作会社で働きたい!Webディレクターが感じる制作会社の5つの魅力

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Webディレクター 制作会社 Webディレクターの仕事は、制作会社と事業会社で大きく異なります。今回は、制作会社でWebディレクターとして働く意味と魅力、そして実際の業務内容を現場視点でたっぷりと紹介します。転職にあたって「制作会社と事業会社、どちらが自分に向いているんだろう?」と迷っている人は、ぜひチェックしてみてください。

制作会社のWebディレクターだからこそできる5つのこと

まず、制作会社のWebディレクターとして働く魅力をチェックしてみましょう。タスクが多い、業務範囲が広すぎるなど、マイナス面を強調されるケースもありますが、制作会社のWebディレクターの仕事には、他の仕事では得ることのできないやりがいやキャリアアップのチャンスがごろごろと転がっています。仕事への向き合い方一つで、大量のタスクは宝の山に変貌するのです。

1. クライアントに合わせて様々なWebサイトに携わることができる

クライアントまず、制作会社でWebディレクターとして働く最大の魅力といえるのが、多種多様なWebサイトの制作や運用に携われることです。言い換えるなら、習得できるノウハウやスキルの幅と量が多いということです。

一口にWebサイトといっても、「コーポレートサイト」「キャンペーンサイト」「ECサイト」「メディアサイト」「プロモーション用のLP(ランディングページ)」など、種類や規模、目的は様々です。それぞれに必要なノウハウも異なります。例えばコーポレートサイトは、企業のブランディングや製品紹介による顧客へのリーチ、問い合わせ窓口といった目的をもって構築されるのが一般的です。すると、企業イメージをWebサイトに昇華させるクリエイティブなスキルや、顧客を目的のページへと効率的に導くためのIA(情報設計)スキルなどが求められます。

一方、プロモーション用のLPを制作する目的は、CVR(コンバージョンレート)を上げるという一点に集約されるケースがほとんどです。それには、売れるキャッチコピーに関する知見や、コンバージョンまでの導線設計といったノウハウが必要になります。こういった多岐にわたるスキルやノウハウを、クライアントの依頼に合わせて、仕事を通して習得することができるのです。

スキル習得とは異なりますが、「好きなWebサイトを作れる可能性がある」という点も、制作会社で働く魅力として挙げておきたいところです。例えば、自分がよく購入する服のブランド、大好きなアーティスト、アイドルなどの公式Webサイトに携われるケースも少なくありません。また、自分がチャレンジしたいと考えていた、デザイン・機能を搭載したWebサイトを構築するチャンスも転がっています。自社サービスに縛られてしまう事業会社のWebディレクターにはない、大きなモチベーション要素と言えるはずです。

2. クライアントに対する折衝力・プレゼン力を習得できる

折衝力 プレゼン力会社の規模や体制によって異なりますが、制作会社では、受注後に発生するクライアントとの細かなやり取りをWebディレクターに担当させる例が少なくありません。受注までは営業担当、受注後はWebディレクターという役割分担です。また、営業担当に同行して、プレゼンを行うケースも多々あります。そのため、対外的な折衝能力が仕事を通して、自然に身に付いていきます。

「クライアントがウェブの『ウ』の字も知らない」「Webサイトを作る目的がはっきりしていない」「目的と乖離したクライアントならではのこだわりがある」「指示が二転三転して無駄な工数がかかる」など、面倒なケースに直面することもありますが、若手のWebディレクターには、面倒なクライアントとの折衝こそ、率先して経験することをおすすめします。手間のかかる案件をクリアした経験は、間違いなく自分の財産になるからです。

制作会社のWebディレクターにとっての大ピンチで“あるある”なのが、「6割方進捗した段階で、クライアントの意向によって白紙に戻される」といったケースです。こういった場合に取るべき手段はいくつかありますが、最も一般的なのは「条件付きのYes」で対応することです。受注側である以上、完全なゼロ回答ができる場合はほとんどありません。しかし、すべてにYesと答えているようではただの御用聞きになってしまいます。追加のコストや納期の猶予などを、双方が納得できる形で取りまとめるのもWebディレクターの仕事と言えるでしょう。

さらに、高度な対応として、「即時に、実現可能な代替案を提出する」という方法も考えられます。クライアントの意向の急変は、「実は明確な理由がない」「最終承認権者のNGが出た」という要因で発生するケースが多々あります。NGになった理由を明確にし、最低限の修正で目的を達成できることを再提案できれば、意外に簡単にクリアできることも多いのです。

ただし、このテクニックを利用するには、豊富な知識と制作中のWebサイトの現状把握、クライアントの目的を明確にするヒアリング能力、そして事前準備が欠かせません。口八丁手八丁でクライアントを説得し、小手先の修正で済ませると、UI、UX、IAが崩壊してしまい、Webサイトそのもののクオリティが確実に低下します。

3. シビアな予算・スケジュール管理能力が身に付く

予算・スケジュール管理能力 受注制作である以上、決められた予算・スケジュールでWebサイトを作るのが、制作会社のWebディレクターの最低限の義務です。予算オーバーは会社の収益を減らす明らかな愚行です。スケジュール遅延は、関係者全員に迷惑をかける最大の罪といっても過言ではありません。ですから、制作会社のWebディレクターとしてしっかり働くことで、予算・スケジュールを厳守するという習慣は必ず身に付くはずです。

それでは、相場どおりのコストを使って、メニューどおりにそれなりのものを作っていればいいのでしょうか? 答えはもちろんNoです。正直な話、多くの予算を使えば誰でも一定水準のWebサイトを作ることができます。限られた予算の中で、どれだけのクオリティを担保できるかがWebディレクターの腕の見せ所です。

社内のチームで動くなら、いかにメンバーのモチベーションを上げられるか、いかにメンバーから知恵やアイディアを引き出せるかがポイントになるでしょう。社外のクリエイターと協業する場合は、いざというときに無理を聞いてくれる関係性を構築できているかが勝負になります。

スケジュールに関しては、リスクマネジメントが最大のポイントです。どの工程で遅延が発生する可能性が高いのか、それはどのようなもので、どの程度の遅延につながるのかを正確に洗い出し、事前にスケジュールに組み込んでおくのです。さらに、突発的なトラブルがあった場合に備え、リカバリー策を常に検討しながら進行管理をすることも大切です。

また、ツール活用もスケジュール管理には大切です。下に挙げたような代表的なプロジェクト管理ツールは、使いこなせるようになっておいて損はありません。

4. 最新の技術や知識をいち早く導入できる

Web知識 スキル事業会社のWebディレクターは、Webサイトから生まれる収益の最大化を求められます。そのため、低コスト且つ少ないリソースで効果を上げなければならないという圧力に、日々さらされることになります。つまり、担当サイトであっても大幅な改修や不確実な施策を簡単に実施することはできないということです。また、複数のサイトを同一システム・フレームワークで運用しているような企業は、たとえ小さな改修でも影響範囲が大きくなってしまいますので、新たな技術の導入に二の足を踏んでしまうケースが少なくありません。

非常にわかりやすい例が「モバイル対応」です。「Webサイトがモバイル対応していないとモバイルでの検索順位が下落する」というわかりやすい外部圧力があったため、2015年に多くの企業がモバイル対応を実施しましたが、それまでは優先順位が低かったのが実情です。特に、リード情報の取得をビジネスとするWebサイトではそれが顕著です。日々のCVRを追うのに精一杯で、「モバイルに対応しなければならない」と理解しつつも、対応が後手に回っている企業が目立ちました。

一方、制作会社のWebディレクターの仕事は、クライアントの依頼に対して、より良いものを作ることです。予算の範囲内でという条件付きではありますが、効果が期待できる技術やノウハウであれば、無限に提案・投入することができます。しかも、最新の技術や知見であればあるほどクライアントの評価は高くなるはずです。アプリ、IoT(モノのインターネット)、VR、AIとの連携は、常に頭に置いておくといいかもしれません。

利用機会がないとわかっている技術や知識を、積極的に勉強し続けられる人間は、そうはいません。使える、使いたいと思うからこそ情報収集をするのです。最新の技術や知識を使える場があるということは、制作会社のWebディレクターの大きなアドバンテージとなります。

5. クライアントからWeb以外の学習・人脈ができる

制作会社 人脈制作会社のWebディレクターは、Webサイトの制作という仕事を通じて、多種多様な商材、企業、部署、人物と接触することになります。実は、制作会社でWebディレクターとして働く隠れた醍醐味がこの出会いです。

例えば、自動車メーカーから新型車発売に向けたキャンペーンサイトの制作を依頼されたとしましょう。すると1サイト制作するだけで、実に幅広い知識と人脈を得ることになります。数え上げれば切りがありませんが、最低限学習できるのは車そのもの、新車マーケットに関する知識です。Webサイト内で何かしらのコンテンツを制作するのであれば、Webやマーケティング担当だけでなく、広報・PR部門や開発部門、デザイン部門の方と話をする機会もあるでしょう。

また、自動車メーカーのような大型クライアントの場合、Webサイトがマスメディアと連動しているのが常といえます。すると、大手広告代理店やトップクリエイターとの協業をするチャンスも出てきます。Webサイトがマーケティングという大きな枠組みの中でどのような位置付けをされており、発揮すべき力は何なのか、より高い視点で考えられるようにもなります。

こういった出会いは、事業会社でWebディレクターとして働いていてもまず訪れません。Webサイトの制作を「仕事」としてではなく、すべてを「財産」としてとらえることができれば、皆さんのスキルやキャリアパスは飛躍的に広がっていくはずです。

── どうして制作会社を選んだの?
マイナビクリエイターを通して制作会社へ転職したWebディレクターの声

  • 20代・未経験からの転職
    未経験からの出発だったので、Web制作会社で、とにかくたくさんのWebサイトに触れて技術を身に付けたかった。きついスケジュールを強いられることも多いが、スピーディに勉強ができていると思う。コンペなどを通して、クライアントから直接評価が下される点も刺激があっていい。
  • 30代・事業会社からの転職
    前職はIT企業にもかかわらず、閉鎖的な気がしていました。昔に成功したビジネスモデルを引きずっていて、新しい技術やチャレンジに対するハードルも高かった。過去に成功した施策しか実施できないというか…。自社制作になりすぎていて、外部の最新情報も入らなくなっていた。その点、制作会社であれば外部との接触も多く、勉強になると考え、思い切って転職しました。

制作会社のWebディレクターは、営業からクリエイティブまでオールラウンドに動く

営業続いて、制作会社のWebディレクターが日々向かい合わなければならない業務に関して見ていきましょう。「こんなことまで?」と思うような業務があるかもしれませんが、「習うより慣れろ」が制作会社のWebディレクターの基本スタイルです。意外なところで自分の隠れた才能に気付くことがあるかもしれません。

営業・コンペは必ず通る道

中小規模の制作会社では、Webディレクターが営業を兼任する例も少なくありません。また、営業部門と制作部門が分かれていたとしても、細かな提案やプレゼンなどには、Webディレクターが同行するのが一般的といえるかもしれません。コンペがあるような大きな案件の場合は、受注前にサイト設計やデザイン、ワイヤーフレームなどの準備が必要になることもあるでしょう。

  • アポイント
    問い合わせ、新規架電、既存クライアントへのアプローチなど、手段や経路はさまざまです。
  • 課題・要望ヒアリング
    アポイントが取れたら、クライアントの抱えている課題や要望などをヒアリングします。
  • 提案・プレゼン
    ヒアリングした内容を自社のメニューと照らし合わせながら、最適な提案を行います。
  • 見積もり
    受注にあたっての費用の見積もりを提出します。費用は発注側にとって最も重要な要素になるため、提案・プレゼンと同時に行うことも多いでしょう。
  • 受注
    価格、納品スケジュール等のすり合わせを済ませれば、晴れて受注となります。

要件に合わせて正確に見積を作成する

見積書受注した案件の内容が自社の定型メニューそのままであれば、その金額で見積書を作成すればいいのですが、いつもそう単純に運ぶわけではありません。価格交渉が行われるケースがほとんどですし、案件によっては、撮影やライティングが必要になったり、外部のシステム会社との連携を求められたりすることも多いでしょう。案件に合わせて自社スタッフの工数や、外注コストを正確に把握し、適正な価格を算出していきます。併せて、契約書の作成、内容確認が必要なこともあります。

クライアントとの折衝力がWebサイトのクオリティーを左右する

営業・プレゼンと価格交渉が終了したら、晴れて受注となります。続いて行われるのは、制作するWebサイトの、細かな要件の確認と調整です。ワイヤーフレームやトンマナの確定のほか、クライアント独自のレギュレーションの確認は必須事項です。また、どのタイミングでどんな確認事項が発生するかをクライアントに提示しておくのも大切なポイントです。この段階で、徹底的にクライアントとの合意形成を図ることによって、制作段階での手戻りの回数を削減することができます。

本業・制作ディレクション、進行管理は確実に

制作会社のWebディレクターの本業は、ディレクションと進行管理です。クライアントとの間で合意された内容とその意図を、社内外の制作スタッフに発注・伝達し、Webサイト上に具現化していく仕事です。案件の規模によっては、関係者を集めてキックオフミーティングを開催してもいいでしょう。発注後は、イメージ・スケジュールどおりに各業務が進行しているかどうかを、厳しくチェックしていきます。進行の遅れが発生しそうな場合は、できるだけ早めに状況を把握し、各スタッフ、クライアントとの調整を図ることが大切です。

運用レポート作成でクライアントの信頼を得る

レポート受注した案件の規模や内容によっては、納品後の運用に携わることもあります。この場合、日々のアクセス解析やレポートの提出が、日々の業務に加わります。Webサイトに合わせたKGI、KPIを設定し、狙いどおりの働きをしているかどうかをチェックしていくのです。

運用レポートは、制作会社のWebディレクターにとって非常に重要な仕事の一つとなります。なぜなら、運用レポートを行うことでクライアントとの定期的な接触が可能となり、改善提案が新たな仕事へとつながっていくからです。運用レポートを日々のルーチンとして行うのは、二流のWebディレクターです。アクセスデータを宝の山ととらえ、クライアントやユーザーに対して、より価値の高いWebサイトに発展させていくのがプロの仕事と言えるでしょう。

制作会社で実績を積んだWebディレクターのキャリアアップ方法

キャリアパス最後に、制作会社のWebディレクターのキャリアパスについて考えてみます。仕事を通じて様々なスキルや人脈を得ることができるとはいえ、やみくもに仕事をこなしているだけでは、効率的なキャリア形成は望めません。将来、何になりたいのかを考え、自分にとって必要なスキルを見極める姿勢も大切です。

社内で上位レイヤーへステップアップ

社内で出世を目指すというのは、どのような職種においても、最も一般的なキャリア形成といえます。スタッフ層で入社したならばリーダー層へ、リーダー層にいるならばマネジメント層へと階段を上っていきます。

ただし、会社の規模によっては、それが難しい場合が多いのも現実です。多くの制作会社は10〜30人規模の中小企業です。管理職層が不要なケースも少なくないのです。もし、社内でのキャリアアップを目指すのであれば、早めに経営者の視点に立つことが大切です。業績を伸ばし、会社の規模を大きくしていくことで、自分のポジションを作り上げていくことを意識しましょう。

実績とスキルを活かして事業会社へ転職する

Webディレクターだからこそできること10多くの制作会社のWebディレクターが、次のステップとして選ぶのが事業会社への転職です。制作会社でWebディレクターとしての基本的なスキルを身に付けると、「制作して納品するだけでなく、自分の作ったWebサイトがどんな人に利用され、どのように成長するのかを見てみたい」という気持ちが強くなることが多いのです。

事業会社のWebディレクターには、WebサイトのKGI、KPIを適切に定め、運用していくスキルが求められます。そういった意味でも、日々の運用レポートという仕事は非常に重要な意味を持っていくでしょう。

人脈を作り、独立・起業へ

制作会社のWebディレクターが、独立してフリーランスになったり、会社を立ち上げたりするケースも珍しくありません。「経営に興味が持てない」「自分の作ったもの、腕で勝負したい」という志向が強い人には、独立するという手段もおすすめです。技術の進歩やトレンドの変化が激しい業界ではありますが、学習意欲と品質に対するこだわりが強ければ、十分に仕事として成立します。

もし、独立を志すのであれば、Webディレクターとしてのスキルアップと同様に、対外的な折衝能力や人脈作りを重視したほうがいいでしょう。どんなに良いWebサイトを制作できる能力があったとしても、クライアントがいなければ仕事は成立しません。独立直後の仕事は、前職で培った人脈から発生することが多いのです。

まとめ

ここまで、制作会社のディレクターの仕事について、現場目線で詳しく紹介してきました。実際の仕事内容とその魅力を理解できたでしょうか。制作会社のWebディレクターはタスクが多く、スケジュールもクライアント優先になります。時には体力的にきびしいこともあるかもしれません。

しかしそれは、多岐にわたる業務を他人よりも短期間にこなしているという証拠です。仕事を通して、クリエイティブスキル、営業スキル、人脈を積極的に育てていけば、Web関連の仕事で困ることはなくなります。事業会社への転職、独立・起業など、幅広い選択肢の中からキャリアを構築することが可能になるでしょう。

この記事を書いた人

マイナビクリエイター編集部

マイナビクリエイター編集部は、運営元であるマイナビクリエイターのキャリアアドバイザーやアナリスト、プロモーションチームメンバーで構成されています。「人材」という視点から、Web職・ゲーム業界の未来に向けて日々奮闘中です。

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