UIデザイナーの自己PRはどう書く?経験・未経験者別の自己PR例も紹介
Webサービスの質や使い勝手のよさがますます重要視されるようになったことでニーズが高まっているのがUIデザイナーです。UIデザイナーの仕事に魅力を感じ、転職を考えている方も多いと思います。しかし、自己PRの書き方がわからないと悩んでいる方もいるでしょう。
そこで今回は、UIデザイナーの転職に役立つ自己PR作成手順とポイント、さらにすぐに使える自己PR例を解説します。この記事を読めば、採用担当者にしっかり自分の有用性や熱意が伝わり、志望企業で活躍するチャンスをつかむことができることでしょう。
目次
UIデザイナーとは?仕事内容と平均年収
UIデザイナーとは、アプリケーションやWebサイトなどのUIをユーザーが使いやすいようにデザインする仕事です。UIとは、User Interface(ユーザーインターフェース)の略で、ボタンやメニュー、入力フォームといったユーザーがコンピュータやアプリケーションとやり取りする際の接点や方法のことを指します。
UIデザイナーと混同されやすいのがWebデザイナーですが、Webでのデザインを担当するWebデザイナーと異なり、UIデザイナーはユーザー目線で見やすい配置や形や色、文字サイズなどユーザビリティを追求したビジュアルデザインを考え反映させるのが仕事です。
また、平均年収は400〜1000万円程度であり、経験やスキル、年齢によって変動します。
UIと同時に耳にする用語としてUX(User Experience)があります。UXとはユーザー体験のことを指し、よりよい体験を設計するのがUXデザイナーです。UI/UXデザイナーとして求人を募集している企業も多いので覚えておきましょう。
合わせて読みたい
採用担当者に刺さる自己PRを作る手順
UIデザイナーへの転職を成功させるには、採用担当者に刺さる自己PRを用意することが重要です。しかし、いきなり自己PRを書いても、相手に正しく伝わるものを作ることは簡単ではないため、次の手順で作っていきましょう。
手順1自分のスキルや経験の棚卸・自己分析をする
まずはこれまでの職歴や資格取得で得たスキルや経験を書き出し、客観的にまとめましょう。
書き出す際には学歴や職歴ではなく、「何をしたのか」「何を得たのか」に焦点を当てることがポイントです。実力主義の業界であるため、具体的な実績が重要となります。
手順2徹底した企業研究を行う
自分の棚卸と合わせて必ずおさえておきたいのが徹底した企業研究です。従来の常識や手法に捕らわれない革新的なデザインを得意とする会社や、オーソドックスで定番のデザインを得意とする会社など、企業によって得意分野やジャンルが異なります。
企業を理解しておけば、自分の経験やスキルがどのように企業のニーズに応えられるかを自己PRに盛り込むことができ、より説得力のある自己PRを作成できます。志望する企業が制作したサービスをチェックし、自分でも実際に利用してみて、どんなUIデザインを求めているのか、使ってみてどう感じたのかなど、デザイナー目線とユーザー目線から感じた感想や意見をまとめましょう。
その企業の特徴やカラーがわかれば、上記で見つけた自分のスキルや経験を具体的にどのように活かせるかなども整合性を持って説明をすることができます。
手順3具体的な数字や実績を盛り込んだ自己PR文を作成する
自分の棚卸と企業研究を行った後は、文章の作成に進みましょう。自分の自己PRに説得力を持たせるには、具体的な数字や実績を盛り込むことが効果的です。
特に、UIデザイナーの仕事の成果は会員登録数の増加、ユーザーのアクティブ率増加などの数字でも可視化できるため、実績を数字で提示して説明できれば強い説得力を持たせることができ、高いアピール効果を生むことでしょう。
また、Webの世界は日々新しいものが生まれ目まぐるしく変化していくため、トレンドや新しい技術や情報に敏感であることもUIデザイナーには求められます。常にキャッチアップし、トレンドをおさえつつユーザーに優しいデザインを作りたいなど前向き姿勢をアピールする文を盛り込んで作成するのも効果的です。
手順4何度も読み返したりフィードバックをもらいながら添削する
上記の3ステップを経て完成した文章は、自分で何度も読み直して推敲を重ねたうえで、フラットな意見を得るために他の人にも読んでもらってフィードバックをもらい、さらに改善することが重要です。そうすることで適切な表現に修正できたり、よりわかりやすい文章にブラッシュアップすることができたりします。
UIデザイナーへの転職|自己PRで重視されるポイント3つ
次に、UIデザイナーの自己PRで企業が見ているポイントを解説していきます。
UIデザイナーに必要なスキルを持っているか
多くの人が使いやすく親しみを感じるUIデザイン制作に必要なスキルは多岐にわたりますが、中でも以下の6つのスキルを求める企業が多いです。
企業がUIデザイナーに求める6つのスキル
- 発想力・想像力
- 基礎的なデザインに関する知識・スキル
- デザイン関連ソフトウェアに関する知識・スキル
- コミュニケーション力
- 分析力・論理的な思考能力
- マーケティング・SEOの知識
「デザイナー」という名前から独創性やデザインスキルが重要と思われがちですが、ユーザビリティの向上を目的とするUIデザイナーにはマーケティングやSEOに関わる知識も必要です。
上記のスキルがあることを、自己PRで自分の体験や実績に紐づけてアピールしましょう。
UIデザイナーの経験や関連する経験があるか
業務に役立つ資格を保有しているか
UIデザイナーの仕事に必要な資格はありませんが、以下の資格を持っていると基本的な知識やスキルがあることを客観的に証明するのに役立ちます。
基本的な知識やスキルを証明できる7つの資格
- Webクリエイター能力認定試験
- アドビ認定プロフェッショナル・エキスパート
- ウェブデザイン技能検定
- CGエンジニア検定
- CGクリエイター検定
- Illustratorクリエイター能力認定試験
- Photoshopクリエイター能力認定試験
上記の資格は転職時に必ずしも取得しておくべきものではありません。しかし、資格を保有していることで、UIデザイナーとしてのスキルや能力を高めるための研鑽を欠かさない姿勢をアピールすることができます。
すぐ使えるUIデザイナーのポイント別自己PRの例文
採用担当者の心をつかむ自己PRの作成方法やチェックされるポイントを踏まえて、自己PRの例文をあげていきます。
経験者向け/UIデザインに携わった経験をアピールした例文
私は前職でUIデザイナーとして多くのプロジェクトに参加し、「UIデザイナーの仕事はユーザーを幸せにできる仕事」だと強く実感しました。
特に印象深かったのは、〇〇社のアプリ「●●」の改善に携わったときです。ユーザビリティ向上のために徹底的なヒアリングや分析を行い、ユーザーが繰り返し使いたくなるようにデザインを何度も練り直しました。その結果、口コミ評価が15%アップし、DL数も25%増加しました。
ほかにも、〇〇会社のアプリではターゲットである20代のニーズやトレンドを徹底的に分析したことで会員数を3倍、リピート率も25%向上させました。さらにSNS運用も行い、誘導率が平均で15%と集客にも大きく貢献できました。
経験者向け/社風・傾向への理解をアピールした例文
前職ではアジャイル開発環境でUIデザインに取り組み、プロジェクト全体を俯瞰することで、迅速なフィードバックとチーム連携の重要性を深く理解しました。また、ユーザーの意見を反映しながらデザインを改善し、それがプロジェクトの成功に直結することも体験しました。
さらに、過去の経験からさまざまなデザインを目にし、その中で使いやすさや見やすさの重要性を強く認識しました。今ではユーザーのニーズを的確に把握し、彼らの視点からUIを構築することが、優れたプロダクトを生み出す第一歩だと考えています。
貴社はアジャイル開発環境とユーザー中心のデザインアプローチが特徴であるため、私が身につけてきたスキルや経験を活かし、貴社のプロダクトがユーザーにとって価値あるものになるよう貢献できると確信しています。
未経験者向け/UIデザイナーに必要なスキルを持っていることをアピールした例文
私はこれまでWebデザイナーとして企業や自治体のWeb制作に携わってきました。
その中の〇〇社のWebサイト制作で、ビジュアル重視からユーザビリティ重視への転換を求められたことで、UIデザインに強い興味を持つようになりました。
その後はユーザー視点を取り入れたデザインを心掛け、クライアントとユーザーの両方に満足してもらえるWebサイト作りを目指しました。
たとえば〇〇社のWebサイトでは、ユーザビリティを重視した結果、コンバージョン率を〇〇%以上向上させました。また、〇〇社のWebサイトリニューアルでは、「使いやすくなった」「わかりやすくなった」といった好意的な反応を多く頂き、高齢者の利用者も増えました。
このように、ユーザーのニーズに応えるデザインを追求し続ける姿勢と実績を、貴社でのUIデザイナーとしての仕事に活かしたいと考えています。今後も新しいスキルを積極的に吸収し、ユーザーに喜ばれるデザインを提供していきたいです。
未経験者向け/仕事に役立つ資格を持っていることをアピールした例文
私は大学在学中から、専門スクールでの学びを通じて、サイトやアプリ制作に必要な知識を習得し、Webクリエイター能力認定試験やアドビ認定プロフェッショナルの資格を取得しました。その後、Webデザイナーとしてのキャリアをスタートさせ、これまで携わったプロジェクトで磨いてきた知識とスキルを活かして、さまざまな業種のクライアントのサイト作成に関わってきました。
その過程で、特にデザインや開発のマネジメントにおいて、責任ある役割を担う機会が増えました。この経験を通じて、プロジェクト全体を俯瞰し、効果的なコミュニケーションやスケジュール管理を行う能力を磨くことができました。その成果として、最近ではマネジメントに関連する資格も取得しました。
私はこれまでの経験と資格を活かし、貴社でユーザーに長く愛されるアプリ制作に貢献したいと考えています。デザインの視点からだけでなく、プロジェクト全体をトータルで管理する能力を持ち合わせていますので、チームと協力しながら最高の成果を生み出すことができると自負しています。
また、新しい技術やトレンドも積極的に学び、自己成長を続けています。貴社の環境でさらにスキルを磨き、業界でリーダーシップを発揮していけることを楽しみにしています。
UIデザイナーは未経験でも転職は可能か
ユーザーの使いやすさを追求するUIデザイナーの仕事は、やはり経験者ならではの強みが生きる職種ではあり、即戦力を求める企業も多いのが事実です。
しかし、異業種からの転職であっても、UIデザイナーに必要な知識やスキルを持っていることや、企業に貢献できる人材であることを伝えることができれば門前払いされることは少ないでしょう。
これまでの経験や実績をUIデザインの仕事と紐づけた自己PRでアピールすることで、未経験というハンデを覆すことができます。
アプリ・Webデザインのスペシャリスト"UIデザイナー"は魅力的な仕事
Webサイトやアプリの使いやすさや快適性は、そのまま企業やサービスや商品に対する印象や利用者満足度、リピート率やコンバージョン率にも大きな影響を及ぼします。
そのため、企業にとって優れたUIデザイナーの確保はより優先度の高い問題となっていくことでしょう。そんな中、自分のスキルを活かしてUIデザイナーとして活躍するには、自分のスキルや実績を正しくアピールできる自己PRを作成して希望する企業へ転職を成功させることが不可欠です。
転職を考えているなら、まずは自分で今回解説したポイントを押さえて自己PRを作成してみましょう。また、マイナビクリエイターではUIデザイナーの志望動機の添削や転職活動のサポートを行っています。こちらにもぜひご相談ください。